●『WHO THE F*@% IS FRANK ZAPPA ?』残り1週間
定食とB定食ではAの方が値段が上かと思っていると、Bの方が高いことを昔知って何となく腑に落ちなかった。C定食を作れば、それが一番高くなる理屈で、その伝で言えばZ定食はセレブだけが食べられる。



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そのZ定食だが、それも値段に応じていろいろとあることが目の前に突きつけられたのが、アレックス・ウィンターというザッパの大ファンでドキュメンタリー映像作家が始めた寄附を募る企画で、それが今日で残り1週間となった。50万ドルを超えたばかりの頃は、勢いがあったのに、その後は思ったほど伸びず、ついにアレックスは200万ドルを考えず、到達点を100万ドルにしたようだ。それでもまだ6割少しで、後1週間で100万ドルになるかどうかはかなり微妙な気がする。もっとも、筆者のように成り行きを見守りながら、土壇場で参加しようと考えているファンも多いかもしれず、残り1、2日でまた伸びがよくなるかもしれない。ザッパのドキュメンタリー映像作品を作るにはとても経費を要し、アレックス個人の力ではどうにもならず、世界中のザッパ・ファンの琴線を動かそうとした。それがZ定食とも言うべきもので、提供する金額に応じてアレックス側からもたらされる「お返し」の品が変わる。これが実にうまく出来ていて、金の余裕があるなら高額コースをと誰しも考える内容になっている。今1ドルは何円だろうか。調べると112円だ。アメリカの大西さんはドルでの生活が慣れているが、日本にいてはたとえば100ドルなら11200円として、これがアメリカでの金の価値と同じに感じるのかどうか知らないが、日本から申し込むと、アレックス側が送られて来る品物の送料が割高になる分、同じ100ドルでも大西さんと筆者とでは差がある。大西さんは300ドルを思っているとメールが届いたが、それは日本では送料を含むとだいたい4万円ほどだろう。これはもちろん何を「お返し」してもらえるかでお得感が違うが、正直な話、筆者はさほど関心を抱くものがない。何よりも期待するのは、肝心のドキュメンタリー映像で、それは市販されるから、それを買えばいいではないかと思っているファンは多いだろう。つまり、「お返し」はおまけみたいなもので、それを期待するのは不純かもしれない。それでだかどうか知らないが、この企画に賛同しながら、別口として、つまり見返りなしに18000ドルの寄付が集まっている。とはいえ、世の中は金本位であり、出す金に比例して何かを受け取るのが常識な考えとなっている。それはアレックスも承知で、それでZ定食にランクをつけて、金のあまりない人からたくさんある人までそれぞれが満足出来るコースを用意している。ゲイルが『ロキシー・バイ・プロキシー』の企画を最初に打ち上げた時、ひとり10万円で1000人募った。それが数人ほどしか集まらず、大いに落胆し、また学んだようだが、アレックスはその轍を踏まないように、今回の企画を考えたであろう。
 その後のめぼしい出来事として、カル・シェンケルとブルース・ビックフォードがそれぞれこの企画の趣旨に賛同し、描き下ろしのイラストを提供することだ。原画ではなく、印刷したものだが、どういう絵柄になるかわからない。サインなしは75ドル程度で、これなら買う人は多いだろう。ただし、これは寄附とは関係なく、商品扱いだ。また今回の企画に合わせた商品発売として、ザッパのCDやLP、カセット、楽譜本などがあり、また『ロキシー・ザ・ムーヴィー』が15ドルだったか、早くもかなり安いことに驚く。そうしたアイテムはザッパ・ファミリーが在庫として所有しているものだろう。これらは日本への送料が商品価格と同じ程度かかるはずで、またアマゾンを通じるか、中古を地道に探せば手に入るものがほとんどなので、ザッパ・ファンがほしいのはカルやブルースが提供するイラストだろう。ブルースはイラストとは別に粘土作品も提供するそうだが、それは1000ドル以上を寄付する人を対象にしている。それはともかく、ザッパに大きな恩を蒙っているカルとブルースがアレックスの企画に賛同したことは、勢いづけるのにいい。ふたりの参加は、ザッパ・ファミリー・トラストの社長となったアーメットが、父ザッパの偉業をあまり実体験して来なかったことから、ザッパ・ファンはアーメットに頼るのではなく、もっと高齢のザッパと交際のあった人たちを信頼するとの思いを、そのふたりが微妙に感じ取っていることによるのではないか。アレックスのこの企画の大きな売り言葉は、「テープ収蔵庫を救え」であり、それは筆者のような還暦前後の古いザッパ・ファンに向けてのもので、アーメットはあまりピンと来ていないのではないか。もちろん金のなる木で、とても重要であることはわかっているが、切迫感は少ないだろう。それは若さにもよる。アレックスは自分が生きている間にそのすべてを調べ上げ、せめて表に列挙したいと考えている。どういう録音や映像がどれほどあるか、それらを整理すると、今後のアルバム化への目途も立つし、またドキュメンタリー映像も作りやすい。ザッパのことを知る基本資料としてのザッパが保管したテープやフィルムを調べ上げることの重要性は、ゲイルも認識していたはずだが、どう手をつけていいかわからなかったのではないか。日本ではたとえば、目の前に古墳がいくつもあるのに、そのどれにも内部に立ち入って発掘出来ない考古学者がたくさんいるが、それと同じ思いを世界中のザッパ・ファンは感じ続けて来ている。それがアレックスの考えによって、重い扉が開かれようとしている。そこで思うことは、古墳の発掘が出来ないことは、古墳内部をそのままの状態で今後も保つにはいいことであるという事実だが、アレックスが言うように、録音テープは少しでも早く状態を検査し、デジタルに置き代える方がよい。つまり、テープ収蔵庫の暴きは発掘ではあるが、発掘にまとわりつく負の側面はないとの考えだ。確かにそうだが、予想もつかないことが生じる可能性を想定しておいた方がいい。それがどういうことはそれこそ想定出来ないが、陽の目を見させることが必ずしもそのテープにとって、またザッパにとっていいことかどうかの保証はない。これは前にも書いたが、ザッパは生前に出すべき録音はほとんど出したつもりであったろう。つまり、残りは屑との認識だ。屑の中に金や銀が混じるという今の時代であるから、考え方を変えてその屑もザッパを深く理解する宝とみなせばいいが、それはザッパ・ファンの中でも限られた数であろう。そしてそういう人たちが今回の企画に賛同して今日現在4350人ほどいる。この10倍のザッパ・ファンがいるとしても、たとえば乙武氏の本が500万部売れたということを聞くと、いかに少ない数であるかを思う。そのことを、ザッパは一流の音楽を書かなかったと考える人もあるが、一流が何百万部も売るとは言えず、何百万部も売るから一流とも言えない。そのように物事を考える人だけがザッパ・ファンになる。やはりZ定食が最も高い。
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by uuuzen | 2016-04-01 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編)


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