●大蛇の頭、龍の頭
史の長い祇園祭だが、宵山に集まる人出は3、40年前に比べて少なくなったのではないだろうか。あるいはそうした数は概算で、昔はかなり曖昧なものであったかもしれない。



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大阪の天神祭は100万を超える見物客というが、まさかと思う。そんな大勢の人が集まれる場所がないだろう。そう思うと筆者が30代であった頃、祇園祭の宵山に70万人が来たといったニュースもどこまで信憑性があるのかと思う。それはさておき、祇園祭が3年前だろうか、前祭と後祭に分かれたのは、外国人観光客の増加が原因で、山鉾がなるべく長い日数見られるようにとの配慮と思っていたが、それもあるだろうが、実際は昭和40何年だったか、その頃の状態に戻したそうだ。そうそう、その頃は前述のように宵山に70万人ほど集まったが、それはあまりに多いというので、ようやくまた前と後の巡行に分けたのかもしれない。それはともかく、筆者は祇園祭にほとんど関心がないが、知らないことにいろいろと気づき、未経験のことを経験してみたいと思うようになっている。大船鉾に搭乗したのもその思いからだが、お金を払えば乗られるというのは関心のある人にとってはありがたい。だが、昨日書いたように、北観音山はそうではない。搭乗券はあるようだが、それは販売されておらず、山の組み立てなどに協力した人に配布されるようだ。確かその北観音山の曳きぞめの様子を先週の金曜日であったか、TVで報じていた。1キロ近くも曳くとのことで、長い綱を持つ人に観光客も混じっているようであった。北観音山は長刀鉾と同じく、籤を引かずに後祭りでは2番目を行くそうだが、先頭は毎年変わるのだろう。また、北観音山と南観音山は、山であるが、長刀鉾のように大きな車輪がふたつついている。そのため大船鉾と同じように人が搭乗して祇園囃子を奏でる。それが他の山鉾とどう違うかまでは筆者はまだ関心がないが、単に山鉾を巡行させるだけでなく、曳き手や囃子方など、大勢の人の参加が必要で、それ相応の経費がかかる。京都市がどれほど援助しているのかは知らないが、大半は山鉾を所有する町内の負担で、それを少しでも賄うために粽その他、いろんなものを販売するが、それらの売り上げはさして多くはないように想像する。それでも山鉾は増加していて、経費の捻出はどうにかなっているようだ。長い歴史のある行事などが経済的な事情で途絶えることは珍しくはないが、昔に比べれば鑑賞する人が減っていると思える祇園祭が、京都にやって来る外国人観光客の増加によって新たな段階に入っているような気がして、筆者が心配することはない。あたりまえのことで、日本の三大祭の祇園祭が危機となれば、日本はもう国の体を成していないだろう。
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 大船鉾の先頭に今年は金色の大きな御幣が取りつけられていて、復元された龍の頭はどうなったのかと思うと、それは鉾の真東の町家の1階奥に展示されていた。その写真を撮ったが、左にある古い、そして少し小ぶりの龍の頭は初めて見た。瀧尾神社にあるものと書いてあって、この神社と大船鉾がどういう関係にあり、また神社がどこにあるのかを早速調べると、神社は先日投稿したインド・ネパール料理店のすぐ北にある。それがわかっていれば、7日はついでに立ち寄ったが、ともかく京都が狭いことを思う。次に東福寺に行く用事があれば立ち寄ってみるとして、この瀧尾神社は幕末に焼け、大丸を創業した下村家が再建している。下村家の菩提寺は同じ伏見街道をもっと南に下がった海宝寺だが、瀧尾神社にも関係しているとは知らなかった。この神社の拝殿にある龍の頭は呉春の下絵によるとの言い伝えがあるが、実際は当時有名であった九山新之丞と新太郎の作ではないかとの意見が出たそうだ。呉春の描く下絵があればいいが、だいたいどういうものか想像がつくし、現在の瀧尾神社が所有する龍の頭は呉春でなくても誰が下絵を描いても似たものになったであろう。ともかく、その龍の頭を参考に大船鉾の先頭を飾る木彫りを製作することにし、それを担当した米原の彫刻家の一家は九山新之丞を襲名したという。また製作費用は瀧尾寺が出したが、大丸も多少は援助しているかもしれない。新旧ふたつの龍の頭を比べると、新調されたものは倍ほどの大きさで、220キロもある。白木のままだが、目玉は墨と金箔で表現されている。顔や胴も彩色すれば迫力が増すと思うが、大船鉾自体がまだ白木のままで、装飾はこれからだろう。それもあったので搭乗しなかった。
d0053294_23553813.jpg それで新町通りを北に進むとまず南観音山に突き当たる。去年はその山のすぐ東の店で母や家内用にTシャツなどを買ったが、今年も買おうと思って向かった。だが、去年と同じTシャツ販売コーナーは商品がかなり少なくなっていて、何も買わなかった。その代わりでもないが、山に搭乗するのが300円というので、家内と一緒に上ることした。靴下の親指に穴が開いているのではないかと思ったが、生地が薄くなっているものの、穴はなかった。それで靴下の心配はせずに済み、冷房の効く出入り口から入ってすぐに2階に上がった。そうして撮った写真は明日載せるが、この山は日本画家の加山又造に数年かけて団扇やまた山の懸装品の原画を描いてもらい、それらが壁面に展示されていた。それはちょっとした個展で、山に搭乗する300円でそれらも見られることは祇園祭ならではの機会で、今年は大船鉾には乗らなかったが、南観音山で同じ経験が出来たことを喜んだ。今日の3,4枚目は町家の2階北東の壁面で、波上の全身の龍の図と、それを元に拡大した綴織の胴懸が並べて展示されえていた。美術館では普通こうしたものは撮影禁止だが、部屋の内部のどこを撮影してもかまわないようで、その太っ腹ぶりに感心した。そして同じように北観音山にも登場出来ると思ったのが、そうではなかった。これはかなりもやもや感が残り、来年はどうにかして上りたいと思った。それには組み立てに協力するか、あるいは前もって寄付するかなど、何らかの貢献をする必要があるだろう。それはともかく、今年は前祭の宵山では石見神楽で大蛇の頭が次々に舞い手に切り取られる瞬間を見たが、それは蛇というよりも龍であった。そして、後祭の宵山でも龍が目につき、龍つながりで今日の投稿が出来る。
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by uuuzen | 2017-07-25 23:59 | ●新・嵐山だより


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