 ●当分の間、去年の空白日に投稿します。最新の投稿は右欄メニュー最上部「最新投稿を表示する」かここをクリックしてください。
|
|
2008年12月23日●第 145 話
年末だというのに、マニマンはまた電車に乗って遠くの図書館に出かけました。もうひとつ別の用事があって、ネットで地図を調べていつもとは違う道を歩くことにしました。ビル通りの裏に古い住宅が立ち並ぶ区画があって、マニマンは楽しい旅行気分になりました。さらに行くと陽の当たる小さな公園がありました。その中央にはカラフルな大きな囲い型のオブジェがあり、10人ほどの老若男女が点々と座っていました。マニマンは時間が許せばその仲間に入りたく思いました。図書館で調べものを10分ほどで済ませ、用事もこなして、帰り道も同じ道を歩きましたが、先ほどの公園の前では、向こう側の道を行き、その時地面にいくつもの白い「水どう」の文字を見かけました。マニマンの住む街では「上水」と書かれますが、街が違えば表示も違うのです。それを撮影して通りを左に曲がって200メートルほど行くと、向こう側の道路の日陰に、ひとりの老いたホームレスが目の焦点を定めずに3、4個の大きな袋とともに立っていました。これからの本格的な寒さを思い、マニマンは悲しくなりました。
|
|
|
|