●『二条城ライトアップ2016』その4
史を感じさせる家並みは小京都と呼ばれる街でも残っているが、規模から言えば京都奈良には寺社仏閣が多く、古いまま残されている家屋も多いだろう。



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だが、どこでも大地震で寺や神社もよく被害を受け、再建時は鉄筋コンクリートになって一気に新しい時代を感じさせ、どこか味気ない。そういう寺は京都にもある。古い民家の数はむしろ田舎ほど多いかもしれず、京都の街の様子はむしろ新しい家やビルによって特色づけられている。それらは寺社以上に時代の流行を反映しやすく、歴史を感じさせる場合でもせいぜい昭和だが、その昭和を知らない世代は年々増えて行くから、いつの時代でも古いものは一部となって、大半はその時代を反映する。時代の変化が著しいと街並みの変化もそれに応じ、長く生きて来た老人はそういう時代の新しい変化をあまり快く思わず、そのことでなおさら自らの老化を加速させるが、それは自然というものだ。また老人になれば外出も面倒になり、新しい催しがあっても知らないままになることが多くなるだろう。筆者もそうなりかけて来ているが、それでも今年はやはりどこか思い出になる桜を見に行こうと考え、数年前に果たせなかった二条城のライトアップを思い出した。ほかにも桜を楽しむ場所はあって、たとえば去年10月に高槻の行ったことのない地域を自転車で走った時、芥川沿いの桜が名所になっていることを知った。その時は来年見に来ようかと思いながら、すっかり忘れてしまった。また来年と思っていても、来年になればふたたび忘れるかもしれず、人生は先がどうなるかわからない。また予定を立てて行動したことが次々と思い出となって、それを反芻する暇さえない。誰しもそうだと思うが、筆者はこのブログのために撮って来た写真があるので、それにつける文章をどうにかひねり出す必要上、過去の出来事をたどって印象に残っていることを書き、それはそれで思い出の整理になる。家内は1階のノート・パソコンの調子が1年ほど前から悪いこともあってこのブログをめったに読まず、それでふたりで出かけた時に筆者が撮った写真を見ることもないが、筆者と家内とでは過去の記憶が違っているだろう。あたりまえのことだが、家内には家内なりの印象深いことが記憶されていて、筆者はブログを書くことを何か特別のことと思えば自惚れになる。ただし、写真を撮る時はそれなりに関心や感心があってのことだ。その心の動きをこうして書き留めておくのは自意識を多少敏感に保つことに役立つ気はしている。どうでもいいことを枕に書いたが、歴史的な二条城の庭園で桜のライトアップがあるのは、新旧のものが同居する京都にはふさわしいと言える。とはいえ、天王寺公園や大阪城など、どこでもライトアップで話題作りしようと競争となっている。それも時代の流行で、歴史的建造物も古いままではいられない。ということは、歴史的人間の老人も新しいことに関心を抱いて動くに限る。欲を言えば、そうして得た感想をこうして書くことだ。恥晒しはわかっているが、老人であれば誰も気に留めない。自意識過剰にならないことだ。
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 二条城界隈は東大手門前にホテルがあるが、飲食店がきわめて少なく、ライトアップを楽しんだ客はそのままバスに乗って繁華街に出るしかない。筆者らは阪急の四条大宮まで歩いたが、三条通り商店街はいくつかの店は営業していた。また狭い大宮通りは半分ほどの建物が筆者が京都に来た頃と変わらず、昭和の歴史的な風情が楽しめる。それを楽しいと思わない人はもちろんあるが、筆者は大宮錦下がるにある染色の蒸し工場によく出入りしていたので、四条大宮交差点の北東部は割合くまなく知っていて、それで二条城を見た後は徒歩で駅まで向かうのはごく当然という気がしている。家内もそうで、ちょっとした夜の散歩を5日は楽しんだ。楽しむというほどではないが、2,3年に一度あるかないかのことで、印象深い。どうでもいいことついでに書くと、建物は毎年どこかが建て変わるが、変わらない建物の方が多いので、筆者が知る四条大宮交差点東北部界隈のここ30数年は、さして大きく変わったという気がしない。それは二条城が桜のライトアップという新しいことをしてもやはり昔のままの二条城であり、どこか安心感があることと同じだ。その安心感のうえでの変化というものが京都らしさだ。またそうすることしか出来ないのが古都でもあって、それがいいのか悪いのか知らないが、外国人観光客が喜ぶのはそういう歴史的な部分であり、そこによさがあることをもっと知り、古い建物や街角を潰してしまわないことだ。ただし日本は地震国で、家がつぶれれば、以前のようなレトロさを復元することは難しい。そう思えば、二条城が地震で大きな被害を受けた時、やはり復元が行なわれるだろう。清水寺や金閣寺もそうなるはずで、変わるのは民家ばかりで、それと歴史的建造物のデザインの新旧さが時代を経るごとに大きくなる。それで人々はますます歴史的建物を大事にする思いが高まれば言うことなしだが、そういう歴史的建物として二条城があることをライトアップは再認識させる。
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 チラシを見ると、二条城には約50品種、約200本の桜があるとのことだ。今日の最初の写真には八重桜が写っているが、開花の時期が異なる桜を揃えていることは当然であろう。200本はかなり少ない気がするが、広い庭園であり、また他の樹木もあるので妥当な数なのだろう。嵐山の風風の湯の前の桜の林は全く手入れがなされず、枯れるがままにされていて、今では20本もないと思う。風風の湯が出来る以前は確か自治会のFさんが調べたところ、90本近かった。この調子ではもう20年すれば全部なくなるが、そうなれば幸いとばかりに何か建てるかもしれない。それが許されなければテニス・コートにして貸すかだ。桜では金にならず、阪急電鉄としてももったいないと思うだろう。中ノ島公園内の桜は大きなのが2,3本あるが、ほかはまだ植えて数年で、まだまだみすぼらしい。中ノ島公園の広さは二条城の清流園の倍の面積はあるだろう。そこに桜は20本ほどではないか。そう考えると二条城の200本は立派だ。そう言えば、ライトアップはそれら1本ずつに効果的に光を当てていたように思う。200本ならそういうことが可能だろう。嵐山駅前の植え込みにも桜はあるから、夜桜を楽しむならわが家からすぐ近くでも間に合うが、桜はわざわざ出かけて見るのがいい。それだけ印象に残る。今日の2枚目の写真は「その3」に載せたものとあまり変わらないが、満開の桜がまとまって咲いているのを見るのは圧巻で、どうしてもカメラを向けてしまう。最初の写真は「その3」の4枚目の左手で、桜が粗密に植えられていることがわかる。庭とはそういうもので、配置を熟考している。その妙が面白かったのでまとめて撮った。今日の3枚目は清流園を東に出て、「その3」に書いた台所での琴の演奏を見た後だ。奥の光っているところが台所であったと思う。撮影位置から右に休憩室があって、土産店や喫茶コーナーも隣接していた。それらは近年内装が新しくされたようで、居心地がよさそうであった。また撮影位置から左手には京都の老舗各店がテントを張って商品を販売していた。酒や漬物、甘味などで、それだけ京都以外からの観光客が多いことを予期している。変わった日本酒があって、外国人観光客に人気があった。だが筆者も含めて試飲ばかりで、買う人はなかった。ま、10人か20人にひとりくらい買っても採算は取れるのだろう。3枚目の写真はそうして人が集まる休憩室や土産店のテントをわざわざ写さないような角度を選んだもので、実際はもっと賑やかだ。この写真は「その3」の4枚目の幻想的な光景が印象深く、それと対になるような感じがしたので人が入らないように注意して撮った。今日の4枚目は工事中の東大手門を入ってすぐ南にあった桜のシルエットをカラフルに照らすコーナーで、記念撮影の場所になっていた。筆者も家内にアップで撮ってもらったが、その顔を見てあまりに老けた感じがして、顔に影を多くつけるように加工したが、全体の雰囲気は変わらない。せっかく撮ってもらったもので没にはしなかったが、家内には見せていない。カメラは正直で、筆者の現実を捉えているのだが、それで老人になるほどに写真を撮られることを嫌がる。桜も同じで、筆者らが訪れたちょうど満開の時は撮影には最適であったが、数日後はもう駄目だ。花が散ってしまうと、人も正直なもので、もはや注視しない。人間も同じで、花の盛りがある。桜と同じようにそれはごく短い。それで歴史的なものに価値があるなどと強がりを言う。
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by uuuzen | 2016-04-11 23:59 | ●新・嵐山だより


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