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👽💚🐸🐛🍀📗🤢😱5月11日(土)、京都河原町三条下るLive House『DEWEY』にて👻『ザッパニモヲ 💐母の日LIVE』午後5時開場、6時開演。3500円👽筆者の語りあり。
●今回は初めての別会場での、そしてザッパ/マザーズの結成日である1964年の「母の日」から60年という節目における、ザッパニモヲの演奏です。チラシ画像はここ。恒例の手製のお土産をくじ引きで配布します。

●『館蔵品展 個性の競演』
奈良県立美術館の館蔵品展で、『蕭白、北斎、円山四条派…個性の競演-江戸時代中・後期の絵画-』が正式名称だ。今年2月に同じ美術館での『近世絵画展 桃山時代~江戸時代前期』を観に行ったが、今回の展覧会はその続編だ。



●『館蔵品展 個性の競演』 _d0053294_2344411.jpgそれでも前回に比べると、チケットが特別にデザインされている分、気合が入っている。今年は4月から5月にかけて、京都国立博物館では曾我蕭白展が開催された。ところが、今回の展覧会に目玉作品として展示された奈良県美所蔵の蕭白の名品「美人図」は展示されず、厚さ3センチの分厚い図録に参考図版としても掲載されなかった。これはかなり奇異だ。奈良県美が貸し渋ったのか、あるいは京博が借りるのを拒んだのか、せっかくの大規模な蕭白展であるから、展示しないのであればせめて蕭白の代表作を参考図版にしろ図録には網羅的に掲載すべきだと思う。京博の曾我蕭白展と時期を同じくして滋賀県立美術館では『高田敬輔と小泉斐展』が開催された。そこには大きな6曲1双屏風を初めとして合計で9点の蕭白の作品が展示され、これは京博の『曾我蕭白展』と一緒に観ればより理解も深まるような企画でよかったが、残念なことに、やはり奈良県美所蔵の「美人図」は展示されなかった。奈良県美がどこかへ貸し出し中であるならば仕方がないが、そのような話は聞かないから、何か具合の悪い事情でもがったのだろうか。それはさておき、この展覧会では蕭白の名前を最初に掲げていて、それは明らかに京博での蕭白展以降を意識した宣伝文句に思える。「美人図」は奈良県美に寄贈された由良コレクション中の1点で、1980年3月から5月にかけて奈良県美が増築された記念として『由良コレクション展』が開催された折りに買った図録が筆者の手元にあって、そこにはカラー図版が掲載されている。その後も由良コレクションの作品の一部は奈良県美で開催されているが、まとまって展示され、図録が作られたのはこの増築記念展だけだ。その図録には「美人図」のほかに10点ほどの蕭白作品が掲載されていて、奈良県美は蕭白の所蔵では有数と言える。にもかかわらず、京博での蕭白展に展示されたのは「酒呑仙人図」と、由良コレクションにはない「関羽図」の2点のみであった。
 由良コレクションの蕭白作品には疑問があるのだろうか。それを言えば京博の蕭白展の作品にも怪しいものがあることになりはしまいか。美術館ごとの派閥争いのようなものが存在し、そのために企画展に展示されてしかるべき作品が展示されないという事態が生じているのだとすれば、日本の美術研究の程度の低さを証明すると思う。蕭白の「美人図」は彼の代表作のひとつであることは間違いないが、久しぶりに間近に観た感想を言えば、この1点だけ観るためにわざわざ展覧会に足を運ぶ価値がある。他の蕭白作品には観られない女性の肉感性が表現されていて、それが描かれる女性の狂気の仕草や表情とない混ぜになって、蕭白でしか表現出来ない美人図になっている。素足を見せ、腰をやや前に突き出してのけぞらせ気味の女の体は、全体にゆるやかな弓状を呈していて、それが背景に墨で描かれた野草と相まって臨場感をかもしている。浮世絵のブロマイド写真的な美人画とは一線を画すリアリズムがあり、女体は写生を元にしていることを感じさせる。江戸時代には肉筆の美人図は多く、チケットに印刷される歌川国長の作品に代表されるように、今回の展示にもそうした作品が多くあった。だが、蕭白の「美人図」は江戸の浮世絵師の作品とは全く共通したものがなく、むしろたとえば大正時代の北野恒富の作品をもっと荒々しい内面性に仕立てて先取りしている。美術界でそんな比較論がなされているのかどうか知らないが、わずか1点の作品でも論じようと思えば無限の可能性が広がっているし、一般の美術ファンはそんな自由な考えで絵画を鑑賞しているから、企画展はよほどの周到な準備のうえで決定的なものが提供されるべきだ。次に今春の蕭白展を越える規模の展示はおそらく数十年先になるだろうが、海外に流出している作品の里帰りも含めてもっと質の高いものを目指してほしい。
 何だか京博の蕭白展の批判になってしまったが、今回のこの展覧会は館蔵品展であり、いわば美術館を常時開けておくための埋め草的企画だ。だが、そういつもよそから借りて来た作品ばかりを並べるばかりが公立美術館の目的ではなく、むしろ館蔵品の収集を常に図り、作品数を充実させ、いつでもそれらが観られるようにすることこそ大事であって、他の美術館と連携した巡回展をむしろもっと少なくすべきなのだ。しかし、限られた文化予算では新たに美術品を購入することはなかなかままならず、質の高い人気画家の作品購入は国立の一部の美術館や博物館に限られる。この点ではむしろMIHO MUSEUMの例のように私的コレクションの方が今では期待出来る状態になっていて、公立美術館の貧弱さはもはや一般からの寄贈によってしか解消されないと言ってよい。奈良県美が所蔵する江戸時代の作品のほとんどは前述の由良コレクションや、あるいは今回の展示の中心を占める京都の吉川観方コレクションからの寄贈からなっていて、今後はもう同様のまとまった作品数の寄贈は見込めないであろうから、この美術館の館蔵品展を観るのはつらい気持ちを呼び起こす。だが、奈良県美が江戸時代の有名画家の作品を積極的に収集する意義はあまりないかもしれない。前述した滋賀県美の『高田敬輔と小泉斐展』は滋賀県しかなし得ない好企画で、そのような地元出身の画家の作品をもっと発掘してその研究成果を問うような展覧会は、本当は各地でもっと開催されるべきなのだ。奈良を考えた場合、蕭白、北斎、円山四条派の作品の展示がどれだけ意味があるのかかなり疑問だが、とにかくいろんな経緯があって収蔵することに至った作品を定期的に展示公開するのは、美術館の使命としては当然のことで、京都以外の地で京都の画家の作品が観られるのも悪いことではない。ただし、せっかくのよいコレクションがあるならば、それを地道に拡充する必要がある。今回の展示では、江戸期の大阪画壇の作品の収蔵が少ないのでわずかしか展示出来ないとわざわざ断ってあったが、驚くほどの高額を支払わなくても江戸時代に大阪で活躍した画家の作品はまだまだ入手出来るはずで、要は学芸員らのやる気ではないだろうか。先日滋賀県美で『アンデルセン展』を観た時、常設展示場では今までに観たことがない幸野楳嶺の6曲1双屏風が展示されていた。冨田溪仙の作品をかなり積極的に収集している滋賀県美は京都の美術館でさえ出来ないことをしていて立派だが、それは山元春挙という地元出身の大家を抱えていることから、どうしても同時代の京都画壇の作品に目が行くという事情もあるからだろう。いつも感心させられる常設展示の充実ぶりに比べると、奈良県美は意気込みが見られない。
 予想したように館内はがらがらであった。展示作品も少ないのでよけいにそう感じたが、入館料のみでは経費が賄い切れないのは明白で、美術館運営が曲がり角に来ていることを実感させられる。来場者が少ないとじっくり観られるので、美術ファンにとってはありがたいが、それでもあまりに閑散としていると心配になる。「個性の競演」というキャッチ・コピーは決して悪くないのだが、奈良県美がどのような作品を所蔵しているかはもう美術ファンにはよくわかっており、よほど上手な見せ方をしなければ今後も館蔵品展に多く人が集まることはない。そこで、おせっかいだが、筆者なりに今回の展示の見所を書いておく。前述した『高田敬輔と小泉斐展』では高田敬輔と小泉斐以外の比較的珍しい画家の作品も多く並べられた。そのため図録は資料として価値が大きい。有名画家の作品だけが重要で、そのほかの歴史に埋没している画家の作品は2、3流で意味がないと言い切ってしまうのは、あまり創造的な人の言うことではない。すでに有名になっている画家を持ち上げることは誰にでも出来ることであって、そうではない画家の中からいい絵を描く者を評価するという新しい価値づけを積極的に行なう方がはるかに難しい。『高田敬輔と小泉斐展』では筆者は古間(本当は口へんに間だが、パソコンにはフォントがない)明誉の作品がとても面白かった。7点ほど展示されたが、3点は奈良県美から借りたものだ。それが今回の館蔵品展でも展示された。古間はさまざまな作風の絵があるようだが、なかでも面白いのは蕪村そっくりの俳画風の絵だ。人物の表情を初め、筆の使い方、色合いまで蕪村そっくりで、その古間が死んだのとほとんど同時に蕪村が生まれていることを知れば、誰しもなおさら驚く。だが、江戸中期に浄土宗の僧侶であったこと以外、出生や出自は不明とのことで、あまり研究が進んでいないのかもしれない。渡辺崋山は「蕪村は古間の意を取るに似たり」と評しているとのことで、江戸時代でもすでに蕪村と古間の作風のつながりは誰しも思っていたようだ。だが、蕪村の圧倒的な人気に比べると古間はほとんど一般には知られていない。古間の作品をもっと発掘して研究すれば、蕪村研究にも新たな光が当たるのではないだろうか。
 蕪村の弟子であった呉春の作品が今回は4点あり、そのうち2点は上田秋成の賛が書かれていて、これ興味深かった。呉春の作品を美術館で観る機会も関西ではさほどいつもあるわけではない。京都の四条派の祖であるので、京都がもっと積極的に収集してもよさそうだが、ほとんどそれは行なわれていないと言ってよい。2011年が呉春の生誕200年に当たるので、ぜひ京博で大規模展を開催してほしいと、2年前に狩野幸博氏にお会いした時に頼み込んだが、おそらく実現しないだろう。戦前は呉春人気にはすごいものがあったが、どういうわけか今ではかなり忘れ去られた画家になっている。若冲や蕭白といった、いわば異端視されて来た画家の再評価も意味があるが、江戸時代に絶大に人気があった画家もそれなりに評価し直すということは美術館や博物館が行なわない限り、一般人はますます忘れて行くのではないだろうか。呉春がいなければ四条派がなく、その後明治の京都画壇もかなり違ったものになり、さらには大正昭和の日本画もどうなっていたかわからない。そんな重要な位置にある呉春にいつてまともな大規模の展覧会が開催されないのはどう考えてもおかしい。呉春を研究しても食って行けないだろうが、あるいはきちんと絵のよさを理解して評価出来る研究家がいないのかもしれない。上田秋成が賛が書く呉春の作品はどの程度伝わっているのかしらないが、初めて目にするものであるだけに、思わぬいい機会であった。秋成と呉春の関係はよく言われる割りには、あまり突っ込んだつき合いのあり方を研究したものはない。呉春自身は能筆であったが、そんな呉春が友人である秋成の書をどう思っていたかは興味ある問題であるし、たとえば秋成の画賛のある呉春作品だけを徹底して展示するだけでも、かなり面白いことがいろいろとわかるのではないかと思う。だが、おそらく秋成研究家には呉春の絵はあまり身近な存在ではなく、呉春研究家が秋成の文学世界をどこまで深く理解出来るかははなはだ疑問だ。学際という言葉が昔はやったが、そんな垣根を越えた研究をしなければ、江戸期の上方文化の実態はなかなかわからないと思う。
 呉春に学んだ弟子のひとりに横山清暉がいるが、今回の展示には呉春の作風を使用したと落款にただし書きのある6曲1双の屏風もあって、大いに感心した。横山清暉はしばしば呉春作品の箱書きをしている。その手慣れた筆致は呉春そっくりで、四条派なるものが、呉春を徹底的に模写するなどして、その巧みな技術を自在に操れるまでに磨き上げた画人群であることがよくわかる。おそらく横山清暉と並ぶほどの腕前の人物たちが、死んでも空前の人気があった呉春を大量に贋作したと思うが、先ほどの話に戻せば、そうした疑問ある作品を峻別することの困難さが呉春研究を困難にしている理由のひとつとも思える。だか、繰り返すように、応挙や蕪村といった大家の陰に隠れて気味の呉春のそのさらに弟子筋の作品などどうでもよいという考えが、関西の江戸期の画家を研究する者の間にあるとすればなさけない話だ。横山清暉がいて、そして前述した幸野楳嶺が出て、竹内栖鳳が育った。そうそう、今回の展示には横山清暉描く合歓木の扇面があったが、そのび描法はほとんど全く幸野楳嶺が描く合歓木と同じもので、両者を並べても区別は難しいほどであった。古間のある作品が蕪村と瓜ふたつであることと同じことが連綿として京都画壇では行なわれ続けて来たとも言える。こんな比較をどんどんして新たな切り口で見せれば、すでに所蔵している作品だけでも充分魅力ある展覧会が開催されるのはないだろうか。今回の展示では江戸の浮世絵師たちの作品が半数を占めていて、それらは京都の絵師たちとは無関係ではなく、西川祐信の例にあるように、江戸にきわめて大きな影響を与えた例もある。そうした影響関係をもっと多くの作品によって具体的に示してくれれば、館蔵品展を馬鹿にしている美術ファンの足も戻って来るように思う。
by uuuzen | 2005-08-16 23:43 | ●展覧会SOON評SO ON
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