●にぎにぎわいわい
戦だったようだが、選挙人の数は300対200ほどで、オバマ大統領の圧勝のように見える。これでまた4年間はアメリカの金持ちが渋い顔をするだろう。



民主と共和の票田を塗り分けた地図がNHKのニュース番組で紹介されていた。ロサンゼルスやニューヨークの東西の大都会を抱える州は民主で、カウボーイが闊歩した南部などの田舎は共和党となっている。これは田舎の方に金持ちが多いことを意味しているように思うが、農民が金持ちということか。スタインベックの『怒りの葡萄』の主人公でもある「ホワイト・プアー」という言葉は今では死語なのだろうか。日本でも農民の方が都会人より豊かな生活をしているのではないかと思う。たとえば、関西では朝の番組で『よーい、ドン』というのがあって、タレントが各地を訪れて一般人と話すが、大阪市内から外れてたとえば丹波の田舎などに行くと、どの家もとにかく大きく立派だ。田舎であるので土地は安いと言えばそれまでだが、都会に住む平均的な人はどれだけ頑張っても住めない大きさだ。同じことは鶴瓶の『家族に乾杯』を見てもわかる。この番組は日本の津々浦々の主に田舎を訪問する。TVでの映り具合を考えてもいるかもしれないが、たいていどの家も大きい。生活苦とは無縁のように見える。日本では農民を守るためのいろいろと仕組みが完備されているのだろう。農民が貧しいというイメージは江戸時代の飢饉があった頃に出来たものだ。戦後の高度成長以降は農家は概して都会の住民より生活の心配がないのではないか。これは便利な農薬が発明されて、手間をかけずに収穫が拡大したからでもあるだろう。この農業が、オバマ大統領が要求しているTPPへの参加によって大きく様変わりするかもしれない。これは共和党政権になっても同じことで、日本の農業団体は関税撤廃で外国の安い農作物が流れ込んで来ることを恐れている。そのため、日本はたとえば外国の農作物は残留農薬の心配が大きいといった宣伝をするが、日本の作物がその心配がないというのは幻想だろう。こういう話で思い出すのは、レニー・ブルースが戦後海兵隊員から復員した時のことだ。卵を売るのにあえて泥や鶏の糞を殻に少し塗りつける。そうしておくと、客は有機栽培の野菜と同じように思って高い値段でも喜んで買って行く。これと同じ商法は現在でも手変え品変えあるはずで、かえって自然を謳っているものを筆者は信じない。だが、そういう自然さを装う胡散臭さをありがたる人は多い。日本の農家がみな正直者ばかりで、自分たちが食べるのと同じように農薬を最小限しか使わないと思うのは勝手だが、本当の正直な農民は自分たちの実態を知らせるだろう。最近筆者はネットで米を買おうとし、東北のある業者の品物に関心を持った。30キロの玄米で、玄米は食べたことがないので精米出来ないかと訊ねた。すると、出来ないとの返事で、買うのをやめた。ついでに玄米について調べると、自分で作っておきながら玄米を食べない農民が少なくないことを知った。また、その人が書くことには、玄米はいかにも健康によさそうだが、残留農薬の害の恐れの方が大きいので、必ず自分は精米して食べるとあった。これは誰でも想像出来る。玄米が本当にいいのであれば、学校給食でも食べさせるはずで、またスーパーでも精米したものは売らないだろう。それがそうなっていないのは、玄米が精米したものよりもおいしくないという理由ではなく、農薬の心配がより大きいからではないか。消費者は自分で残留農薬を調べることは出来ない。それをいいことに農民の中には、自分たちが食べるもの以外は農薬を基準以上使って虫がつかない、つまり収穫量を増やすことを考える者がいてもおかしくない。少しくらい農薬の濃度を濃くしても誰にもわからない。それにたまたまの風の向きによっても農薬が濃い部分とそうでない部分が出来る。また日本は、外国で認可されているが日本では安全が確認されていないので使っていないと、さぞ国民をおもんぱかった言い方をするが、これは眉唾ものだ。逆に外国では使っていないが日本で使っているものがあるだろう。去年の原発事故を見てもわかるように、安心と喧伝されるものを頭から信用してかからないことだ。
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 アメリカ大統領選挙がにぎわいを見せ、民主共和両党の候補をわいわいと応援する人たちを見ていると、大統領の存在の大きさを知る。日本の首相はその点いかにも影が薄い。誰とでも交換可能で、ロボットのようだ。だがこれが悪いとも言えない。それなりにうまく日本はやって来た。小さな島国にもかかわらず、戦後経済大国になった日本は、未曽有の老齢化を邁進中で、自然と活気が下火になって行くのは仕方のないことでもあり、じたばたしてどうにかなるものではない。もう何度も書いたが、筆者が10代半ばの60年代半ばは、日本の人口は9500万人と言われた。『9500万人のポピュラー・リクエスト』という洋楽を聴かせる番組があって、毎週それに夢中になった。それから40数年で3000万人ほど増えた。これを異常と思えばよい。その異常さが高度成長を支えたから、人口がまた9500万やそれ以下、つまり正常になって、経済もそれに応じるとしても、それは当然のことだ。無理していない分、国家としては健康だ。アメリカや中国のように広大な国土がないから、頭を使って生きなければならないと言われる。この頭も長い年月で見れば日本人だけが優れているわけがない。世界の四大文明が生まれた地域を思ってもそうであり、これからの日本は資源なく、また頭を発揮する場もあまりないということになるだろう。そうなっても国民が幸福感を味わえるならばそれでよく、これからは幸福論が流行するに違いない。その中身は、物があまりなくても心が豊かという考え方だ。そう考える時代の方が日本ははるかに長かった。そしてそういう時代に工夫する精神を育んだ。その遺産で高度成長を遂げた。それがまたそれ以前に似た時代になってもいいではないか。だが、こういう見方は敗者特有の後ろ向きだと非難される。何が何でも戦中や戦後すぐの貧しい時代には戻りたくないという高齢者は多いはずで、またそんな貧しさを若者は理解出来ないかもしれない。それでも雇用が不安定で、ひしひしと低所得生活をよぎなくされているから、金がないとどういう生活をすることになるかについての想像力は身について行く。そんな人たちが政治に関心をそれなりに持ち、自分たちの生活苦が政治家のへまのせいだと思うようになれば、自分こそが出番とばかりにトンデモ政治屋がにぎにぎしくもわいわいとまかり出て一気に人気をさらうかもしれない。歴史にあまり学ばない日本であるから、ヒトラーがどのようにして政権を取ったか知らない人は多いだろう。国民に不平不満が多いと、ドツボに嵌る可能性が拡大する。
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 そんな恐れを思ってのことか、先ごろ週刊誌が大阪の橋下市長の本性を暴くといった見出しで記事を発表し、すぐに陳謝する出来事があった。橋下市長は東京では人気がないらしい。だいたい東京は大阪を嫌っているから、それも当然だろう。橋下市長誕生のもとをたどれば、東京に行ったものの水が合わずに引き返し、大阪を基盤として活躍したやしきたかじんの存在がある。目下入院中だが、日曜日の読売TVの有名な番組に、橋下はタレント弁護士として出演した。そこで顔が売れ、やがて政界へということになった。筆者はその番組をここ4,5年は見ない。大嫌いな評論家が出ているからだ。大阪の下品さを悪い意味で宣伝している男だ。その顔をネットで見ても即座に画面を変える。極右思想の言いたい放題で、その発言に大阪や関西のあまり考えることをしないおばちゃんやおっちゃんは賛同しているだろうが、同じ図は東京にある。都知事だ。いや、先日辞めた。ともかく、この東西のタレント上がりの政治家が手をつなぐかどうかが目下話題になっている。筆者はうまく行くとは思わない。東京と大阪が同調することは全く考えにくい。話を戻して、橋下が同和の血を引くということが政治家にふさわしくないような表現を週刊誌がしたことには驚いた。売れればどんなきわどい表現もありというのが週刊誌のあり方だ。そのため、多少のどぎつい表現は常識の範囲になっているが、それでも橋下を「ハシシタ」とわざと読んで同和出身を匂わすのは、品があまりになさ過ぎる。もっとも、週刊誌は下品さを売りにしていると思えばそれもまた納得出来るが、週刊誌を買って読んだことのない筆者はその見出しを見ただけで、どんな素晴らしい記事であっても艶消しと思った。公人であるから私的なことがとことん暴かれて当然と見る向きがあるが、公人の定義が法律で決まっているのか。政治家は公人だとしても、たとえば遜正義はどうか。ハシシタ記事を書いた評論家は遜正義の知らない血縁まで調べ上げて本を書き、それと同じ手法をハシシタ記事に適用して賞賛を浴びようと狙った。筆者が疑問に思ったのは、公人の定義を有名人である遜正義にまで広げていることだ。これではどんなタレント、あるいはネットの有名人でもプライヴァシーが暴かれて他人に印税稼ぎの道具にされる。だいたい「お前は有名人でそれなりに儲けているから、私的なことを洗いざらい書かれてもいいではないか」といったような考えを持つ書き手が大手を振ることがどうかと思う。表現の自由は聞こえがいいが、表現の暴力ではないか。ハシシタ記事の評論家は、初めに大きくけなしておいて、結論で誉めあげるつもりであったかもしれない。だがそうであれば最初に橋下が意見した時に、「いやならさっさとタレント弁護士に戻れ」と発言したようで、結論も悪意に満ちたものであったと想像出来る。なぜそういう悪意を持つかと言えば、血筋という見方だ。これは橋下がいみじくも意見したように、恐ろしい思想だ。ひょっとすればその評論家は、首相は天皇やその血筋がやるべきと思っているのではないか。血筋のいい者ほどいい政治が出来るのか。橋下が言ったように、その評論家も自分の血筋を明らかにすればよいが、それは言うまでもない。下衆な記事を書くのは、下衆な血筋であるからと思われても仕方がない。それにまた、血筋のよさとは何かだ。オバマは黒人初の大統領になった。その黒人が60年代半ばまでどういう扱いをされたか。橋下首相が誕生すれば、ようやく日本もアメリカ並みに偏見のない国と思われるかもしれない。さて、今日は「にぎにぎ○○○○」を久しぶりに題名に使った。この題名はさほど意味はない。最初に投稿したのは「にぎにぎいいき」で去年8月13日のことだ。それから三角形を撮影した写真を登場させたのは、8月19日の「にぎにぎめしめし」で、松尾橋バス停前のマンションの工事中写真を最初に載せたのは、今年5月19日の「にぎにぎぎしぎし」であった。下の同じマンション工事のパノラマ写真は、今年7月中旬に撮った。
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by uuuzen | 2012-11-07 23:29 | ●新・嵐山だより | Comments(0)


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