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●嵐山駅前の変化、その416(駅構内の改修)
訪は味気ないか。何でも二度目は新鮮さに欠けるものだが、それを言えば毎日別のところで泊まる必要がある。そんな生活をしている人はごく稀と思うが、人間はなるべく珍しいものを見聞したいものだ。



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それで旅行は盛んだが、TVで世界中の名所が見られる時代になって、そんな番組を見てその土地に行った気分で済ますという人が多く、TVは貧乏人を慰める最適な道具となっている。昨夜また録画しておいた番組を見たが、九州の豪華列車に勤務しようかというニュージーランドの青年を紹介していた。2泊3日だったか、その列車で九州を一周する旅が半年先まで予約が詰まり、最高価格で夫婦で170万円だったと思う。金持ちのための豪華な旅で、それが半年先まで予約が詰まっているほどに日本は金持ちが多いということだが、同じ線路を走るからには窓からの景色は同じだ。その170万円は豪華な列車内部の装飾を見ることと、豪華な料理、それに立ち寄る料亭での食事代ということで、金持ちは自分が金持ちであることを味わわせてくれることに喜んで金を払う。そうそう、先日面白い話を聞いた。ある男の自己顕示欲の強さを物語る寄付の話だ。神社が本殿の屋根の葺き替えのために、地元の有力者に寄付を頼み込んだ。それには1万円、3万円、5万円、7万円、そして10万円からさらには上が切りがないのだが、神社境内にその寄付金を氏名が毛筆による木札でずらりと紹介される。ある男はとにかく目立ちたがり屋で、自分は誰よりも尊敬されて当然と思っているのだろう。それで寄付は当然するのだが、10万円では、おそらく何人もいて自分だけが目立つことが出来ない。それで11万円や10万5000円を寄付することにしている。それならば、10万円の木札よりひとつ上の、特別誂えの金額の木札に自分ひとりの名前の札が嵌め込まれる。つまり、10万円よりわずかに上乗せすることで、10万円より上に立つという考えだ。その男は寄附となればいつも同じことをする。500円の場合は505円で、いつもわずかな半端を足して目立とうとする。その話を聞いて耳を疑ったが、なるほどそういうところはあるだろうと妙に納得した。金を持っていることで自慢する俗物は多いが、その中でもその男のその考えは特筆すべきほど滑稽で、他人からどう思われているかということを考えられない性分は悲哀さが漂っている。その男にすれば自分のそうした寄付の仕方こそ生き金と言いたいのだろうが、半端の金の上乗せで木札をわざわざ作る側の身になれば、自分の行為が陰でどう嘲笑されているかくらいはわかりそうなものだが、もうそんなことを言っても耳を貸すどころか、激怒するくらいの高齢になっていて、とにかく老人というのは全く醜く、無様なものであることを思う。それを言う筆者が今年は65歳になって高齢者の仲間に入ったので、偉そうなことは言えば自分に唾を吐くようなものだが、老人の醜さ、愚かさは確かであり、そういう様子を見ると、そういう老人にはなりたくないと思いを新たにする。
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 それで老人は世間からなるべく隠れてこっそり生きて行くのがいいと思うが、若者からすれば老人に関心はなく、世間から隠れて生きているように見えるだろう。これは前にも書いたことがあるが、年齢を重ねて行くことは少しずつ違う乗り物に強制的に乗せられて行くようなもので、自分がなりたくて年齢を重ねるのではない。自動的に次々と乗り換えさせられ、それに抵抗することは出来ない。だが、ひとつ方法がある。それはそういう強制的乗り換えの運命に逆らうことで、つまりは自殺だ。青森の中学2年生の女子が地元のお祭りに参加し、そこで撮影された写真が市のコンクールで最優秀賞を獲ったというのに、その子が撮影から10日後に自殺したので、賞に趣旨にふさわしくないとのことで受賞が取り消された。今日は市長がそれを撤回したが、そんなことより印象に残ったのはその写真の出来映えのよさだ。とてもかわいい子で、また笑顔が赤い傘に映えて素晴らしいが、その子がいじめから10日後に自殺した事実とその笑顔のギャップに人生とは何かを考えさせられる。その女子は年齢を重ねてやがて老人になるという人生の乗り物の乗り換えの定めから早々と下りた。まだまだ楽しいことはこれからというのは事実だが、そのことを想像出来なかったのか、あるいはもう想像して幻滅していたのか、とにかく現実があまりに夢のない穢れた世界に見えていたことは間違いない。そこから逃げたことを精神的に弱いと言うことは簡単だが、自殺する前の言葉がスマホに残されていたことに、現在の子どもたちの狭い世界を思う。スマホがあれば世界は広がるかもしれないが、逆に狭めることもある。友人はスマホつながりで、そこから排除されると、もう生きて行く世界がないと思いやすい。筆者はスマホどころかケータイ電話もない古い人間で、そのことで排除されることもあるが、逆にそのグループの中の息苦しさと無縁でもある。また現実的なことを言えば、ケータイやスマホを持つと、それをどのポケットに収めるかという具体的なことを考える。そして、筆者はそれを持ち歩く不便さよりも、ない気軽さを選ぶ。前にも書いたように、ケータイやスマホが名刺1枚の大きさと軽さになれば持つかもしれない。話を戻して、仲間に加わらないという生き方を子どもに教えるべきなのに、日本ではなかなかそういう個人主義は受け入れられない。学校という存在がまずそうだ。みんな一緒に仲よくが原則で、ひとりぽっちはさびしく、それは非難すべきことと捉えられる。それで仲間外れにされるともう生きて行く場所がないと自殺する。先の青森の女子生徒がそうであったとは限らないが、自殺を選んだことの根底に、もう人生の先が見えていたということがあるかもしれない。それは少しずつ違う乗り物に乗り変えて行く定めにあるということだ。そんなわかり切ったゲームに何十年も費やすのは馬鹿らしいと、10代の少女が思うこともあるだろう。
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 さて、今日は家内の誕生日で、去年と同じく高槻のがんこ寿司に食事に行った。電車に乗ったのは正午過ぎで、改札に着いた時に発車のベルが鳴り、慌てて車内に駆け込んだので、駅改装工事の様子は走り出る車内から2、3枚撮った。その1枚が今日の最初で、残り3枚は帰って来た時に撮った。高槻のがんこ寿司に行くのは今年の夏以来だが、家内とふたりで訪れたのは去年以来で、いわば再訪だ。誕生日前になると案内はがきが届く。それを持参すると、ちょっとした記念品がもらえるが、仲居さんは去年と同じ袋物では面白くないかもしれず、菓子を選ぶことも出来ると言った。それで家内は菓子を選んだが、同じ袋物をもらえば、再訪の味気なさが倍増する。去年は食事の後に自転車に乗って古墳見学をし、またがんこ寿司店の少し北にあった民藝店を覗き、そこで土人形を3000円分ほど買った。その店はその後何の店に変わったのかわからず、1年の間にすっかり変わることを実感したが、記憶の中ではその店内の様子はまざまざとあって、現実にある物と記憶と違いという不思議さが人生の真実のひとつであるなと思う。先の自殺した女性生徒で言えば、彼女の素晴らしい笑顔のお祭りの写真は、日本中に知れわたることになって、彼女がいたということが証明される。肉体はないが、笑顔はその写真がある限り存在し、それは彼女が生きているということでもある。話を戻して、食事した後、また自転車で高槻市内を巡ることはせず、散策することに決めていた。城北通りを南下して高山右近の像のある教会やその近くの家内が卒業した高校近くの神社、そして天満宮にも行く。だが、まずは天満宮を訪れたところ、ぽつりと雨が降り始め、その後近くの百貨店に入って買い物をした後は駅に向かい、家には午後4時半に着いた。高槻の天満宮は昔家内と訪れた。今回は再訪となるが、40年ぶりだろうか。どこをどう歩いたのか記憶にないが、山を登って行くというのは覚えている。その坂は記憶とは多少違うが、あまり印象に残らない神社とは言える。そうそう、その40年ほど前、家内とその神社の坂を上っていると、向こうから下りて来る女性と出会った。彼女は家内の友人の妹で、当時高校生だった。そして、姉に言ったそうだ。「○○さんが男性と神社にデートしていた」。筆者を格好いいと思ったかどうかは知らないが、知り合いの女性が男と一緒に神社の境内を歩いていることによほど驚いたようだ。その彼女は今は高山市に嫁ぎ、娘がもう東京の大学を出たと思う。40年も経てばいろんなことがある。次々と老いた乗り物に強制的に乗り換えさせられ、見える景色も少しずつ変わる。ただし、思いひとつで、いつでも鮮明な過去を再訪することが出来る。それは真新しい出来事よりも味気ないことかもしれないが、心の中に神社の宝物のように大事にしていることを保持していると、強制的な乗り換えゲームにそのまま参加し続け、行くところまで行ってみようという勇気が少しは湧く。それにしても中2で自殺するとはあまりに悲しく、学校では「みんな仲よく」とは別に、ひとりでも充分楽しく生きられることも教えるべきではないか。大人が子どもを抱きしめてやらねば、子どもは頼るものがない。子どものいじめの構図は大人の社会の反映で、自殺した少女はそのことを悟り、大人という車に乗ることに幻滅を感じたのかもしれない。
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by uuuzen | 2016-10-19 23:59 | ●駅前の変化
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