 ●当分の間、去年の空白日に投稿します。最新の投稿は右欄メニュー最上部「最新投稿を表示する」かここをクリックしてください。
|
|
2008年12月10日●第 132 話
イチョウ(銀杏)は紅葉ではなく黄葉します。同じ「コウ」という発音でややこしいですが、赤と黄色が混じる晩秋の落ち葉の季節は、時に雲古臭くあっても、胃腸の調子をも高揚させる効用があるかにマニマンには思えます。紅葉が終われば、樹木は丸裸で冬越しします。その寒々しく骨ばった姿はまるで老人ですが、ニンゲンもそうなる直前の紅葉の季節があります。鬱金雲古通りに立ったマニマンは、それがいつからいつまでなのか、自分を振り返って思いました。そして、図書館で調べものをした後、マミー・ママンの家で少し話をし、またバスに乗って別の図書館に向かいました。もう夕暮れ時です。紅葉黄葉する木が何本か立つ小さな公園が図書館脇にあり、そこに踏み込んだマニマンはハッとしました。ハートの温かい誰かが落ち葉をいっぱい集めてハート型の大きな絨毯を作ったのです。輪郭は赤く、内部は黄色で、直径は3メートルほどもあります。残念ながら小雨が降った後なので、濡れていて、形も少し乱れていましたが、天気がよければマニマンのハートは高揚に移調し、その真ん中で寝転んだことでしょう。
|
|
|
|