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●ボロ・パソコン・モニターの故障寸前
老の日と思ってさきほど母親に電話すると、何年か前に敬老の日は第3月曜日に変わったと聞いた。ああ、なるほど、それで今月は16、17日が連休なわけだ。



母親より筆者の方がぼけ始めているようだ。毎日家にいると、祝日には関心がなく、今日が何日で何曜日かもわからない。こういうことはよくないと以前TVで言っていたが、本人は別にさほど困らない。それはそうと、急にモニターの調子がおかしくなり始め、一瞬真っ暗になることが頻発している。この調子では本当にパソコンが使えなくなりそうで、早急に別のモニターを入手する必要がある。ひやひやしながら今もこの文章を打っている。まさかブラウン管が爆発することはないだろうが、画面が真っ暗になったままだと、どのようにしてパソコンの電源を切ればいいものか、また新しいモニターが来たとして、それをどう本体に認知させればいいのか、今のうちにどうにか準備をしておく必要がある。とはいえ、今日明日は無理な話で、いくら早くても敬老の日明けになる。予期せぬ出来事に、ブログに書く内容もまとまらないが、これはネット依存がはなはだしい。パソコンがなくてもそれなりに日記を書いていたことを思えば、少しくらいネットをぱたりと止めてもいいほどで、その警告と思えばいいか。と言いながら、今また真っ黒になった。今日はここまで。

●2002年5月3日(金、祝)夜 その1
●ボロ・パソコン・モニターの故障寸前_d0053294_1138252.jpg夜になった。さきほど来客があり、1時間ほど話した。この再開日記には書いていないが、ここ1ヵ月の間にまた別の物語が進展中だ。話がややこしくなるのでその件については一切書かない。さきほどの話の続きをしよう。Tさんはガス窯と電気窯を所有して、ひとりでこつこつと人形を作っているそうだが、地元の小学校で伏見人形の彩色の指導をしに行ったり、老人に教えたりしているという。去年の末で閉鎖になった高島屋の無料インターネット・コーナーだが、そこをしばしば利用した秋頃に伏見人形に関するホームページを見ていて、小学校の講堂で伏見人形の彩色を教えている光景の写真に出会った。そしてそこに写っている人がTさんだったことが話の中で初めてわかった。こちらもなかなか伏見人形に詳しい人だと察したようだが、その感触に乗じて、「実は人形の型をひとつ作ってあるのですが、陶土はどこでも安く買えるとしても、人形を焼かせてくれるところがないのです。以前は近くに親しくしている陶芸家がいて、そこですぐに作ったものを焼いてもらえたのですが、去年引っ越してしまいました。陶芸教室はあちこちありますが、さて人形は焼いてくれるのかどうかまだ問い合わせたこともないのですが……」と話しかけると、「うちで焼いてあげますよ」と快く返事があった。で、ザッパの人形を粘土で原型を作った段階で、石膏は買って来てあるが、まだ雌型を作っていない。なかなかその時間がないが、やり始めればすぐだ。それでその型を稲山庵に持参して人形を形作るのはどう思われるだろう。「これは伏見人形ではありませんね」とやんわり断られそうな気もする。だが、稲山庵の陳列ケースを見て驚いたのは、そこにまるでアニメのキャラクターのような狐の顔の土人形があった。それが1個だけ他の伏見人形に混じって展示されている光景はかなり異様なものであった。京都新聞の記事における写真でもそれが左端に半分程度写っている。びっくりしながらその人形について訊ねると、「はあ、わたしが作りました」と言う。古くから伝わる型のみでは駄目で、新作をいかに定着させて行くかが伏見人形の将来にかかっているとはよく言われることだが、そのひとつ例がその新しい狐の首ということだ。たとえば招き猫は土人形だけではなく、布製あるいは張り子の新しいものが生まれ続けている。招き猫の最低限の定型を守りながら、そこに現代の人々が見てほしいと思わせるような人形を作ることは人形作家にとっては誰しも挑みたい試みではないだろうか。それと同じことをたとえば狐がシンボルである伏見稲荷大社参道の土産店の主が実行するのはなかなか見上げたことだろう。その作品はどう見ても70の老人のものとは思えない。それを見て驚いたこともあって、自分も人形をひとつ焼いてみたいと話を切り出したのであった。アイデアはたくさんあるつもりだ。とはいえあまりにやらねばならないことが多い。集めるだけならば誰にでもできることだが、最終的には自分で作ることを最初から念頭に置いていたので、いずれザッパ伏見人形を焼くつもりだが、ザッパの名前を語って人形を作るのは肖像権の問題がある。そんなことを考えると少しうっとうしい。
 稲山庵のチラシには、不用になった伏見人形や郷土人形があれば収蔵したという一文がある。これは伏偶舎でも同じだ。和歌山の淡島神社はTVでもよく紹介されるが、人形の供養寺として今では有名になっていて、そこに持ち込まれるあらゆる人形の数は膨大らしい。その中でもよい品は保存し、詰まらないものは供養して処分しているようだが、和歌山の骨董商と以前話をした時、伏見人形をその神社に持ち込む人もあり、たいていは細かく割られて処分されていると語っていた。それが大変にもったいないので、その業者は自分たちが丁寧に扱って喜んでもらえる人にわかるようにするので、どうか譲ってほしいと説得して集めているという。ゴミとして廃棄処分されるより、その方が人形にとってもいいだろう。不用になった人形を無料でもらうというのは何だかとてもうまい考えだが、それも展示する場所があるからという強みがあってこそだ。Tさんは5000点ほどの人形コレクションがもう少しで入手できるはずであったのにそれがかなわなかったとも語っていた。そして嵯峨芸術大学で最近伏見人形を含む郷土玩具の展示があったという話になった。同大学は桂川を挟んでわが家の対岸にあるが、そこに去年の11月下旬に附属博物館がオープンした。その第1回の企画展が元京都女子大学の教授であった人の郷土玩具コレクション展であった。4ヵ月間の展示であったため、何度か行こうと思っていたのに、結局今年の1月17日に訪れたきりになってしまった。ボを漕いで10分。入場無料。天井は低いがなかなかこじんまりとした展示場で、大学の正門を通らなくても脇の門から簡単に建物に辿り着ける。300円だったか、カラーのパンフレットも用意され、元教授が集めて寄贈した全800点かの、その半分弱がまず披露された。残りの玩具の展示がいつになるかはわからない。また玩具だけではなく、玩具に関する古い文献も寄贈され、武井武雄の『日本郷土玩具』は東西の部を1冊に合本したものが展示されていたのは目を引いた。大学側も寄贈を受けると、常設は不可能としても何らかの形で一度は展示する必要がある。まさかその郷土玩具のために博物館を建てたのではないだろうが、それもひとつの理由ではあったろう。カラー刷りの案内ハガキが作られ、こけら落とし展としては鳴り物入り的と言ってよい前宣伝であった。しかし係員としばらく話をしたが、学生はほとんど訪れず、また外からの客もほとんどないとのことであった。これはもったいない。Tさんが「こんな展示場にするよりガレージとして貸す方が本当はもっと儲かるんだが」と語っていたが、それほどに地味な郷土玩具の展示に誰も見向きもしないという現実がある。さて附属博物館での展示は予想に反して古玩はなかった。みな50年代末期以降10年ほどの間のものばかりで、そのため色は鮮やかで傷もない。マニアにとってはそれでは物足りなく、自分の方がもっとよいものを所有していると言う人が少なくないだろう。また仮に800点もの寄贈であるにしても、当時は非常に安かったはずで、全部まとめてもさほどの金額にはならないだろう。ただし今同じものを集めるとなると、かなりの年月を要するし、当時の何倍もの費用がかかる。雑誌『太陽』の67年11月号「日本の郷土玩具」をインターネット・オークションで100円で落札したことは前に書いたが、60年代というのは郷土玩具のブームがあったのかもしれない。それにしてもビートルズの『サージェント・ペパー』の頃に発売されたその雑誌を見ていると、もっと古い時代を感じさせる。それはすでに古いものとして忘却される運命にあるもので、一方でビートルズらの若者文化が大手を振り始めた。ビートルズ体験の第1世代である筆者が今頃になって郷土玩具に注目しているのは、60年代の空気を10代で吸っていたからでもあろう。つまり当時の郷土玩具ブームは全く知らないが、それでもそういうことが起こっていた時代の空気は吸っていた。それが脳の海馬に記憶され、この歳になって表面に浮上して来たのだろう。これから推すと、郷土玩具を再発見する世代も今後は望みうすかもしれない。であるからこそ伏偶舎の膨大な展示であり、稲山庵の現代の子どもでも喜びそうな狐であろう。ただし割れやすい素焼き素材の人形が、今の子どもにどれだけ歓迎されるやら、前途多難だ。

by uuuzen | 2007-09-15 11:38 | 〇嵐山だより+ザッパ新譜
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