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2008年11月15日●第 107 話
何度も歩いたことのある道でも、時には全く違った表情が見えることがあります。通りに面した塀や家の扉が開いていて、内部が見えたりする場合がそうです。家には外から見えない部屋という空間がありますが、その空間の隅はひとつの小宇宙です。世の中には無数のそうした空間があり、またちょっとした囲いで簡単に作ることも出来ます。その最少のしかも安全なものが母親の胎内です。ニンゲンはみな元はそこにいたので、身ひとつほどの狭い空間を宇宙と思うことが出来ます。それはそうと、先日マニマンは図書館に行く途中で、いつもは閉まっているはずの寺の駐車場の扉が開いているのを見かけました。そして、50メートルほど先の突き当たりに、大きなゴッタが上下に四角や三角の石に挟まれて3つ並んでいるのが見えました。それは昔々の偉いニンゲンのお墓ですが、邪魔になったのか、駐車場の端っこに置き変えられたのです。3人の死者は駐車場の隅の絶対的な小宇宙で世の中をどのように見ていることでしょう。今日も駐車場の扉が開いていたので、マニマンは思い切って入り、写真を撮りました。
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