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2007年10月31日●第 12 話
「オニオニ温泉のスズメガ」の続きです。宿の夕食は、それはそれは豪華な和食のフルコースでした。昨日の結婚式のフランス料理に続いて、マニマンの胃袋は悲鳴を上げました。おいしいものは誰しも好きですが、あまり食べ過ぎると体によくありません。御馳走がかえって毒になります。マニマンはもう若くはないので、食べ放題のバイキングやフルコース料理に関心がないのです。ママーニの誕生日に民衆中華食堂で食べたことを思い出し、それが自分には似合っていて、御馳走だと思います。でも、人生にそう何度もない記念すべき日ですから、超豪華な食事はつきものです。半ば拷問を思いつつも、充分満腹した後、部屋に戻ると、朴の木の大きな葉の上に稲荷ずっしりずっしがずっしりと並べられていました。夜食にどうぞというわけです。マニマンは狐のしわざかなと思いながらも内心『豊作だ! 豊作だ!』と叫びました。でも、満腹で誰も食べることが出来ず、翌朝食べることに決めました。でも、朝の食事もまた豪華過ぎましたから、結局明昼行路の途中で食べることにしました。ちょっとしたハロウィーンのプレゼントです。
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