2009年01月22日●第　１７５　話

　●おわりやっ記　４

マニマンとママーニはニンゲンがまだあまりいない水の空中庭園に上りました。数年前にマニマンが来た時にはその付近一帯は工事中でした。新しい何かを作るには何かを壊さなくてはなりません。積み木のように、古いものをすぐに元通りに出来ればいいですが、丸ごとどこかに保存しておくことは出来ません。すっかりそれをおわりにしなければ、次の新しいものは建造出来ないのです。船は海を移動するのでいいですね。いっそのことニンゲンは土を全部海底に沈めて地球を水球にすればいいのです。それでニンゲンは本能的に地球温暖化を促進しているのかも。ニンゲンがみんな船で生活すれば土地争いも生じませんからね。いやいや、いっそのことニンゲンはイルカのように水中で生活すれば船も不要です。とかなんとか思いながら、マニマンは水の空庭園から下を見通しました。すると、贋スノウゴッタの付近に魚型のベンチが並んでいることに気づきました。つまり、足元の下界は水中世界ということで、はははは、マニマンは自分が思っていたことがそのまま正しいような錯覚に陥りました。