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●嵐山駅前の変化、その77(広場)
が今までになかったため、またネットとケータイ絡みであることも手伝って、大きなニュースとなった大学入試のカンニング事件。カンニングした受験生に同情的とまでは言わないが、京大の方に非難が集中している。



4つの大学を受けた学生は限られるので、大学が協力すれば調べがついたはずという意見もある。だが、後手に回るそんな対応をすればしたで、呑気だと謗られ、受験生全員を無視していると非難が出たのではないか。先日のとある番組のキャスターは、カンニングは誰しもしたことがあると言っていたが、それは言い過ぎだ。自分とみんなを同じにしてほしくはない。だが、そういう図々しい連中がTVの有名人になるのが現実だ。カンニングをすることなど思いもよらない人間は、馬鹿正直と言われて笑い者にされる。あるいは、「そういう潔癖を唱えるお前は本当にそうなのか、陰でこっそりやっているはずだ」と、まるでカンニングする連中の方が正義の権化みたいな顔をする。だが、世間はだいたいそのように出来ていて、正直な人はその素振りを見せない方がよい。正直ぶるのは、本当はそうではないというほどに、一般人の思いはねじれている。それはいいとして、大学入試でこんな事件が起こるのは、大学は入ってしまいさえすれば、それが生涯誇り続けられる最大の財産になる現実があるからだ。卒業後に大したことを何もせずに人生を終わる人でも、京大を出たという自慢を内面に保ち続けることが出来るし、また他人もそのことをまるで自分のことのように他人との話の中で口にする。筆者の自治連合会の役員で80半ばの老人が、京出であることを、ある人から聞いた。おそらく自治会の役員全員がそのことを知っているのだろう。そして、そのような高齢で京大出であり、しかも自治会の仕事をしていることが、輝かしく思えるのだ。「それがどうした」というようなことを口にするのであれば、たちまちやっかみと言われるか、思われたりするから、有名大学にどんな手を使ってでも入りたいと思う若者がいるのも当然に思える。これを多少改める方法は、入試をなくして誰でも好きな大学に入ることが出来るようにすることだ。そして中退は無価値で格好悪く、卒業のみが価値ありという認識を育てる。こうなればカンニングの問題はなくなる。入ることの方に意味がある現在の日本の大学は、世界的に見てレベルが相当低いが、日本は日本のやり方があっていいという意見が今後も通用するはずで、また金儲け集団である大学にとって、入試は最大の儲けの機会であるから、誰でも入れるシステムには反対するだろう。先日、自治連合会会長の藍綬褒賞のパーティがホテルであった。それに出席するために車に便乗した際、隣に座った筆者と同世代の女性は、「宗教法人と学校法人から税金を取るのがいい」と発言した。どちらもあまりにも集金行為に長け、大きな建物を続々と建てるからだ。大学の先生は非常勤では経済的に悲惨な状態だが、専任となれば生涯は厚く保証されたも同然で、そういう人々の生活を支えるために、入試が行なわれ、また授業料が高い。
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 また門坂さんとの話になるが、門坂さんは、美大の教授になってしまえばもう画家としてはおしまいとを言った。そこにやっかみが混じっているだろうか。そう思う人は先に書いたカンニング擁護派と同じで、「教授になれる技術がない者がほざいているだけ」と言うだろう。前に何度も書いたが、芸術大学の存在意義が筆者にはわからない。大学は学問の場で、芸術を学問するとはどういうことか。絵はひたすた自己に浸って描き、自分の個性を表現するものだ。教授から何をどう教えてもらうというのか。技術も含めて自分で試行錯誤しなければ、本当の芸術家になれるはずがなく、芸大を出たという自惚れで自滅する者は多い。学校で教えられることは、独学でも充分可能であるのに、有名になるには有名な芸術大学を最低限出ておくべきという鉄則が日本には根強くあって、それは画家を目指す10代の若者の骨の髄にまで染み込んでいる。以前、ちょっとした知り合いから電話があった。あまり詳しく書くのはまずいが、その子どもが東京芸大を出たばかりで、あることを筆者に依頼して来た。その口調は、東京芸大の威力を見よといった雰囲気がありありとしていた。これから社会に出て、東京芸大出という最大の勲章をどういうように出会う人たちにかざして行くのだろう。熾烈な競争を勝ち抜いた有名大学出という勲章を自慢するのは理解出来ないことではないが、芸術家はどんな作品をどれだけ作ったかが重要だ。これは芸術を目指す者に限らず、有名大学を出た者すべてに言える。自分の仕事らしいことを何ひとつしたことがないのに、いつまでも学校自慢していると、次第に笑い者になることを知らない。「そんなにいい大学を出たのに、たったそれだけの仕事ですか?」とでも言われると、当人はどう答えるのだろう。だが、そういう皮肉を言う連中に対して、有名大学出は、「悔しかったあんたも入学したら?」と内心本気で思っている。それに、有名大学出は同類と交際するから、その他大勢のごく普通の人と出会ったり、話をする機会がまずない。出会っても、話がかみ合わず、壁が出来る。去年、自治会絡みで筆者が代表となって賞状をもらう会合に出かけた時、京大の教授の講演会が予定より10分ほど延長になった。そのことを、ある人が帰りにの車の中で、「ああいう人は全く世間を知らずに自分勝手に好きなだけ話して迷惑かけてることを知らんのやから、ほんとに始末に悪い」と非難した。田舎育ちのごく普通の陽気な人だが、人口比から見れば、そういう意見が世間の常識で、京大の教授が浮世離れしているのは事実だ。だが、別の意味で浮世離れしている筆者は、その人の意見は学問を馬鹿にしている点で、正直なところ面白くなく、程度の低さに呆れたが、それこそが世間であることをよく知っているので、そういう人の意見をやり過ごすことは出来る。筆者は京大の教授とも、またそれを非難した人とも距離を保ったところにいるのだろう。あるいはどちらともためらいなく接することが出来る。
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 筆者が他人といて最も楽しい時間は、話が弾む時だが、そのことについて昨日思ったことがある。高島屋7階で展覧会を見た時、チケットのもぎり場で、80歳に近い男性が係の女性と比較的大きな声で話をしていた。それがとめどなく続いていた。内容はどうでもいいことで、老人はさびしさのあまり、誰かれかまわず、相手を見つけてはしゃべる癖が身についているようであった。その姿を見ながら、筆者は20年後の自分を思い、すでにそういう性格になっているのではないかとも考えた。老人は自分が見えず、そして相手から煙たがられていることを知らない。筆者のこのブログもそれと同じようなものではないか。老害を自覚しない老人が最も嫌われる。臭くてうるさいだけの老人はさっさと消える方がいい。いつまでも老人が元気であるから、日本の若者は仕事がない。昨日の展覧会では、高齢の女性が目立ったが、筆者の近くにいた老婦人のバッグの中のケータイが鳴った。それを取り出したので、てっきり切るのかと思ったところ、逆に話を始めた。その声がドスが利いてよく響く。10メートル離れたところに警備員が立っていたが、素知らぬ顔だ。そして、あちこちで老婦人が同じような大きな声で話し合っているので、電話の婦人の声は、それに混じって電話とは思われにくかったほどだ。誰かに迷惑をかけていることを考えない老人が増加している。ケータイでカンニングした受験生も同じことだ。道徳もへったくれもあるものか。人間は本来何でも好き勝手に生きる権利があり、それを取り締まることが、どんな権利があってやれるのかと言うのか。正直者は馬鹿で小心に過ぎず、わが物顔で好き放題やる者が注目を浴び、生きる道が開ける。それが現実なのだ。もうひとつ書いておくと、昨日電車から下りる時、ふと目をそらすと、50歳ほどの労務者風の逞しい大柄の男性がシャツの胸をはだけて、缶ビール片手に赤い顔をしていた。4人座りのシートには4人が詰まっていて、その男性はせせこましそうであった。目が合うといちゃもんをつけられそうな雰囲気が多少あったが、筆者にはその男性が多少微笑ましかった。筆者もたまに電車の中でビールを飲みたくなるからだ。朝の電車の中で、まるでおいしそうにフェラチオをするような身振りで、鉄火巻の長い海苔巻を端からパクついている女学生を見たことがある。それに終わらず、次にはハンバーガーにパクつき始めたが、その堂々たるフル・コースの食事の姿に比べると、その労務者風の男はもっと自然で、またどこか哀れさを誘った。周囲の人には酒臭いかもしれないが、寿司やハンバーガーはもっと強烈に臭う。その女学生は、決して頭が悪い風に見えず、またどちらかと言えば清楚な美人であったが、誰かに見られているという意識が皆無で、そのことがおっさんより鈍感で見苦しく、人生の中でも最も幻滅を覚える光景のひとつであった。そしてそういう男の目がわからない女が増殖していることに、おっさんは電車の中でビールを飲んで紛らわす。今日の3枚の写真は、昨日に続いて7月12日のもので、雨上がりが夏らしくてよい。
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by uuuzen | 2011-03-05 11:42 | ●駅前の変化
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