2009年01月26日●第　１７９　話

　●おわりやっ記　６

水の空中庭園の下をぐるりと周りおわってスイス・パンを売る店に入りました。マニマンはスイス・パン屋は初めてです。開店直後のようで、中の喫茶コーナーで買ったパンを食べることが出来るのですが、マニマンとママーニの後に年配と若者の二組の男女が入って来ました。マニマンらと同じ観光客でしょう。店内にはずっとスイスのヨーデルが鳴り響いていて、マニマンは無理してスイスの高原を思うことにしました。でも、本当の高原でコーヒーを飲もうとすると、ポットで持参する必要があり、急にマニマンは飲んでいるコーヒーの味がたいしたことないように感じました。それで高原のイメージを消し去ろうとしましたが、そう思えばよけいに高原の「念」がついて回ります。パンの朝食でお腹がパンパンにふくれたので、美術館に行くことにしました。会計を済ますと、スクラッチのくじを１枚手わたされました。丸印が３つあって、マニマンは爪ですぐにその表面の銀をこすりましたが、どれも「ざんねん（残念）」が出ました。高原の「念」が残っているマニマンは、物事は符合しているなと思いました。