2009年02月16日●第　２００　話

　●おわりやっ記　１０

マニマンとママーニは帰りのバス載るために、もうそろそろと駅に行かねばなりません。最後に寒い街の繁華な大通りを歩くことにしました。クリスマスまでもう数日ですから、どの街路樹にも白や青のイルミネーションが輝いています。マニマンはそうした賑やかな通りを歩くのが好きですが、今回は目的があるのではなく、ただママーニに初めて見る街の空気を吸わせたいだけです。どこまでも果てしなく続くような大通りで、まるで夢を見ている気分ですが、ところどころに地下鉄への出入り口があって、そこに潜れば高速バスが発車するターミナルまですぐです。時計をにらみながらマニマンはどんどん西へと歩き、ふと通りに面して茶色の石のゴッタがとことどころに飾られていることに気づきました。よく見ると、表面に文字が彫ってあります。マニマンが足を留めてよく見たものには「Ｓ１」とあります。きっと「Ｓｔｒｅｅｔ １」の略でしょうが、本当のところはわかりません。ともかく、思わぬところでゴッタに巡り合って、「おわりやっ記」のおわりにはふさわしい話題が出来たことを喜びました。