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●バンパゴッタ
ォーミング・アップをしただけで後が続かないことが老齢に達すると多くなるのだろうと思う。それを避けるには何事も習慣にすればいいが、それは若い頃からやっておかないと、心づもりだけでは体の方が錆ついてしまう。



たとえばの話、こんな日記は誰でも書くことは出来るし、きっとこれを読む人はみなそう思っている。だが、書く自分がまず面白いと思うことに出会えなければ書く気は起こらないし、毎日家にいると、そう変わったことが起こるはずもなく、(1)ごく些細なことに注目して面白いことを見出さねばならない。そして、見出したそのことを文章にし、(2)写真に撮り、(3)こうして毎日パソコン画面で誰もが読めるような状態にするという3段飛びが次に待っていて、読み手が思うほど簡単なことではないかもしれない。それは、他人の文章を読んだり、その写真を見たりすることは、それだけでもエネルギーが必要であることを思えば誰にでもわかる。文章を書いたり写真を撮る行為は読む以上の、あるいは全く別の自発性がいる。それを習慣にしてしまうと続けるのが楽であるし、習慣それ自体がまた楽しくなるが、時にはその習慣が退屈になることもあるだろう。長い間やっていると、区切りというものが必要と感じて来る。長年続いたある新聞の連載漫画がある日終わると、特別な愛読者でなくてもさびしい気持ちになるものだが、新しく始まるものにすぐに馴れて古いものは忘れる。その古いものが彩ってくれた日々の多少の楽しみは記憶として残るが、それもやがて色褪せる。世に人気があったというほとんどすべてのものは、そういうようにして忘れ去られる。では、それを生み出した人の存在は無価値無意味であったかと言えば、やはりそうと言うしかない。だが、当人がそれを生み出していた日々はそれなりの格闘と楽しみを味わって生きたのであるから、それで充分価値も意味も支払われている。そして、その当人が、自分のやったことで、誰かが喜んでくれたので、やり甲斐があったと自惚れることが出来るのであれば、なお当人にとってはよかったことになる。実際、本人が気づかないだけで、何事の行為も誰かに何らかの作用を及ぼしているものだ。そして、それは迷惑であったり感謝であったりするが、どっちにしろ、当人が意識しない間に他人が感じるとすれば、それは当人にはどうでもいいことで、想像を逞しくして自分の行為が誰かに感謝されているなどと感動することもない。
●バンパゴッタ_d0053294_14334110.jpg
 一昨日、パソコンで文章を打ちながら、片目で脇のTVを見ていると、ある日本のロック・ミュージシャンがしゃべっていた。初めて顔も名前も知る男だったが、多少映った演奏場面を見て、ごく平凡でつまらない音楽だと思った。ところが若いファンはそれなりにいて、ライヴ会場は盛り上がっていたようだし、大学生たちがたくさん集まって何やら質問をしていたが、そのミュジーシャンの答えを聞いていると、音楽から伝わるとおり、さっぱり面白い考えの持ち主ではなかったが、ひとつ気になった言葉があった。「仕方がないと言う奴は嫌いだ」といったことを熱く繰り返したことだ。その男はもう30代後半だったと思うが、何と青いと言うか、嘘臭いと言うか。この発言は若者を発憤させるための一種の愛情と本人はきっと内心感動しているはずだが、もう若くない筆者は白けるばかりであった。誰しも毎日多量の「仕方がない」を受け入れて暮らしている。民主主義の法治国家の平均的人間はみなそうだ。その「仕方がない」という思いは、残念だとか、悔しいといった大げさな感情を伴なうものではない。たとえばある店に昼食に行ったとする。あいにく客がいっぱいで入ることが出来なかった。あるいはいつもの定食は売り切れだった。あるいは財布を忘れた。あるいは店が臨時休業していたなど、「仕方がない」ことはいつも待ち構えている。それを「仕方がない」のは嫌いだと言って、自分より前にいる客を無視して横入りしたり、売り切れの定職を脅して作らせたり、お金がないからただで食わせろなどと、「仕方のない」ことを乗り越えることが常識人に出来るだろうか。はははは、もちろんそのミュージシャンはそんな日常のちょっとしたことを例にして意見しているのではないことくらいわかるが、それでもその「仕方がない」の種類をどこで線引き出来るか。「仕方がない」と言いながら何もしない、あるいは行動をあきらめる人は多いだろうが、「仕方がない」という言葉はやはり必要だ。がんばってみてもどうにもならないことがある。世の中のすべてがそうだと言ってよい。そのミュージシャンは結局自分のやれることだけやって満足している普通の男か、あるいは普通以下であるからそういう物の言い方が出来るのだ。ちょっとくらい名前が出て有名ということに自惚れ過ぎだ。その男の演奏を聞きながら、ザッパの複雑な音楽を思い起こし、全くあくびすら出なかったが、その男にザッパのような曲を書いて演奏してみろと言ったところで、「自分はそういうのは嫌いだから」とうまく逃げるだろう。決して「自分にはそういう才能はない」、つまり「仕方がない」とは言わない。「仕方がない」ということを言う人間を非難するその男は、自分の「仕方がない」を隠して他人にそれを言うなと主張して平気な顔をしている。
 これはその前夜のTVだったと思う。東京の10代のホームレスが半年ほどおじさんと暮らし、今はキック・ボクシングのような格闘家になっているが、その男の子はそのおじさんをずっと探し続けている。おじさんから実の父親のようによくしてもらったからだ。その子は母ひとりで子だくさんという家庭で育ち、家に居場所がなくて家出してホームレスになったのだが、半年の間おじさんはその子に自分の食べるものを与えて優しくしたが、ある日もう家に帰れとさとしたのだ。お金がなくなってその子どもを食べさせるのが苦しくなったのかもしれないし、いつまでもそんな生活をその子に強いることが出来ないという常識を持ち合わせていたのだ。その子は、今は暇があるとホームレスの集まる場所に行くなどして、そのおじさんを探し回っているが見つからない。そして、リングに上がって試合をするたびにどこかでおじさんが見てくれているのではないかと観客席に目をやる。ところで、その子は貧しく育ったために、体が脂肪を蓄えやすくなっていて、試合前の減量は人より大変なのだが、それは今から自分ではどうしようもない体質で、「仕方のない」ことだ。避けられない運命、つまり誰にでも「仕方のない」ことがある。「どうにも出来ない、仕方がない」をよくわきまえて、それを前提として誰しも何事かをやって生きて行く。そのことを人に向って言おうが言わまいが、誰でも自分の出来ることをやって生きて行くことには変わりがない。そして、誰でも老齢に向かうことは仕方のないことであり、やがて何か違ったことをするのが億劫にもなる。だが、かと言って昔と同じことを、自分をだましながらずっとやって行くというのも退屈なことで、いずれは仕方のない死を受け入れる。それはそのように出来ていて、人間にとっては幸福なことだ。「仕方がない」は呟いてもいい。誰しも身の丈に合ったことしか出来ないし、それでいい。「仕方のない」と言う人間はまだかわいらしい。「仕方がない」と言うなと主張する先の男は有名人で金持ちな成功者だ。そういう成功者が偽善者ぶって、つまらないロックの歌詞やメロディを撒き散らし、自分がさも人を感動させていると大きな勘違いをする。先の子が探すホームレスのおじさんは、自分の「仕方のなさ」を受け入れながら、それをよいとは思ってはいなかっただろう。よいとは思わないが、「仕方のない」ことはある。

●バンパゴッタ_d0053294_22134721.jpg  2008年11月11日●第 103 話

●バンパゴッタ_d0053294_0411829.jpg五角形は凧のように空を飛ぶとしても、まん丸の方が形はいいです。太陽や月は宇宙に浮かんでいますからね。マニマンはまん丸いものが好きなのです。その立体を「ゴッタ」と呼んでいますが、「I GOT A GOTTA」と駄洒落を時々思い浮かべながら、偶然出会うことを楽しみにしています。で、文化の日に展覧会に行ったマニマンは別の目的があったのです。ゴッタがあることを以前から知っていて、その写真をまだ撮っていなかったのです。それは駐車場の中の歩道を区切るように2列に等間隔でたくさん並べられています。そのゴッタ石が勝手に転がれば、歩く人はケガをし、車は傷つきますから、どのようにして固定しているのか不思議ですが、なぜもっと安定した別の形のものを置かないのかマニマンにはもっと不思議です。いろいろと角度を試しながら写真を撮った後、マニマンはバス停に徒歩徒歩と歩いて行きました。すると、また別のゴッタが3つ並んでいました。その写真も撮りましたが、ゴッタの下に四角い嵌め石が見えて、「I GOT A BOTS-GOTTA」と思いながら、ウキウキ気分を没にしました。
by uuuzen | 2009-09-29 00:45 | ○お に お に っ 記 4
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