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2006年06月20日 ●第 5 話
ボウフラが湧くとはよく言ったものです。たった1日でまた姿を現わす様子を見ると、本当にそんな感じです。水底に急降下する時は、頭を下にし、体を立ててまっしぐらですが、くねくねと体をねじらせるのもいます。浮上して来る時はたいてい体を数回よじりながらです。いつも頭が下なのは、尻尾の先を水面に出して呼吸するからですが、尻尾の先は刷毛のように何本かの毛があります。これは成虫になっても同じようです。羽や足が生え出て来るのは蝶と同じで、幼虫からさなぎになって、最後水面から飛び立つ時にはもう完備します。ボウフラ段階ではとにかく頭でっかちで、間近で見ると、まるで赤塚不二夫の描くケムンパスそっくりで頭が目立ち、また頭のほとんどは目玉です。卵から孵ったばかりのボウフラはまだ小さいので、お玉の金網の目からはするりと逃れてしまいます。捕獲出来るのは3、4回脱皮した大きなボウフラやオニボウフラです。成虫とほとんど同じ体の長さで、捕まえ甲斐があります。ところが何匹ものモスキートがキッとした顔つきで血を吸いにやって来るので、マニマンは早々と退散します。
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