●祇園祭(後祭)の宵々山―大船鉾の龍頭
は作り出すものと言われるが、会社勤めをしているとそうも行かない。筆者は目下多忙だが、それでも区切りを見つけて気になっていることはこなす。



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仕事そのものには関係がないが、一種の気晴らしとして出かけると、何かと刺激を受けるし、また新たなことを認識する。そのようにして少しずつ成長して行くと言えば、別にそんなにおおげさに物事を考えない。成長は確かにあるだろうが、未知のまま死んでしまうその未知の事柄は百回生まれ変わっても知ることは出来ない。そう考えると、新たな関心を抱いても、それで自分が成長するなどと考えず、ただの気晴らしと思う方がよい。気晴らしであるから、新たな楽しい経験はすぐに忘れてしまう場合が多く、またそれでいい。そうでなければ別の気晴らしに出会えない。その一方で思うことは、新たな刺激というものは、全く新たということはあり得ず、以前の関心事にどこかで関係して成長するものだ。つまり、前述のように、少しずつ成長して行くと考えることは正しい。さて、今日の投稿でそれを言えば、2年前に復元され祇園祭の大船鉾のその後が今年は気になり、復元された龍頭が見たかった。先月の16日に祇園祭の前祭(さきまつり)の宵山に出かけ、家内と別れて筆者ひとりで大混雑する人ゴミの中を大船鉾を見に行ったが、道を一筋間違え、鶏鉾を大船鉾と勘違いして写真まで撮って帰って来た。それで後祭に大船鉾が組み上がり、龍頭を見る機会がまだ訪れていないことを知ったが、先月の22日にまた家内と一緒に出かけた。今日はその大船鉾の写真を載せる。鉾の先端に取りつけられた龍頭は、地面に立って見上げるとさほど大きく感じない。また白木のままで、龍の尻尾や脚はないので、小さく感じるが、人の背丈ほどもあるようだ。またかなり思いので、いくつかに分解出来るらしい。龍頭と書いて「りゅうとう」と読むのだろうが、普通は「りゅうず」と読んで腕時計の時刻を合わせたり、ぜんまいを巻いたりする小さな突起物を指す。だが、手巻きの腕時計は今ではかなり珍しく、「りゅうず」という言葉を知らない若者は多いだろう。ともかく、腕時計はその龍頭がなくては動かないから、大船鉾の先頭に龍を象ったその頭を置くというのは、それでようやく大船鉾が誇らしい鉾らしくなる。そんな思いがあって、大船鉾の町衆は復元を急いだ。また、金色の御幣は昔からあるので、それと1年交代で巡行に使うのだと思うが、その大きな御幣の金色と同じく、この龍頭もいずれ金箔を貼るのだろう。そうすればもっと見栄えはよくなる。
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 そう思ったからではないが、今年は筆者らは鉾に搭乗しなかった。確か500円で、2年前の300円より値上がりしているのは、時代の流れで、また新調された龍頭が見られるからだろう。それに2年前の臨時の梯子状の乗降口とは違って、今年は他の山鉾と同様、町衆の家の2階に上がって、そこから出入りする。その経験をしたことがないので、搭乗するのもよかったが、龍頭が白木のままでは2年前に昇った時とおそらく中はほとんど雰囲気が変わらないだろうと判断した。拝観券を手にして家の中に入って行く人を見ると、それは2年前と同じ大きさだが、図柄が変わっていた。毎年変えているのかもしれないが、2年前にも書いたように、あまればどうするのだろう。また、毎年デザインが違うとなれば、収集したくなる人もあるだろう。そんなことを考えながら、気になったことは、鉾の天井に墨書された文字だ。それが地表から見えないものかと、周囲をぐるりと回ったが、天井は低く、見えなかった。また、天井も白木のままで、いずれは漆や金箔が塗られてもっと見栄えがよくなるはずだが、今年は龍頭の新調で終わりで、毎年少しずつどこかを新たにして行く。となると、去年はどうであったのかと疑問が涌く。去年の祇園祭がどうであったかはもう記憶にないが、今調べると、粽型の小さな土鈴を買って、家内の妹にプレゼントした。旦那さんは寿司店を経営していて、2年前に胃癌が見つかったのだ。治療して今も薬は飲んでいるが、仕事には差し支えないがない。その土鈴を買った店は、後祭ではもう普通の営業に戻っていて、祇園祭用のちょっとした物は店内に並べていなかった。後祭が終わるまで祇園祭であるからには、早々と店を平常の品揃えに戻すことはないと思うが、おそらく後祭になると、ぐんと祇園祭目当ての客が減るからだろう。それはともかく、その店で買った土鈴を思い出したのもないが、今年は家内は本物の粽を大船鉾で買った。それが500円であったと思うが、土鈴が1500円であるから、これはかなり安い。だが、後で知ったが、山鉾によっては300円で売る。大きさは同じで、文字などを記した巻紙が違うだけだが、有名な長刀鉾などは高価でも売れるのだろう。この祇園祭の粽を数日前にわが自治会内で見かけたが、「鯉山」のものであった。その家の誰かが鯉山の関係者なのか知り合いか、あるいは特別にその山が気に入っているのだろう。わが家は毎年買わない。それどころか、今年買ったのはたぶん3度目ほどで、またこれまでは決まって長刀鉾のものであった。今年大船鉾のものを買ったのは、筆者が「大船に乗ったつもりで……」などと、家内に言ったからでもあるが、これは大船に乗ったような安泰な気持ちで生活出来ればよいとの意味で、もちろん金運上昇を期待するのではなく、平安無事であることへの願いだ。また粽に巻かれる紙札にはそのようなことへの効果がある旨が書かれている。去年買った粽型の土鈴にもその文言「蘇民将来子孫也」はあって、その護符を取りつけた粽を玄関の上部に飾っておくと、疫病の難から免れるとの言い伝えがある。癌は伝染する病ではないので疫病ではないが、そう言えば疫病で大勢の人がなくなるということは戦後の日本ではあり得ない。だが、それで安心することは出来ない。いつまた新たな疫病が流行るかわからず、祇園祭は毎年欠かさず実施される意義はある。また、癌で死ぬ人が多いとなれば、現代の疫病は癌と言ってもよく、2年前に粽の土鈴をプレゼントしたことはさほど間違っていないだろう。
d0053294_16472014.jpg これは祇園祭に直接関係のないことだが、筆者の思い出としてはつながっている、つまり最初の言い方を使えば、22日に大船鉾を見る前に、成長していることに遭遇した。2年前かもっと前に書いたが、四条堀川東北側に中国人家族が経営する中華料理店があった。値段の割りにおいしい店で二、三度入ったことがある。だが、1,2年で閉店してしまった。それから丸2年か3年は経ったと思う。市バスの中からその店の外観を見るたびに家内とそのことを話し合ったものだ。ところが、22日は正午過ぎに市バスで四条大宮で下り、そこから大船鉾まで歩くことにした。そして、元中華料理店の前まで来ると、新たな店になって営業していることに気づいた。ちょうど昼時であり、また最近昼の定食を値下げしたと店の前に書いてあったので、そこで昼を食べることにした。日替わり定食やとんかつ定食など、どこでもあるような内容で、また値段相応だが、店の表を開けっ放しにして、入りやすい雰囲気になっていた。ウェイトレスはなかなか美人で、彼女に以前は中華料理店であったことを訊くともなしに訊くと、笑顔でそうだとの返事があった。買い手がつかなった店にようやくまた活気が戻ったが、その店の並びにはほかに中華料理屋やラーメン店があって、昼時は近くのサラリーマン客の奪い合いのようだ。また昼はサービスで、夜の酒を出す時は本番だが、四条堀川は四条大宮ほど繁華ではなく、営業は難しいのではないか。祇園祭の前祭では、四条堀川から東が歩行者天国になるが、そのことは、その新しい店がいちおうは祇園祭客を当てにすることは出来るが、何しろ最西にあって、目立ちにくい。そんなこともあって以前の中華料理店は商売が思ったほどうまく行かなかったのだろう。それで今回の新しい店も早速値下げに踏み切ったことは、経営の難しさを示しているだろう。大船鉾に龍頭が出来て今後も少しずつ鉾の状態は変わって行くが、それに比べて店というものはなかなか何代も続いた老舗になりにくい。食べ物屋の半分は1年持たずに廃業すると言われる。だが、たとえば四条堀川東のその店の場所は1000年後もそのままあるわけで、土地はなくならない。そのことを知る人間は同じ土地で何代も続く旧家になることを願うのかもしれないが、大船に乗ったつもりでいても、いつそれが難破するかわからない。その営業をやめた中華料理店は、2階建てで、建物はどことなしに大船鉾を思わせる。それはそうと、5,6歳の男児が店内を走り回って客の顔を順に見るなどして遊んでいた。前にも書いたが、中国人家族はその大きな船を下りて今はどこでまたこの世の太洋を進んでいることだろう。人間は動き回ってナンボで、影のようにはかないものだ。前に書いたことがあるが、筆者はその店内の飾りを写真に撮った。それは「おにおにっ記」にいずれ使う。
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by uuuzen | 2016-08-04 23:59 | ●新・嵐山だより


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