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●紅白と紅白混じりの梅
ブラシをほぼ1か月ごとに買い換えていることがわかるといったことを、昨夜のNHKの国谷さんの番組が言っていた。最後の方を2分ほどしか見なかったが、自分の全人生を記録しようと考えている人が増えているそうだ。



毎日何をしたか、克明に記録して行くのだが、自分で作った多くの項目に日々チェックを入れ続けていると、たとえば歯ブラシを交換するのがほぼ1か月ごとであることがやがてわかし、そのことで今日は何をすべきかがコンピュータで予測出来る。筆者も毎日このブログをつけている点で、全人生を記録しようと考えている人と大差ないと言える。だが、ブログにあえて書かないことの方が圧倒的に多いので、全人生の記録にはならないと、初めから思っている。それは残念ではない。全人生の記録という意味が筆者にはわからない。それが可能とは思わないし、ほぼ可能であっても、無意味と思う。番組で別の若い男性は、手書きで毎日特に気づいたことを走り書きしていた。その姿は昔の日記と同じで、どこが新しいのかわからないが、本人はそうして書くことで、自己確認をしている。それほどに今は病気にでもなりかねないほどストレスが多い社会になっているのだろう。そうした記録は、本人が有名人でも、また特別の才能があるのではないし、それを自覚している。そのため、他者に対して価値があるといったことは考えない。その意味で、アール・ブリュットの絵画と同じく、衒いがなく、真実味に溢れると言える。だが、生涯を費やして自分の毎日の行動をつぶさに記録しても、それを他者が確認するには全人生を投げ出す必要がある。そのため、他者が関心を抱いても、その資料の山の前で、それを調べることを放棄するか、あるいは途中で投げ出す。つまり、全貌は誰にもわからない。その意味で他者には無駄で、救われるのは本人だけだ。そうなれば、アール・ブリュットのような芸術とは言えない行為だ。話を別の角度から見る。自分の人生の全記録が不可能と言うより、一日の全記録ですら不可能だ。それは、「何をした」といったこととは別に、「どう考えた」や「何を見た」などなど、切り口が無限に近いほどあるからだ。歯ブラシ交換の作業は、確かに「歯ブラシ交換」ということを書き込めば済む。ところが、全記録を言うのであれば、その歯ブラシがどういうものかを書かねばならない。色、形、重さ、メーカー、価格、どこで買ったかなどなど、属性を全部挙げることはまず無理だ。仮にそれは数千であったとする。するとコンピュータで整理出来るが、入力するのに1日費やしてしまう。それでは人生は歯ブラシだけとなって、まさに無意味だ。さて次は、歯ブラシにどういう歯磨き粉を使ったかが関係するし、何度ごしごしと動かしたか、どれほどの水でうがいをしたか、タオルはどういうものを使ったなどなど、歯ブラシに関係するモノの属性もまた数千はある。歯ブラシの交換こそが大切で、水の量や温度はどうでもいいと考えるならば、その時点で全記録を放棄している。簡単に言えば、全記録とは、人生の再現だ。それは過去をそのまま保存すること、すなわち生そのものをコピーすることで、文字や写真の記録とは全く違う。どのように工夫しても全記録は不可能だ。それをいつの時代でも人はわかっているから、人生全体を蒸留したような、ごく少量の何かで代用しようとする。それがたとえばこうしたブログであり、TWITTERであり、また昔の人がよくつけた日記、さらには芸術作品だ。
●紅白と紅白混じりの梅_d0053294_056163.jpg

 たくさん残すほどに、人はそれに対して興味を失う。このブログもいい例だ。毎日長文を書くので、おそらくいつまで経っても誰もほとんど関心を寄せない。読むのに時間がかかるでは、自分の貴重な人生を奪われている気になるだろう。筆者が他人のブログをほとんど見ないことからすれば、筆者のブログが他者から見られることは不思議であって、筆者も先の番組に登場した、全記録に挑もうとしている恐ろしく真面目な徒労をしている人とあまり変わらない。そのため、徒労をいとわずに何かを毎日し続けている人のことを侮辱はしたくないが、一方で思うのは、誰もが自分をネット上に晒すことが出来るようになってからは、そのことに振り回されている人が増えたことだ。筆者のブログもそう言えるが、ネットというものが存在しなかった頃から大量の文章を書いていた。その期間はネットをするようになる20年ほど、あるいはもっと以前からと言ってよい。そのため、ネットが可能にした人とのつながりについては、どちらかと言えば否定的で、それもあってFACEBOOKをやるつもりないし、また数年前にMIXIを紹介されたが、結局誰ともつながらずにやめた。TWITTERにしてもそうだ。その本来の使い方とは全然違う、自分勝手な世界の短文連続小説なようなものを毎日書いている。今から5,6年前、あるアメリカ人のため息交じりの文章をネットで読んだ。それはネットを生活に取り込んでからは、ブログやTWITTER、FACEBOOKなどを順次始め、毎日それらに寄せられる他人のコメントなどに目を通すだけで1,2時間は取られてしまうという嘆きであった。実際に会ったことのない、また会う気もないような人から無数のコメントが届くことによって奪われる貴重な時間をどう確保するか。結局ネットをやめるしかない。それでいてネットをしなかった頃より不幸になるかと言えば、それは人によるが、今まではなかったものであるから、また昔に戻ると思えば我慢出来るのではないか。新しい道具が出現すると、それを使わねばならないという強迫観念が芽生える。ケータイがいい例だ。TVを見ていると、奇妙な形のちょっとした道具が紹介される。それはたとえば、パイナップルの芯を繰り抜くと同時に縦に8つに割り切ることの出来るものだ。どの家庭にもひとつか買ってもらえると、それを発明した人は胸算用をしたはずだが、筆者が思ったのは、1年に1回も使わないその道具のために、お金を使い、台所の一部を占領されることの無駄だ。包丁1本あればいいではないか。不要な物があまりに溢れ過ぎ、それらに取り囲まれてうろたえているうちに人生が終わる。それでいいと人は思うから、毎日新しい道具が生まれ出て来る。それが文明の発達ではないかという意見がきっとある。文明の発達とは、ガラクタに取り囲まれて神経が麻痺し、生きている実感がないままに、人生の終わりがやって来ることだ。
●紅白と紅白混じりの梅_d0053294_056372.jpg

 さて、身辺雑記に終始しているこのブログ、撮りためた写真を載せることとは別に、パソコンに向かって思いつくままを即興で書くので、時には写真と文章が何ら関係しない場合がある。今夜もそうだ。タイトルは、MOに保存している写真の名前をざっと眺めたところ、最も古いものが梅を撮った2枚であると思えるからだ。昨日は嵐山の桜が満開になったというニュースがあった。今日桜の林に行ってみると、まが5分咲きの木もあったが、景色としては満開というにふさわしい。写真をたくさん撮った。それは来年の「駅前の変化」のカテゴリーに載せる。桜が咲いたからには、梅の写真はもはや古い。没にしてもいいが、載せようと決めていた。まず最初の1枚は、今月のムーンゴッタ(満月)の写真を撮った位置の背後にある古木で、この白梅については3月に全体像を載せた。庭から奥さんが出て来て、紅梅の写真を庭に入って撮ってもいいと言われたのに、その言葉にしたがわなかった。その日から1週間ほど後に、道路から撮った。庭に入って行って奥さんを呼べばいいが、犬が吠える。それが苦手だ。白梅は半分ほど花が散って、やや赤っぽく見える。これは萼の色だ。もう一枚の写真は、白梅の古木がある旧家から300メートルほど松尾駅寄りで、盆栽だ。1本の木に白と桃色、そしてそれが混じった花が咲いている。椿やつつじではそういうことがよくあるが、梅でもあることを知った。「紅白梅」と言わずに、どう呼ぶべきか。人間でも男女の区別がはっきりしない場合があることを思えば、この盆栽は非凡ではなく凡才と言ってよいほどに珍しくはないのかもしれない。この盆栽は、歩道際のフェンスの向こう側すぐにあったので、庭に立ち入る必要がなかった。置かれている場所には、一昨年まで12畳ほどの古い平屋の小屋が建っていた。その敷地が歩道にせり出して、歩道の幅がその家の前の部分のみ、他の家の前と比べて半分の狭さで、そこを自転車で通る時には注意が必要であった。市はそれを見かねて、あるいは建築法違反を指摘し、小屋を撤去させ、付近の家の前並みに歩道幅を確保した。小屋がなくなったことで、その家の庭は広くなったが、目隠しがなくなった。それで盆栽その他、庭木で歩道際の殺風景さを埋めている。この家の付近で見受ける同様の建築法違反の件についはもっと書くことがある。だが、全人生の記録が不可能であるのと同じで、今後も書かないかもしれない。
by uuuzen | 2012-04-10 23:59 | ●新・嵐山だより
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