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2008年10月09日●第 70 話
先週から散歩中にマニマンは強い香りが漂っていることに気づきました。キンモクセイです。小さな花ですから、花に気づく前に香りで開花を知るのです。好きな香りというほどではありませんが、今時分の季節にはとてもよく似合う匂いです。マニマンの散歩コースにはあちこちの家に庭によく咲いていて、歩きながら『ああ、ここにもあったか』と、濃い緑色の葉に混じるオレンジ色を発見します。ところが、今年はキンモクセイとは違って、もっと強烈な、そしてとても臭い花の香りに気づきました。ムーギョ・モンガに行く途中の大通り沿いを通りがかった時、マニマンはとある垣根のあまりの臭さに思わず立ち止まりました。その花はキンモクセイの花よりはるかに大きいのですが、小指の爪先ほどの小さなラッパ状をした白百合に似た形が群がっています。そして、その無数の小さなラッパが一斉に臭気を放っているのです。マニマンはその花の名前を知りませんが、知りたいとも思いません。でもその臭いを求めて虫は飛んで来るはずで、自然はみんなうまく釣り合っているのです。それでマニマンは自分のこの世での居場所を思いました。
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