刷新しようという意識を人間は持つことを思えば、このexciteブログの機能がいろいろと変わって行くのは当然だろう。足掛け7年になるが、2006年5月に新しく設けられたネーム・カードというサービスが今月末で終わる。
そのため、今夜はここにそれが存在したことを記しておこう。ネーム・カードを設置するのは自由であった。無料であるし、また掲載画像の全容量が1GBに増えるというので、筆者はすぐにデザインを考えて設置した。今日現在、それは画面右欄の中ほどに載せている。暗闇の中を、「黒」という文字の形をした筆者の分身の「マニマン」が歩いている。このキャラクターは『おにおにっ記』の主人公だ。TWITTERを始めてからは、「ちわゆね」という別のキャラクターを考えたので、「マニマン」はいささか古い気がする。「マニマン」は「宝珠男」の意味だが、「ちわゆね」は小鳥を集めて説教したとされる聖フランチェスコの真似をする贋チェスコだ。宝珠男とはひとまず関係がないものの、聖なるものに因むところは共通している。話を戻して、ネーム・カードのデザインは、それなりに気に入ったデザインであったので、本物の名刺として作ってもいいかなと思っていたが、思うだけで7年が過ぎようとし、そのネーム・カードも画面上から自動的に消去される。筆者なりに馴染んでいたものなので、ネーム・カードは別の形で同じ右欄に残すつもりでいる。その理由を説明するのはややこしいが、書いてみよう。筆者がヤフーのホームページ用サーヴァーにデータを置いているこのブログのヘッダーは、おそらく見えない形で訪れる人が多いのではないだろうか。exciteが提供しているスキンを使うのがいやで、このブログに見える画像的なものはみな筆者が独自にデザインしている。ヘッダーをわざわざヤフーから引っ張って来て合成しているのは、exciteブログでは使用出来るHTMLのタグに限界があるためだ。筆者のヘッダーは1時間ごとに、また季節ごとに背景の色が変わるように設定してある。そうした仕組みはexciteのサービスでは使うことが出来ない。それはいいとして、その凝ったヘッダーを表示させないでこのブログを見る人は、冒頭にブログの題名や画像がないので、文字ばかりでえらく地味な画面と思うに違いない。それを少しでも避けたいために、ネーム・カードを置いた。このネーム・カードはヘッダーを名刺サイズに縮小したものだ。したがって、ヘッダーを常時表示させるのであれば、ネーム・カードは不要と言える。ヘッダーなしでこのブログを見る人の割合はわからない。そういうサービスまでexciteは提供していないし、またする方法もないだろう。
ネーム・カードをクリックすると、別画面が開くように設定されている。つまり、これは名刺の中身を表示させようという考えだ。その中身はいつでも書き換えが出来るが、筆者は最初に作ってから一度も内容を変えなかった。その画面を下に掲載しておく。こんな自己紹介を読んでブログに関心を抱く人がどれほどあるのだろう。FACEBOOKでは自分の顔写真を載せることが多いというから、最新の流行は自分の顔を含めて個人情報を開示することにある。それに引き換え、筆者のこのネーム・カードにつながる自己紹介ページは、あまりにふざけて意味不明といったところだろう。ただし、筆者はそうでもないとの思いで書いた。さて、またややこしいこと書く。ややこしいので説明しても理解してもらえないかもしれない。これは前にも何度か書いたことだが、ネーム・カードを設置すると、どういう検索ワードで筆者のブログに訪れたかがわかる仕組みがある。ただし、これは月初めだけが便利なものだ。それは上位10位までの表示で、毎日知らせてくれるものであればよいが、累積されて行く。そのため、月末になって、その月の総合ベスト10が自動的にわかる。月初めの頃のベスト10は、累積数値がみな少ない。ところが、人気のある検索ワードはすぐに固定化し、月の半ばと最後ではもうベスト10の内容と順位はほとんど変わらない。そのため、月の半ばで初めて検索され、しかもそこそこその数値が高かった言葉は、その月のベスト10の中に含まれないままになる。これがずっと不満であった。このことをexciteは解消したかったのだろう。ネーム・カードを廃止し、どの利用者でも毎日のベスト10がわかる仕組みが出来た。すでに今月の8日から始まっているが、それ以前の日でもわかるようになっている。この日替わりの検索ワードベスト10を見ることによって、筆者のブログを訪れる人が何に興味を持っているか細かくわかる。ここ数か月は断然韓国ドラマだ。おそらくそのカテゴリーを外せば、訪問者数は4分の1に激減するだろう。また、この日々の検索ワードによってもうひとつのことがわかった。展覧会の感想がほぼ全くと言ってよいほど入っていないことだ。もちろん古い記事を読む人はあるから、今日書いてすぐに読んでもらえることがなくても、数年先にはひょんなことで誰かが検索して訪れる。一昨日、展覧会についての感想を書いても、それを投稿から1日以内に読む人は、ひとりかふたり、あるいはゼロと書いた。そのことが新たなexciteブログのサービスからわかる。

ネーム・カードを設置することで受けることが出来たサービスは、8日からは無条件に誰でも利用出来ることになったかと言えば、そうでないものがある。それは全exciteブログで何位の訪問者数であったかだ。訪問者がゼロのブログを除外すれば、exciteブログは5万から6万の間だが、筆者は最高でも千数百位であった。こうした順位を毎日チェックする人もあろうが、筆者は特に訪問者が多い時だけ、つまり数か月に1回ほどしか調べない。このサービスをなぜ廃止したのだろう。それはexciteブログの数が5万台であることあまり知られたくないためかと穿った見方をしてしまうが、5、6万という利用者の数が多いのか少ないのかはわからない。ホームページは作るのが面倒だが、ブログなら簡単ということで、7,8年前には急増した。それがもっと短い文章でもいいではないかということになってTWITTERが登場し、今やその利用者の数はブログの数十倍かもっとだろう。ブログを続ける人は減って来ているか、横ばいではないか。exciteブログは独自に「つぶろぐ」などというTWITTERもどきを開発したが、結局TWITTERの前に屈した。今度はネーム・カードもなくなる。その機能を全部引き受けながらも新たな機能を持つという新サービスが理想だが、そうはなっていないところ、自分のブログの順位を調べる人が少なく、あまり意味がないと判断されたのかもしれない。その代わりなのかどうか、また以前からあったものかもしれないが、人気ブログのトップから順に下位のブログの簡単な紹介画面が出来た。面倒なのでトップ20ほどまでしか見ていないが、これを根気よくページを繰って行くと、3000位くらいに筆者のブログが現われるかもしれない。GOOGLEの検索と同じように、せいぜい確認してみようと思うパページ数は10ほどではないだろうか。1ページ10ブログの紹介とすれば100だ。それ以下になると、調べる時間がもったいないと言うより、そもそも誰も興味を抱かない。人気度というのは、なかなか冷酷なものだ。