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●神社の造形―玉姫稲荷社
ることは誰にでもあるが、それには限界がある。そのことがわかると、他人の目を気にせずに生きて行くことが出来る。他人は自分が思っているほど、自分に注目しない。



●神社の造形―玉姫稲荷社_d0053294_2172352.jpg

そのいい例がブログだ。一生懸命書いても、それを心待ちにしてくれる人がひとりでもあればいい方で、みんな自分のことは慮るが、他人のことについてはさして関心がない。それに、関心を抱かれたとして、それが何だというのだろう。人前に出て注目を浴びることが好きな人があるが、大スターでもない限り、多くの人から注目を浴びることはまずない。それでたいていの女性は結婚式でみんなから注目を浴びたいと思う。それは生涯に一度の大スターの気分を味わえる時間だ。そう考えると式典には意味がある。それにしても、オリンピックのエンブレムが採用された時に、あれほど喜んで笑顔を満面に浮かべたデザイナーは、その後のパクリ疑惑で一転して注目は不名誉なものに変わった。どんでん返しという言葉があるが、彼ほどの劇的なそれを味わった者はそうはいないだろう。つまり、社会的制裁を受けた。目立つことをすればそれだけ妬みを受けるから、注目を浴びても派手に喜ばないことだ。結婚式も同じで、みんなから祝福されて、豪華な写真も撮ったというのに、1,2年で別れてしまうことは少なくない。喜びは何度あってもいいので、また再婚すればいいだけの話だが、祝福した者からすれば呆気に取られて何となく祝福したことがまずかったのかと半ば反省もする。またそんな離婚を間近に見ると、神頼みもいい加減なものだと思わざるを得ない。それはさておき、また今日から神社の写真を掲載するが、そう長く続けるつもりはない。先月30日は家内と梅田に出て、そこから天神橋筋商店街まで歩いた。その日は東京でも大きなデモがあったが、大阪では扇町公園でも大勢の人が集まり、順に道路に誘導されて南方を目指して声を上げながら行進していた。その話はまた別の日にするとして、阪急の梅田駅に下りて筆者が真っ先に向かったのは、阪急梅田駅の西側の茶屋町だ。電車が駅構内に入って行く直前、車窓から下を見ると、神社の緑青色の屋根が見える。その界隈は昔はよく歩いた。筆者は70年代半ばは東三国にあった設計会社に勤務していたが、いつの間にか軽音楽クラブがあることを知り、1年先に入社していた学校の先輩と一緒にその様子を見に行った。それが茶屋町にあった会社の事務所で、正確に言えばJR環状線の高架下にあった。今はESTという商業施設になっていて、もう会社の所有ではなくなっている。その事務所には人のよさそうな、たぶん40歳くらいの人のよさそうな管理人が寝泊まりしていて、筆者はすぐに顔馴染みになった。軽音楽クラブというのは、簡単に言えば、ロック・バンドだ。先輩はドラムスを担当し、筆者はギター兼ヴォーカルで、1年から2年は毎週のように通った。そのバンドでリード・ギターを担当していた5,6歳年長の男性は、今はその会社の社長になっているそうだが、筆者はその人にかわいがられた。それはともかく、その事務所に仕事が終わってから向かうことは、夜の梅田を徘徊することと同義で、練習が終わると先輩とあちこちの店で飲むことが習慣になった。そんなある日、春か秋の夕暮れに、阪神百貨店の裏手にあった再開発される空地を通り抜けようとすると、これは前にも書いたことがあるが、薄暗がりの中、若い女性が数メートル先で腰の高さほどのコンクリートの土台か壁のようなところに横向きに座っているのが見えた。先輩と筆者はぎくりとしたが、その時彼女は声をかけて来た。「お兄さんたち、遊ばない」といった口ぶりであったが、彼女の前を通り過ぎる時に顔を見ると、当時30くらいか、色気のある整った顔をしていた。当然無口で筆者らは通り過ぎたが、再開発工事が終わってビルが建て込んだ今、彼女らの商売はどうなったかと言えば、ネットを使うなり、いくらでも方法はあって、筆者が心配することはない。彼女が生きているとすれば、もう70に近い年齢になっているはずだが、いつの時代でも金に困って身を売る女性がいて、同じ女として生まれて来ながら、なぜ境遇に大きな差があるのかと思う。
●神社の造形―玉姫稲荷社_d0053294_2175629.jpg そんな呑気なことを言っていると、家内は膨れるだろう。他人の心配をせずに、自分のことを気にかけろと、筆者は母からもよく言われる。それほどに筆者は話の中で他人のことを心配する話題を持ち出すのだろう。心配しても何もしてやれないので、心配しているとこうして書くことは偽善となるから、最初に書いたように、誰も他人のことをさほど思わないと決めつけておく方がよい。話を戻して、梅田の茶屋町という名前だ。今はそこにはお茶屋はないが、昔はそれが多かったのだろう。その昔は戦前で、江戸から明治にかけてだが、その頃はその地域がどういう状態であったかは、今の若者が闊歩する街並みからはとても想像出来ない。阪急電車が高架になったのは60年代であったと思うが、それ以前は地上を電車が走って、茶屋町はのんびりとしたたたずまいであったに違いない。久しぶりに家内と茶屋町を歩いたが、知らない間に新しい商業施設が出来ていて、また若者ばかりが歩いていて、自分たちが場違いな感じがした。昔は筆者らも若者としてその界隈を歩いていたのに、年月が経つと、衣服も体も年齢相応になり、またそれを自覚すると、若者に交じって歩いていても何とも思わない。阪急の高架下にも店が並んでいて、茶屋町付近になると、河童横丁と言って古書店が連なる。それが出来た当時、筆者はよく出入りしたが、その頃のことを思い出したこともあって、また昔と同じように一軒ずつ覗いて行こうかと思いながらも、先を急ぐこともあって、筆者が知らない新しい店だけを試しに入ってみた。美術書専門店で、家内はずらりとウィンドウに並べられた展覧会図録を見ながら、筆者の本をその店に全部売れなどという。ざっと見たところ、筆者はその店の何倍かは持っている。つまり、めぼしい本がない。それで今度は店の中に入ってもっと小さな本棚を見た。するとそこに面白い本が1冊あった。早速買ったが、その本1冊で梅田に出た値打ちがあった。たまには古書店をうろつくものだ。さて、その店を出ると、道路を挟んで真向いに電車の窓から見下ろした神社がある。そうして撮ったのが今日の最初の写真だ。梅田に出る目的のひとつはこの神社を訪れることで、早速ひとつをこなしたことになる。家内もその神社は当然知っているが、改めて見ると、名前を知らなかったことに気づく。ちょうど雨が降り始めたが、道路をわたればすぐに社の前で、急な石段が十数段ある。祠はそれを上ったところにあるのは、淀川が氾濫した場合に浸水から免れるためであることは誰の目にもわかる。大阪は南海トラフの地震によって、梅田はかなりの高さまで水が来ることになっている。たぶんそれを計算し、水の被害を受けない高さになっているはずだ。だがこの神社はまだ新しい。帰宅してネットで調べると、やはりそうで、昭和59年に建て直したものだ。つまり30年ほどで、筆者が環状線高架下の会社の事務所でロックの練習をしていた頃はまだなかった。いや、それは正しくなく、古い社があった。綱敷天神社の御旅所で、元は西天満6丁目にあったというから、南東1キロから移された。その時、おそらく同じ茶屋町にあった玉姫稲荷社を一緒に祀ることにした。つまり、玉姫稲荷社があった場所に、綱敷天神社が押しかけて同居した形だ。庇貸して母屋取られると言ったところだが、それだけ綱敷天神社が大きいということでもある。急な石段をてっぺんまで上ると、とても狭い境内で、畳数枚程度だ。左端に玉姫稲荷社があって、その前に3枚目の写真の絵馬を架ける場所がある。絵馬は打ち出の小槌型があって、印刷される絵も多色で豪華だ。筆者らよりわずか先に、30代らしき女性がふたり上って行ったが、彼女らは熱心に玉姫も綱敷にも拝んでいた。玉姫稲荷は地元の茶屋で働く女性の守り神であったとされるが、今で言えばバーやキャバレーで働く女性がお詣りするのだろう。玉姫は、京都では有名な結婚式場の名前にも使われたが、若い女性はみな玉のような姫であるはずなのに、それが境遇はさまざまで、夜の闇にたたずんで体を売ろうとする女性もいれば、金の心配が皆無な人もある。それはともかく、この一種要塞のような高台にある社は、明治10年頃かに西天満6丁目から移って来た後、阪急の高架化などに伴って、境内の様相を変えて来たらしい。周囲はどんどん変化し、今後は高層ビルが林立するはずだが、それでもこの神社はそのままであるだろう。繁華な街には働く若い女性が多く、彼女たちが拝む神社は必要だ。自分のことは自分で慮ることだ。
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by uuuzen | 2015-09-01 23:59 | ●神社の造形
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