人気ブログランキング | 話題のタグを見る

●神社の造形―辰巳神社
明に記憶していることとそうでないことがあるが、何かの関連で忘れていたことを思い出す場合がある。今日は去年10月31日についでに立ち寄った京都東山祇園の白川の畔にある辰巳神社の写真を載せるが、その気になればいつでも訪れられると思いながら、結局その日になった。



●神社の造形―辰巳神社_d0053294_1634357.jpg

つまり、いつ投稿してもよいことにもなり、5か月も経って紹介することも不自然ではない。で、なぜその日に立ち寄ったかだが、ついでではないメインの用事が何であったかをしばし考えて思い出した。その日は家内と四条河原町に電車で出て、東大路仁王門通りに面する信行寺に若冲の天井画を見に行ったのだ。そのことは写真とともに当日投稿した。そして、サブとしての収穫である神社巡りについてはようやく今日ということになった。ついでに書いておくと、「神社の造形」のカテゴリーへの投稿は、必ず訪れた順に取り上げることにしている。そのために筆者としては珍しいことに、訪れた神社名を順にメモ用紙に記している。だが、日にちと小さな文字の羅列だけで、それらの日にちにほかにどこを訪れたかはわからない。それは家内が毎日数行の日記をつけていて、たまにそれで調べてもらうことがある。今日はそれに頼らずに自力で去年10月31日に信行寺に行ったことを思い出すことが出来たが、それは展覧会などのチケットを調べたことによる。そうしたチケット類は訪れた順に積み重ねて束ねている。家内と出かけるのは展覧会がほとんどで、まずはそのチケットの束の確認と考えたが、ここ2,3年は訪れる展覧会の数はそれ以前に比べて半減しているので、調べるのは簡単だ。それですぐに信行寺のチケットを見つけ、「ああ、これに行ったのだ」と思い出した。すると、芋蔓式に当日のことがあれこれ思い出されるが、信行寺に行く前に辰巳神社に訪れた。写真には西日の傾き具合がわかるが、神社の向こうが西で、祠は東を向いている。この西日だが、信行寺ではもっとそれが傾いたおかげで、本堂内の、つまり天井画の西側にその光が当たり、色合いがよく確認出来た。もっと訪れる時間が早ければその効果は望めず、午後の遅い目に出かけたことが却ってよかった。前にも書いたと思うが、信行寺の天井画は1枚ずつを区切る格子の深さがかなりあり、それが天井絵に光が当たることを遮っている。だが、ほとんど真横から射した西日はその格子の深さに遮られずに天井画そのものを照らした。全部ではなく、西端に近い部分のみだ。その時の印象がとても鮮明で、出かけた甲斐があった。それでサブとしての収穫は辰巳神社の写真となるが、西を向いて逆光の状態で撮り、また参拝者が途切れないという悪条件があった。普通なら無人になるまで待つが、当日は早く信行寺へ行きたい思いから、参拝者を写し込んだ。こういう写真は写された人から苦情を言われかねないが、なるべく顔がわからないようにと考えた。
●神社の造形―辰巳神社_d0053294_164225.jpg この神社は向かって左が白川、右が新橋通りで、剣先の狭い敷地に建っている。調べると、元は写真からは左手になる巽橋の畔にあったそうだが、道路の拡張で現在の地に移された。だが、せいぜい20メートルほどではないか。この神社は新橋通りの桜がよくTVに紹介される時に必ずと言ってよいほどついでに登場する。付近は夜に花開く飲食店が多く、舞妓さんをよく見かけるが、いつの間にか彼女たちの芸事の上達を願う神社となった。水商売の女性がお詣りする神社は以前に紹介した大阪梅田の玉姫稲荷社があるが、さすが京都では絵になり、実際この神社や巽橋は20年ほど前か、ふるさと切手の図案になった。月が出ている夕暮れの光景で、舞妓さんの顔も夕暮れと同じ水色で彩色されている。この図案の左端に朱色の玉垣が見えるが、それは辰巳神社のものとしか考えられない。となると石畳の橋は巽橋ということになる。図案を描いたのは染色作家の伊砂久仁雄と記憶するが、巽橋の下流側に立っての写生だ。巽橋のすぐ上流は流れが大きく曲がっていて、北から流れて来た水は橋で西へと向く。その曲がり具合は切手図案に反映されている。また図案の上方のカーヴは東山の稜線で、そこに月が昇っているのは夕暮れ時で、この図案はかなり現実に忠実だ。ただし、舞妓は別に描いたものを組み合わせたであろう。筆者は巽橋と言えばこの切手を思い出すが、ふるさと切手としての人気のほどは知らない。辰巳神社は南東の方角を守るところからの名前だが、大阪生野にも巽という地域があり、そこも市の南東部に位置する。また大阪にも巽神社はあるが、京都の辰巳神社は創建については不明であるようだ。稲荷系の朱色の鳥居や玉垣はこの地によく似合っていて、商売繁盛の御利益も当然あるのだろう。芸事が上達すれば商売も上向くと思うのは芸に携わる者なら誰しも考えることだ。芸能人がよく訪れる車折神社も朱色だらけで、郷土玩具の「松江のお宮」も赤く彩られる。鮮明に記憶してもらうには、色合いが派手な方がいい。伊砂さんもそう考えて先の図案の舞妓のキモノを赤くしたのだろう。
●神社の造形―辰巳神社_d0053294_1641398.jpg

by uuuzen | 2016-04-03 23:59 | ●神社の造形
●飛び出しボーヤ、その30 >> << ●神社の造形―堀川戎神社

 最 新 の 投 稿
 本ブログを検索する
 旧きについ言ったー
 時々ドキドキよき予告

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
以前の記事/カテゴリー/リンク
記事ランキング
画像一覧
ブログジャンル
ブログパーツ
最新のコメント
言ったでしょう?母親の面..
by インカの道 at 16:43
最新のトラックバック
ファン
ブログトップ
 
  UUUZEN ― FLOGGING BLOGGING GO-GOING  ? Copyright 2024 Kohjitsu Ohyama. All Rights Reserved.
  👽💬💌?🏼🌞💞🌜ーーーーー💩😍😡🤣🤪😱🤮 💔??🌋🏳🆘😈 👻🕷👴?💉🛌💐 🕵🔪🔫🔥📿🙏?