2008年11月28日●第　１２０　話

　●マニマン・エドッ記リ　３

アイス・モナカだけでは空腹感はなかなか去りません。ママーニはまた文句を言い始めました。マニマンは駅に向かう途中でママーニを大きな蓮池に連れて行きました。マニマンはオオエドに行く時は必ずそこを訪れるのです。初冬なので鴨がたくさんいるはずです。予想どおり、怪しげな眼をした真っ黒な鴨もいました。そのそばのベンチに座って黒鴨の写真を何枚か撮りましたが、蓮の枯れ蓮が邪魔をしてうまく写りません。また、２０年前とは違って池の中央のお堂に至る道の両側には屋台がたくさん並び、雑然とした雰囲気に変わっていました。マニマンは何か買うことにして、「豚玉焼き」つまり「お好み焼き」の屋台の前に立ちましたが、テントのひさしに描かれている笑顔のブタニマンに似た店主のお兄さんがケータイ電話でしきりに話をして、客を何人も待たせたままです。ようやく１個買ってふたつに割り、ママーニと半分ずつ食べました。すぐにパックリンして『ぶったまゲッター』と呟きましたが、オオエドですし、それに値段からして仕方ありません。マニマンは屋台に戻り、ブタニマンのつなぎ眼状の豚鼻を撮影しました。