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2008年12月08日●第 130 話
昨夜マニマンはひとりで映画を見に行きました。終わったのは夜の9時過ぎです。通りに出て寒くて暗い中、ひとりぼっちで本数の少ないバスを待ちました。バス停の背後にはライトアップされた五重の塔が建ち、マニマンを見下ろしています。灯のともる大きな燈籠のようです。マニマンの街ではここ数年で寺のライトアップが急速に増え、夜や紅葉の終わった季節でも観光客を呼ぶのに必死ですが、その塔のライトアップは最も早かったはずで、半世紀前にはもうありました。寺の塔では街中で最も背の高く、目印にするのによかったからでしょう。周囲は今でもあまり高い建物がなく、落ち着いた雰囲気があります。それは見方によってはさびしいですが、自然により近くて好ましいことです。それに派手ではないオレンジ色の灯かりはゆうゆうゆう玄をかもしています。そんなことを思っていると、ようやくバスが来ました。それに乗ったマニマンですが、系統を間違ったことに気づき、4、5つ先の見知らぬバス停で降りました。そして、また寒くて暗い中、塔の灯かりを思い浮かべ、不動マニマンになって待ちました。
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