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2008年09月19日●第 50 話
秋の彼岸にはおはぎを食べます。春の彼岸にはボタ餅を食べます。実はおはぎもボタ餅も同じものです。あるいはおはぎは表面に「きなこ」をまぶしたもの、ボタ餅は「あんこ」のものを指すかもしれませんが、おはぎは萩に、ボタ餅は牡丹になぞらえた言葉です。なので、「きなこ」と「あんこ」をまだらにまぶしたものは、狂いおはぎ、あるいは狂いボタ餅と言います。秋の花の代表は萩ですが、萩の花を美しいと感じるには、それなりに長い人生を過ごす必要があります。マニマンはいつの間にか自分がそういう年齢に達し、本当に萩が美しいと思います。そんな萩が今はマニマンの散歩道のあちこちで満開になっています。マメ科の小さな花であまり目立ちませんが、束になって大量に咲く姿は何とも豪奢なものです。今日マニマンは、満開の萩がざっくりと川面に垂れていたのを見て、はっとしました。幾束かの先端は流れに洗われています。萩はきっとそれを知っているでしょう。でも、美しくありたいと思う心は、あえてそれを拒まないのです。マニマンはその光景を見て、萩がさらに美しいと思いました。「萩垂れは流れ速しの向こう岸」
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