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2008年11月18日●第 110 話
何度も歩いたことのある道でも、時には全く違った表情を見せることがあります。『お前はマニマンか、わしゃ輪電線だわ。同じことを何回も書くんではないわ』 でも、誰しも面白いと思うことにはだいたい傾向がありますから、何度も書いてしまうのは仕方がないのです。今日の面白いことは、いつもの散歩道の上空にある電線です。内田町の電線男(ウィチタ・ラインマン)は、電線を張った後、余った分を丸めて宝珠の輪を墨絵のように描いたのです。その輪で烏が首を吊る心配はないとも思ったのでしょう。マニマンは空が電線で蜘蛛の巣のように区切られて見えることが嫌いで、世の中からそれがなくなればどんなにか世界が広く見えていいかと思うのですが、時には電線にも面白いことがあるのです。去年にも書いた「大空の幾何学」はその代表です。『おにおにっ記』の「電線伝染っ記」が書けそうな気がしますが、そう言えばマニマンは幼い頃、家の近くにあった、電線を斜めに引き下ろして地面に固定するための大きな髑髏型の2、3個の石に立ってひとりでよく遊びました。電線への思いには古い歴史があるのです。
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