●○は○か、その24
轤とろくろ首は関係があるのかと今調べると、ろくろ首は轆轤首と漢字を充てる。轆轤で土をひねって徳利など、首を長く伸ばすことがたやすく出来るところから、首の長いお化けを轆轤首と呼ぶようになったのだろう。



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首が長いのはきっと首吊りされた死体から来ているだろう。それはさておき、首を長くして待つという表現は日本だけか。こんなことを考えるのは、ザッパのCDがなかなか届かないからだ。ここ2週間は毎日首を長くして待っているが、待ちくたびれて本当にろくろ首になってしまった。3月だったか、予約を始めたとのメールが届いた日にただちに予約し、そして発送メールが6月27日にあった。それからもうすぐ1か月経つ。届けばその日からこのブログに感想を書くつもりでいるのに、アメリカの大西さんは1週間経たずに届き、しかも全曲がYOUTUBEに載せられているとメールにあった。それを聴いてはCDが届いた時の感動が減るので、見向きもしていないが、今回はひょっとすれば届かないかもしれないと思い始めている。届かなければ抗議するが、5週間かかる場合もあるとサイトに書かれているから、お盆まで待ってみよう。だが、届かないと伝えても、相手は知らぬ顔だろう。届いたか届いてないかは相手にわからないからだ。たちの悪い購入者なら、届いているのに届かないと言うだろう。つまり、届かなくても保証は受けられない。そういう恐れがあるので、なかなか海外からCDを買う人が増えない。それこそYOUTUBでただで聴けるならば、なぜ4000円近くも支払って、まともに届くかどうかわからないCDを買うだろう。若者はダウンロードで購入して聴くことが多いらしいが、それならモノが届かないと心配しなくてよい。そもそも音楽をモノとして考えることがおかしい。それは空気の響きで、レコードやCDなど、目に見える丸い形のモノはなくてもかまわない。つまり、○は○ではない。と書くと、今日はもうこれで投稿出来そうだが、筆者は若者ではない。したがってダウンロードで音楽を購入しない。丸い形のレコードやCDは○と思う世代で、部屋の中をCDや本、その他の資料で身動きが出来ないほどになっている。今日は1冊の本を探すのに、隣家の3階を二度往復した。ようやく見つけたが、数時間前にシャワーを浴びて着替えたのに、下着が汗まみれになり、額からこぼれる汗が本の上にたくさん落ちた。本を全部本棚に並べることを夢見ているが、たぶんそんなことにはならない。本が詰まった段ボールを今日は順に確認しながら、別の方をここ数年見ていないことを思い出した。目当ての1冊が出て来たので、そのことは忘れることにしたが、それにしてもどこに隠れているのだろう。本をまとめて一部屋に置けばいいのに、数部屋に分散し、しかもジャンルは出鱈目なので、目当ての1冊を探すとなると、全部を見なければならない。今日の1冊は、今まで探したことのなかった場所から出て来た。本棚に並べていると、数秒で探せるのに、段ボール箱では数日探しても出て来ず、もうそうなるとおおげさではなしに一生出会えない。それでまた買った方が早いということになる。ではそんな筆者は本を大切にしているかと言えば、そうでもない。本当に大切にしている人は段ボールに詰めて積み上げない。本に汗がぼたぼたと落ちる様子を見ながら、筆者は今日のNHKのTV放送を思い出していた。福島に日本一と呼ばれる薔薇園があった。その造り手の紹介だ。
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 薔薇園は300ヘクタールほどあって、40数年かけてひとりの男性が丹精込めて造り上げた。原発から8キロほどしか離れておらず、その人は薔薇園を見捨てて他府県に避難した。現在の薔薇園は荒れてしまってかつての面影はもうどこにもない。薔薇は野生では生きて行けないのだ。手間のかかる、世話の焼ける花で、それだけにその男性の無念さは想像を絶する。筆者なら轆轤首になって東京の関電本社の社長の机まで首を伸ばして驚かせてやりたい。あるいは、全身を薔薇の棘棘だらけにしてやろうか。あれほど○すなわち安全だと言っていた原発が、全く○ではなかったではないか。薔薇に囲まれて余生を過ごすはずであったのに、その香しい天国はある日突然奪われた。その保証問題がまだ解決しておらず、その人は別の場所でまた薔薇園をやってみないかとの誘いを断っている。天国のような境地が一瞬にして奪われることは珍しくない。だが、それはいつも他者のことで、まさか自分に起こるとは誰も思わない。あるいは、生甲斐や趣味を持っていても、しょせん虚しいと主張し、たとえば薔薇を育てたり、本を買って読んだりしない人があるし、またそういう行為を嘲笑する場合すらあるが、ではそういう人は何を目的に生きているのか。先日、自治会のOさんと話をし、奥さんが亡くなってさびしいことを聴いた。Oさんがその奥さんと結婚していなければ、そのような悲しみを味わわずに済んだが、それでは喜びもない。夫婦はいつかはひとりになる。そのことを所有物に当てはめればよい。精魂込めて造った薔薇園を一瞬で手放さすことになったのは、その人に言わせれば娘を失ったようなことだ。だが、世の中には娘を事故で失う人はたくさんいる。薔薇園が放射能によって奪われたことは、そのような事故と思うしかない。71歳であったと思うが、別の場所で薔薇園を始めても充分立派なものが造れるのではないか。筆者は娘はいないが、これまで自分が買って来た本やCDなど、愛着のある物はたくさんある。それらをいつか自分の手で処分するか、そのままにして死に、息子か家内か、あるいは第三者に処分されるか、それはわからないが、自分とは別れがあることは確かだ。そして今日隣家で思ったのは、隣家丸ごと消え失せても、それはそれで受け入れて、また新たに本を買い始めればいいということだ。薔薇園の男性は、筆者の段ボール箱入りの本と丹精込めた薔薇と一緒にするなと言うかもしれないが、愛着のある物は誰にもあって、それは比較出来ない。番組では電力会社からの保証金がどうなるかが決まっておらず、それで別の場所で新たに薔薇園を造る気にはなれないと語っていた。娘のような薔薇園に金額がつけられないと言うのだが、金額で決着がつけば薔薇園がなくてもいいのかということになる。そこでまた思ったことは、筆者の仕事との違いだ。筆者は作品を作る。それは1点終わると次の制作に入るから、区切りがある。薔薇園を大きくして来たことは、筆者の仕事のような区切りがない。筆者は作品を作り終えると、その作品のことはほとんど忘れる。また一から始めるからだ。そうであるから、大量の本が一瞬に消えてもたぶんさほど悲しまない。それは本は同じものがたくさんあるからで、やはり薔薇とは比べられないと言われそうだが、薔薇も同じものがたくさんある。300ヘクタールもの薔薇園となると、ある1個の薔薇の花が忘れ得ないということはない。珍種もたくさんあったようだが、それとて同じ苗木は入手出来る。何が言いたいかと言えば、薔薇園は確かにきれいでいいが、筆者はそれを造ろうとは思わない。薔薇に振り回されるより、筆者は薔薇を振り回したい。自分で納得行く作品が出来れば、それは忘れて全くの白紙からまた想を練る。造園家もそのように生きることは出来るし、またすべきだ。以前見たNHKのTV番組では、イギリスの有名な造園家が何人か紹介され、彼らは花の配置や種類を大きく変えて行くことにためらいがなかった。気にらない場所があると、さっさとそこを更地にし、全く新たな植物を育て始める。そのようにしていくつもの人生を生きる気分を味わう。福島の薔薇園のことは初めて知ったが、300ヘクタールも薔薇ばかりでは筆者は飽きるかもしれない。もっと小さくてもいいので、乞われるのであれば各地で薔薇園を造る人生に向かった方がいい。北へ向かうか南に行くか。人生は選択の連続で、立ち止まることはない。そして、どこででも人間は生きて行けるものだ。今日の丸い写真は最初が大阪難波の地下、2枚目が阪神の尼崎、3枚目が阪急の伊丹駅前のスーパーだ。撮った順に載せる。
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by uuuzen | 2015-07-22 23:59 | ●新・嵐山だより | Comments(0)


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