2008年12月01日●第　１２３　話

　●マニマン・エドッ記リ　４

マニマンとママーニはオオエド駅から近いホテルの７階に宿泊しました。目の前に内心『ほほほほー』と感心するような森が広がり、その周囲を走っているニンゲンの姿や、森の中にいろいろと建物が見えました。森には一般人は立ち入ることが出来ません。マニマンはきっとうさぎやフクロウなどの小動物が多いことを思い、籠の中から見つめるつなぎ眼であることを自覚しました。マニマンは大きなオオエドの写真を撮るには、ホテルの部屋からだと遠くの景色が収まっていいかと考えました。森の向こうに高層ビルが見え、それもオオエドらしい対照です。撮影した後、マニマンは『おにおにっ記』にあまり遠い景色の写真を載せたことがないことを思い出し、その次にムーンゴッタが最も遠い光景であることに思いを馳せました。それに比べると、大都会が自慢のオオエドの遠い景色は、地下に迷路のように走る電車に乗ればすぐにたどり着くことが出来る短い距離です。大空から見ればニンゲンはあまりに小動物です。マニマンは『そらありまっせ』と内心呟きながら、視点を青く澄みわたる大空に移すのでした。