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●緑のタペストリーと絨毯、その26
素の母」という赤い文字が灯る看板がなくなったのは10年ほど前だが、その家の前を通るたびに何をどのように販売しているのか気になった。



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酵母菌を売るのか、発酵食品を売るのか、あるいは酵素を売るのか、謎めいた看板の文字が印象的であった。筆者は発酵食品が好きで、そのためかどうか、何でも長年ため込んでからその実態を吟味することが多い。一昨日取り上げた「想い出のアルバム 1964」と題する小学校卒業アルバムもそうだ。加齢臭は、加齢によって心身が発酵し、それが臭うことではないか。古いものは何事も発酵具合が進んでいる。そして古くなっても記憶が鮮明に残っているものだけが本当に価値があって、新しい嫌なことはさっさと忘れることだ。こうして文字にすると、記憶が固定化されやすいが、毎日たくさん書くとそれでもなくなる。筆者は書くことで厄払いをしているのかもしれない。今朝はとても怖い夢を見たが、後年どのように発酵するのか、あるいはきれいに忘れ去るのか、今のところわからない。目覚めてすぐに夢の原因を考え、すぐに思い当たることがあった。そのひとつはネパールでの大地震だ。一晩明けると死者が2000人になっていた。もうひとつの原因はチリの火山の噴火だ。その映像は恐ろしいもので、火山の多い日本で同様の噴火があればどうなるかと思った。筆者が見た夢は、まずその噴火が影響している。どこにいるのか忘れたが、たぶん山頂の平らな場所だ。見知らぬ人たちが周囲に10数人いた。筆者の目の前で突如噴火のような爆発が生じる。そこまで数キロはあるが、あまりの爆音で足元が揺れる。噴煙がもくもくと垂直に細長く、一気に立ち上る。それが合図となって、今度は左手、そして背後というように、あちこちで同様の爆発が起きて、全員がパニックになる。女性はそのまま死んでしまうと思って激しく泣き叫び、動こうとしない。山崩れが生じ、天地がひっくり返るような震動だ。同じ場所にいれば死ぬのは明らかで、筆者はたぶん無理かと思いながら、「こんなところで死んでたまるか」と歯を食いしばり、早足で下山する。そうしながら、自分の行為は危険に突入して行くような気がしている。というのは、溢れた溶岩が筆者を追いかけて来ることは確実で、山頂から下ると津波にも遭遇するかもしれない。走り切った後、少し小高い丘のようなところに着くと、相変わらず周囲は噴火が絶え間ないが、先ほどよりはそれらが遠く見え、音も小さい。そこで助かったかと安堵しかかるが、それが間違いであることがわかる。少しくらい場所を移動したくらいで助かるような大災害ではなく、地球の滅亡が始まったのだ。もはやどこに行っても逃れる術はない。そう思ったところで目が覚めた。そして、夢であってよかったと思うと同時に、チリやネパールで災害に遭った人たちのことを思った。日本は安全なようだが、それは幻想で、いつ巨大地震が起きるかわからない。安心出来ない世の中で、いつ何が起きるかわからない。実際、眼前に噴火を見た夢は、去年の秋に御嶽山であったこととほとんど同じと言ってよく、無意識のうちに筆者は災害に巻き込まれることを思っているのだろう。それは自然災害だけではなく、昨日10周年を迎えた尼崎のJR脱線事故のように、他人の不注意に巻き込まれることもある。無事であることが何より尊いが、その無事は常に紙一重でひっくり返る状態にある。そう思えば、発酵するまで長年待つという悠長なことは言っておられないが、今この瞬間は無事であるからこうして書くことが出来、無事確認のためだけであっても書く意味がある。と、このような一種の弱音を書くことは、発酵の年月が経ち過ぎて加齢臭を発散しているせいであろう。それはさておき、今年も新緑の季節となって、蔦がまた元気よく繁茂している。今夜は3か月ぶりに「緑の絨毯とタペストリー」と題して投稿するが、今日はたくさん歩き、心づもりしていたことを書くのが億劫なので埋め草的に用意する。半ばシリーズ化しているこの投稿用の写真はもうあまり残っていないが、気になっていながら撮っていない場所があり、もう数回は続く。
●緑のタペストリーと絨毯、その26_d0053294_2102666.jpg 最初の写真は3年前の夏か秋であったと思う。駅前のホテルの近くに料亭があったが、阪急不動産が買い取り、今は更地になっている。更地にされたのは2年前の4月で、「駅前の変化」のカテゴリーにその様子を撮影した写真をちょうど1年後、つまり去年から投稿し始めた。建物が壊される前に敷地は塀で囲われたが、塀があったところはそれが代用された。最初の写真はその料亭の塀で、持ち主が転居した後、雑草や蔦が生え始めた。更地になってこの塀は撤去されたから、写真の雑草や蔦は今はない。この写真を撮りながら、ブログに載せるのは大分発酵してからだろうと思った。2年半ほどではさほどでもないが、この写真を今日使うつもりになったのは、この塀があった場所は5月の連休後にマンションの建設工事が始まるからだ。立派なマンションが出来ると、同じ敷地にこのような雑草、蔦が生えるトタン塀があったことは想像しにくい。それにこの写真からはどこかは誰にもわからない。知っているのは筆者のみだが、他者が知っても益になることは何もないから、この写真やそこに写る雑草や塀はどうでもいいものだ。それをあえて撮影してこうして載せるのは、筆者だけが知ることで、そのことにおいて筆者には価値があると思えるからだ。そして、筆者だけが知ることをこうして書くと、他者が知ることになるが、筆者の書くことが嘘かどうかを確認する手立てがないから、知りはしてもそれは宙吊りにされた状態だ。つまり、どこでいつ撮影したか確証が取れない。それではその写真は無意味かと言えばそうではない。筆者が写したかったのは、たちまち雑草と蔦に覆われた塀だ。人がいる間は目が行き届いてそんなことはあり得なかった。一旦人がいなくなると、自然の侵入は素早い。そのことを撮りたかったが、それは情報が限りなく少ない写真がたまにはいいと思うからで、その考えは絵画を作ることに似ている。1枚目の写真は上端近くに輝く金属の横棒が見える。その左端は写真の左上隅でほどよい隙間を作って垂直に下に伸びている。一方、右端は、奥にいかにも絵画的なきれいな赤をした四角い何かが覗いている。そして、その赤と呼応するように、蔦のあちこちは赤くなっている。これらのことを認めたうえで撮影し、またいつものように500×360ピクセルに加工したが、無人の家の塀が雑草だらけになっても、そこにはそれなりの美しさを認めたい。2枚目は去年12月に「風風の湯」の前の桜の林で撮った。1本だけ紅葉した蔦が絡んでいて、それがきれいであった。桜にすれば蔦は鬱陶しいだろうか。冬眠中の冬であればさほどでもないだろう。そして蔦が写真のように真っ赤になるのであれば、桜も目立つから、まあいいかと許すのではないか。これほど全体が赤く染まった蔦は見たことがない。新緑の季節にふさわしくないが、今日は地元で撮った写真に限ることにする。3枚目は21日に家内と罧原堤をまた歩いて梅津のスーパーに行った際に見かけた。罧原堤を下ってしばらく行ったところで、6日と同じ道を歩まず、初めての道に入った。そして大きな畑の向こうに見つけたのが、壁に蔦が生える民家で、近くに行かず、畑の手前から最大ズームで撮り、そしてトリミングでさらに大きく見えるようにした。それは蔦を大きく見せるためと、周辺がなるべく入らないようにしたためで、それは家にも肖像権があるかもしれないと思ったからだ。蔦は3階まで届いていて、数年後には壁全体を覆うだろう。住民はそれを楽しんでいるようで、筆者がこうして載せることに文句を言わないだろう。この蔦の繁茂は男の髭を連想させる。筆者は髭は薄いが、それでも数日するとかなり目立つ。昔はそうではなかったのに、ホルモンの関係だろう。それに髭は黒くなく、金髪っぽいものが目立つ。髭の紅葉だ。髭の濃い人はすぐに顔中を覆うほどになる。油断ならない雑草や蔦のようだ。お洒落で髭を絨毯かタペストリーのように顔中に生やしている人を見かけると、筆者は自分には無理なので、珍しいものを見る思いになるが、雑草のような髭を美しく見せるには手入れが欠かせず、ずぼらな筆者は髭が薄いことを感謝しようと思う。髭が伸びるのは酵素と関係があるだろう。最晩年のザッパは髭を伸ばし放題にした。齢を重ねると体内酵素が増し、髭が繁茂するのかと言えば、髪が薄くなって行く分、髪の毛の酵素は髭穴に養分を送り、そこから埋め草のように髭を噴出させる。酵素はマグマだ。絨毯爆撃級の噴火を見て逃げ出した筆者の夢は、数日置きに髭を剃ることが面倒と思っていることが影響したものかもしれない。
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by uuuzen | 2015-04-26 23:59 | ●新・嵐山だより(シリーズ編)
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