鰻の価格が高騰した。昨日大丸百貨店の地下食料品売り場で見たのは小さな半匹程度のものが1500円ほどしていた。今年の土用の丑の日は鰻を食べる人がどれほどいるだろうか。
一時は中国製はホルマリンが含まれることで問題になったが、ムーギョでは今でも中国製の蒲焼が売られていて、それは安価だ。ホルマリン疑惑があるならば輸入されないはずで、安価な中国製でいいのではないか。何でも国産が一番と思いたがる人があるが、日本産の鰻が日本生まれで日本育ちであるとは聞いたことがない。あちこちの海を泳いで来て日本にやって来るのであるから、どこどこ産もないではないか。さて、今日は一転して全国的に猛烈な暑さとなった。筆者は冷たい茶や水を飲み過ぎて目下腹を下している。たちまち作業の能力が落ちたと言い訳したい気分で、このブログの投稿も熱が入らない。あれこれネタはあるのに、考えをまとめて書く時間が見つけられない。今、日づけが変わったが、幸いと言おうか、7月16日は去年の今日、駅前写真を撮っておいた。今日はそれを使うことにする。0時を回ると少しは涼しい風が窓から入って来る。先ほどベランダで育てている多肉植物に水をやった。4,5年前にまとめて2、30鉢買い、週1回水やりを欠かさないが、本当は週2回やまた2週で1回でよい月もある。品種ごとにそれが違うので、面倒臭く、平均してどの品種にも週1回としている。また、以前は真昼に与えたこともあったが、それでは鉢の中が蒸れて根が腐りやすいことを知った。それで日中の温度がかなり下がった深夜にしている。多肉植物は案外冬の寒さには強い。雪が積もっても平気なようだ。ベランダにそのまま置くと、夏場はコンクリートが昼間熱せられて深夜でもまだ熱いので、本当は木の台に乗せるなどして鉢の底は冷やす方がよい。また昼間は直射日光を遮るように紗などで覆いをするのがいいが、そんな大工仕事はすぐに出来るにもかかわらず、買った時に入っていたビニールの小さな鉢のまま水やりをして育てている。それでは底からどんどん砂が流れて行くので、ごくたまにそうしてベランダにこぼれた砂を鉢の中に入れてやる。また、月1回は与える方がよい栄養剤を全く無視しているので、本当に飼い殺しで、ほとんど株が増えていない。これでは育てる資格がない。それでも毎年花を健気に咲かせるし、品種によっては倍の多さになったものもある。その代わり、すっかり枯れてしまった鉢の方が多く、鉢数は3分の1は減った。その原因を調べていないので、この調子では年々減少するかもしれない。枯らした中には形が面白いサボテンもあった。別のサボテンが元気であるから、サボテンもさまざまだ。多肉植物を趣味とする人は、まず水やりが上手だ。増やした株を売るなどしてちょっとした商売をしている人もいるようだが、そこまでになるにはよほど熱意を込めねばならない。何でも熱意だ。それをあまりに多くの対象に平等に注ぐことは出来ない。人間の寿命は限られているから、多趣味な人はそれが幅広く浅くなる。筆者は趣味が多くないし、また深くないので、多肉植物も育てていますなどと口外出来るものではない。
鰻に話を戻すと、生態がよくわからず、また稚魚の入手が難しいとも聞く。地球規模で数が減ったのか、よその海に行くようになったのか、そういう調査もあまり行なわれていないのかもしれない。京都の四条通りに面して花遊小路という細い道がブティックの中を通っている。そのブティックの奥に江戸川という鰻を食べさせる店がある。そことどちらが古いのか、和風の古い2階建てが目印のかねよが三条京極下がるにある。その近くに舞坂もあるが、京都はほかにも鰻専門店があって、必ずしも東京の食べ物といいう気はしない。江戸川は奈良の元興寺付近にもあり、同じ経営者の店だと思うが、これも何度か入った。価格も手ごろで、中の雰囲気もよい。そうした店がことごとく何割か値上げし、あるいはやがて経営出来なくなるかもしれない。品薄のほかに消費税も上がるとなればダブル・パンチだ。人間は何でも食べるので、鰻がいなくなっても筆者は別にかまわない。そう言えば最近レバ刺が禁止になった。2か月ほど前、妹夫婦から出来て間もない焼肉店でごちそうになり、そこで最初にレバ刺を10年か20年ぶりに食べた。筆者の母が昔から大好きであったので、子どもの頃の筆者や妹は母から栄養価が高いと言われて、大きく切ったものをよく食べさせられた。そのため、妹は今でも大好物だが、筆者はそうでもない。これを焼くと全然口当たりが違ったものになってしまい、栄養も減るが、菌のことを考えると焼いた方がよい。とはいえ、日本はすぐに自粛というムードが拡大していて、もっと慣習を信じていいのではないか。先日、レバ刺を駆け込みで食した人の中から死者でが出たことが報じられた。やらせ的な報じ方とは言わないが、そういう死者は今までにもあったはずで、そのことでやはりレバ刺はよくないという考えをするのは愚かではないか。本人が納得して好きなものを食べて死ぬなら、それはそれでいい。それより怖いことは、食べ物に毒物が入れられることだ。この危険性はたとえばバイキング料理に大きい。大勢の人が制限時間内に立ったり座ったりしながら食べ放題飲み放題というのは、よほどしっかりした監視状態でない限り、いつ誰が妙な薬物を混ぜるかわからない。また、そんな心配をしながら食べるのは面白くない。夏休みが近くなると、食べ放題飲み放題のチラシが多くなる。その価格を見ながら、筆者は自宅で好きなものを腹八分目食べる方がいいと思う。暴飲暴食は寿命を確実に縮める。何でも安くないと客が集まらない時代が来ていて、どこも集客に必死だが、鰻が高級食材となったからには、回転寿司でもそういったメニューは削られ、やがて鰻店だけではなく、回転寿司店も激減する時代が来るだろう。とりあえずはそんな先のことはどうでもよくて、この蒸し暑い頃には精のつくものをビールと一緒に食べたいと思うのは人情だ。今年の土用の丑は今月27日で、Nの命日だ。ビールとともに精のつくものを買って食べるか。鰻がないなら、ウナギパイでもいい。これなら茶かコーヒーだ。