●『WHO THE F*@% IS FRANK ZAPPA ?』アレックスのメール49
護と言えば、ファンがそうだ。ファンは神様的な存在を崇拝することで生活に張りが出て、一方の神様的に崇められる存在もそうで、また収入も得るから、相互に守護の関係が生まれる。だが、神様的存在が死んでこの世にいない場合はどうか。



先月のTV番組で、昔ビルの屋上から飛び降り自殺した女性アイドルの命日のファンの集いに参加するために来日したフランスの若い男性が紹介された。そのアイドルの自殺の原因は、年配の役者に弄ばれたなど、当時取り沙汰されたが、筆者はそのアイドルを当時も今も美人とは思わず、興味はない。だが、海外にも新たにファンが生まれ続け、命日に集まって花を捧げることが今後も行なわれていることを知ったのは新鮮な驚きで、ファン心理を改めて思った。全くファンとはそういうものだ。ある人はさっぱり関心を抱かないが、ある人は生涯を捧げてもよいと思うほどに崇拝する。キリストは簡単に言えば、熱烈なファンを生むことにかけては空前絶後の人物であったのだろう。キリスト教信者はキリストのファン・クラブのようなものではないか。それで、キリストには関心がなくても、飛び降り自殺した若いアイドルには心酔し、何十年経っても命日に事故現場に行って花を捧げるという人があっても、それは否定されるべきことではない。それどころか、政府は大歓迎だろう。そのアイドルが政治や政治家にいちゃもんを言うような人物であれば、ファンの集いを警戒し、憲法で集会の自由が認められているにもかかわらず、破壊活動をする連中の集まりだとの疑いをかけて排除する。つまり、政府にすればアイドルにいつまでもうつつを抜かし続ける男性が増え続けてくれる方がありたがい。そう考えると、先のTV番組は巧妙に国民を洗脳しているようにも思えて来る。つい先ほど、イラクで自爆用の爆弾を身にまとった少年が捕獲され、爆弾が取り外されたというニュースを読んだ。少年は無理に爆弾を取りつけられたのだが、「日本に生まれてつくづくよかった」というコメントがあった。だが、自爆テロは日本を真似したものと言ってよい。神風特攻隊や人間魚雷回天は少年を使った自爆の強要であった。それがテロと呼べるかどうかは別にして、権力が力のない若い者の命を洗脳し、いかに軽々しく思っているかは、昔の日本も今のイラクも変わらない。となると、これからも変わらず、またいつ日本でも同じことが復活するかわからない。そんなことは絶対にないと思っているアホが多いことは絶対にそういうことが起こるということだ。爆弾と一緒に自分の身が砕け散ることを上層部から強要された場合、上層部から薬物の投与によって精神を高ぶらされ、また麻痺されて、若者は「日本に生まれてつくづくよかった」と感激しながら、勇ましく死んで行くことになるが、その源に、ファン心理と同様のものが働いていないかどうかを検証することは意味があるかもしれない。キリストの弟子や信者になって死んで行った人たちは、自分は正しいことをして来たので天に対して恥じることはないし、また自分を殺す者たちは神を知らない憐れな者であるとの慈悲によって、受難として受け入れるだろう。それは見方によっては神々しく、また尊敬されるべきだろうが、立場が変わると狂気に映る。ちょうど筆者がビルから飛び降りた昔のアイドルを悼むファンのことを醒めて見るのと同じで、ファンというのは一種の狂気で、ファンはそのことを自覚しておいた方がよい。だが、元来人間は他の動物とは違って狂気の存在で、それを昔から一部の人はよく知っていたので、身を律することの大切さを自分の課し、また他者に説いたのだろう。
d0053294_172406.jpg

 さて、今朝アレックス・ウィンターからメールが届いた。このメールは、アレックスが始めたキックスターターによる資金集めに1ドル以上を寄付した人にだけ送信される。つまり、ファンの集いで、狂信者の集まりと言ってもよい。ザッパは1993年に死んでいるのに、その後生まれた人でもザッパ・ファンになるし、それは100年経っても変わらないだろう。キリストが死んで2000年経っているのに、キリスト教は健在だ。ザッパはキリストではないが、同じようにその思想を受け入れる人が生前からいた。ということは、ザッパ没後もザッパの考えや行動をそのまま理解する人が出て来る。ただし、その数がどうなるかはわからない。やがて尻すぼみになってごくわずかだけ残るか、逆に増えるか。そんなことは筆者、あるいはファンにとってはひとまずどうでもいいことで、自分が好きな対象が色褪せずにいてくれればと思う。それがファン心理というものだ。ザッパの場合、53で死んだこともあって、色褪せないことに関しては理想的であったとも言える。ザッパが生きていれば今は76歳で、まだ現役でアルバムを発表していたと思うが、老化にはあらがえず、またファンはそういう姿はあまり見たくないものだ。これはビルの屋上から飛び降り自殺したアイドルの例からもわかる。まだ若いままで死んだので、それを惜しんで外国にもファンを生み続けているのであって、そのアイドルが今も生きていたならば、もうほとんど忘れ去られているかもしれない。なるべく若い頃に死んだ方が理想化、神格化されやすい。その意味でザッパの53の寿命は惜しまれるのにちょうどよかったかもしれない。ザッパ像が色褪せていないと思うことがファン心理として、そのファンの思いには濃度差があるが、一方では没後にも未公開の音源がアルバム化され、またそのことに関係してアレックス・ウィンターのような人物が出て来て新たなファンのつながりを生もうとしているから、ザッパの色褪せ具合は没後も食い止められ続けている。これは数日前のことだが、またザッパの新譜が出ることになって、早速アマゾンに予約した。発売は来月中旬で、『ザッパタイト』という題名だ。これはベスト・アルバムで、全曲がおそらくこれまで発表されたヴァージョンと思うが、ザッパ家が認定する最初のベスト・アルバムで、ライコディスクが昔に出したものとは曲目は半分ほど異なる。それにしてもアーメットが社長に就任して新譜発売の間隔がきわめて短くなって、この調子ならば年末にも出るかもしれない。ベスト・アルバムなので書くべきことはほとんどないと思うが、届き次第またこのブログに感想を書く。
d0053294_173227.jpg

 今日のアレックスのメールは写真が3枚あって、最初の2枚はザッパが67年にニューヨークに住んだ頃のギャリック劇場でのものと、89年11月、ザッパの自宅スタジオで、ニコラ・スロニムスキーと一緒にピアノの連弾をしている最中のショットで、後者は写真が昔公開されたことがあるので、今日は載せない。ギャリック劇場でのライヴの映像もザッパは生前に多少ビデオ作品で使ったことがあり、今回アレックスが紹介したものはそれらを含む全ヴァージョンからのスクリーン・ショットであろう。写真にはザッパ・ファミリーが版権を所有する旨を知らせる髭のロゴ・マークやまた文字が入っているが、これはアレックスとしてはどうしようもない。だが、3枚目の写真はそれらの透かし模様が入っていない。その写真を今日は2枚目として載せるが、左端にアレックスが写っている。91年の撮影で、アレックスは今より25歳若い。中央に立つのはスティーヴ・ヴァイとヴァン・ヘイレンで、この写真は映画の初演の際に撮影された。その映画は『Bill & Ted‘s Bogus Journey』とのことで筆者は初めて知った。そこで早速調べると、SFコメディで、邦題は『ビルとテッドの地獄旅行』となっている。これは『ビルとテッドの大冒険』の続編で、アレックスはどちらにも主演している。アレックスが俳優であったことを今頃知ったが、ではなぜザッパ崇拝者になったかだが、スティーヴ・ヴァイと一緒の写真からして、25年前にはザッパ・ファンであったことが推察される。また、アレックスはザッパの最晩年のその2本の映画以外に俳優として何に出演したのか、またしていないのか知らないが、映画畑の人間であり続けて来たことが、今回のザッパに関する徹底した取材によるドキュメンタリー作品を撮る計画につながったことがわかる。『ビルとテッドの地獄旅行』やもう1本は、いずれ入手して観たいと思っているが、ザッパとは関係がなさそうで、そう急ぐことはないだろう。アレックスのメールの文章はわかりやすい単語を使っていて、今日はそのことが多少理解出来た。SFコメディに出る俳優であれば、学者が使うような難解な言葉は使わないだろう。そこから類推すると、ザッパのドキュメンタリーもかなりわかりやすいものになりそうだ。そうなれば、若いファンが増え、ザッパ信仰は新たな段階を迎える。ファンはファン同士で交流することを好む人もあればそうでない人もあるが、内心守護している対象に自分がどこかで守られていると思うのがファンで、それは端的に言えば愛であって、これをあれこれと言うことは野暮であり、また難しくもある。好きだという感情に理由はないし、誰からも強制されずに、好きな対象が出来ることは尊い。だが、持続の期間はどうか。すぐに熱が冷めてもそれも愛であろうが、何十年も慕い続けることとは違うだろう。だが、後者は狂気として否定的に見られがちで、ファンというものは多種多様でお互い理解し合えないものでもある。
[PR]
by uuuzen | 2016-08-23 17:03 | ●新・嵐山だより(特別編)


●嵐山駅前の変化、その404(... >> << ●琵琶湖大橋を徒歩でわたる、前編
以前の記事/カテゴリー/リンク
記事ランキング
画像一覧
ブログジャンル
ブログパーツ
最新のコメント
> フランクザッパさん ..
by uuuzen at 17:50
コメント欄がわからなかっ..
by フランクザッパ at 13:51
ご指摘どうもありがとうご..
by uuuzen at 12:22
Frank zappa ..
by ザッパ at 08:30
何年も前に書いた文章に感..
by uuuzen at 16:20
はじめまして。興味を引く..
by 文学座支持会元会員 at 11:15
最近あまりに多忙で録画は..
by uuuzen at 15:31
唐突に失礼いたします。ど..
by タイタン at 14:59
暴力事件は訴えても警察が..
by uuuzen at 15:11
地下鉄の件事件になります..
by ネイル at 19:07
最新のトラックバック
http://venus..
from http://venusha..
ファン
         ブログトップ
  UUUZEN ― FLOGGING BLOGGING GO-GOING  © Copyright 2017 Kohjitsu Ohyama. All Rights Reserved.