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2007年12月01日●第 43 話
防災訓練に集まった大勢の人々は全員テントの下の長椅子にずらりと座って、テントに取り囲まれたグラウンドで繰り広げられる訓練の様子を1時間ほど鑑賞したのですが、マニマンの座った位置の真正面には、板で作った家の屋根が置かれていました。きっとそれを燃やし、その後で消火ホースで一斉に放水するとばかり思っていましたが、放水は全くそれとは反対方向の川に向かって実行されました。考えてみればもし屋根の模型に火をつけてそれを一斉に消火すれば、近くで見ているマニマンたちは全身火の粉を浴び、しかも水でずぶ濡れになります。屋根は地震で倒壊した家屋に閉じ込められた人を救出する訓練に使用されただけで、マニマンの目前でそれは行なわれました。ひとりの若い男性がやってきて屋根の下に窮屈そうに潜り込み、救出隊員たちはジャッキでその軽い屋根を持ち上げ、たちまち男性を中から引き出しました。本当の大きな地震がやって来れば、そんな簡単に事が運ぶとは思えませんが、予行演習をしておくのはとてもよいことです。でも、屋根を燃やしてホースで消してくれなかったのが少し残念でした。
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