●ムーンゴッタ・2015年2月
寥と言うのはおおげさだが、雲が多い夜の満月は物足りない。物足りないことを寂寥と言うのはやはりおおげさで、寂寥の字面はもっと深刻な、手の施しようのなさを連想させる。



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手の施しようのなさと言えば、高齢者を今度は連想するが、さきほどネットで95歳であったか、老人ホームに入居する男性が痴情のもつれから90近い女性を刺した事件を知り、そばにいた家内にそのことを話した。筆者らは老人ホームに入るほどの経済力がないので、そのような事態に縁はないが、95歳になって色恋で刃傷沙汰というのは、元気がいいことと誉められたことなのか、それともいい歳をして悟りがないのかと唾棄ものなのか、ともかく手の施しようがないのは確かで、寂寥の言葉を想起させる。寂寥感は金の有無も関係するだろうが、人間関係がもっと大きいようだ。老人ホームに入ると、賑やかであろうし、寂寥感を覚えることは少ないように思うが、かえって人間関係に疲れてさびしさを噛み締めることが多いのかもしれない。最近筆者のブログは高齢者、老人という言葉がよく登場する。気にはなっているが、周囲を見わたせば老人ばかりという気がするので、致し方がないところがある。老人になるとひがみっぽく、物事を根に持ちやすくなるのかどうか、あるいはそれは人によりけりか、筆者は気の合わないと思える人にはなるべく接しないようにしているので、あまり老人の嫌味に遭遇したことはないが、自分の老境に入って行くから、自省を忘れてはならない。そうそう、今日は嫌なことがあった。筆者はめったに預金通帳を見ない。たぶん1年に一度か二度だ。だいたいどれほどの預金があるかはわかっているつもりだが、今日はどうしてもある銀行の口座番号を区役所に伝える必要が生じ、その通帳を探した。ところが見つからない。その通帳は数年に一度しか見ない。それで金の出し入れを何年もしたことがない。ほとんど残高がないはずで、いわば死んだ通帳と思っていた。だが通帳がないのは心配で、早速銀行に電話した。通帳の再発行のために必要なものをあれこれ伝えてもらったが、再発行のために1080円かかると言われた。何でも金がかかる。通帳の記入欄がいっぱいになると無料で新しいものに交換してくれるのに、再発行は手続きが面倒だ。それにキャッシュ・カードはあるので、通帳の再発行は必要がないことを思い出した。電話を切って5分後、通帳が出て来た。早速銀行に電話すると、先ほどの女性とは違い若い男性だ。それが要領を得ず、かなり待たされる。それで電話を切ると向こうからかかって来たが、また待たされる。ようやく声が聞こえたかと思うと、またもや待ちの状態だ。こっちはかなりイライラして来る。ようやく先ほどの女性が出たので、通帳が見つかったと言うと、通帳紛失の手続きはもう終わったので、銀行に来てもらわねばならないの一点張りだ。どういう手続きをしたのか知らないが、通帳の再発行は不要なので、出かける必要はないのではないかと詰め寄ると、金を引き出すことは出来ませんよと言う。こっちは金を引き出すつもりはないので、そう言うと、まだ埒が明かず、銀行に来いと言う。5分前に電話で伝えてすぐに通帳停止措置を取ったのであれば、同じようにその措置を解除することが出来るのではないか。そのような融通が利かないとはどういうことか。本人確認をする必要があるということなのかもしれないが、ならば先の電話と同じように筆者の名前や住所、電話番号を言えば済む問題ではないか。通帳は使えないがキャッシュ・カードは使えるというのもよくわからない。それで出て来た通帳を見ると、ゼロに近い残高と思っていたのに100万以上あった。全くその自覚がない。貧乏人だというのに、通帳を見ないが、それはそうで、通帳を毎日眺める人が金持ちになる。金はかわいがるほどに集ると聞いた。ともかく、明日銀行に行って解約手続きをすることにした。その金を別の銀行に移す。それにしても電話に出た男女は声も態度もよくなかった。いずれにせよ、その銀行との取り引きは今後もないし、通帳にどれだけ残高があるのかも知らなかったので、解約は当然だ。筆者は銀行や保険会社が大嫌いで、出来ることなら一切接近せずに生活したい。
d0053294_1371864.jpg 区役所に口座番号を伝える必要というのは、家内の入院費の還付があるからで、家内の口座ではなく、世帯主のそれが必要と言われたからだ。家内は10月31日に手術をした。それが1日遅ければ11月分としてかなりまとまった金額になって還付が多かったが、10月と11月の2か月に分けて請求が来たので、損をしたらしい。病院が11月1日に手術をしてくれていればよかったかもしれないが、そんなつごうを言うわけにはいかない。わずかでも還付があるのはまだよい。それにしても手術をするほどの病気というのは全く大損で、健康が何より大切なことを思う。とはいえ、健康なまま95歳になり、老人ホームで色恋に巻き込まれ、人を刺したり刺されたりということもあって、どこで地雷を踏むかわからないのが人生だ。それはさておき、区役所からの帰り、玄米を精米した。10キロだけで、残り20キロはもう少し暖かくなってからにする。「7分」のスイッチを押したので、3分の糠が残っている。そのため真っ白ではないが、それなりに白いので歯応えはかなりましだろう。そうでなければ次回は「白米」のボタンを押せばよい。精米機の写真を撮って来たので、そのことについては後日改めて書く。今日は昼間はあまり寒くなく、暦の立春がわかる気がした。立春となると自治会の行事が始まる気がする。実際一昨日は今年初めての文書を書き、配布係のFさんに持参した。立春の夜が満月というのはなかなかよい。ところが雲が多く、撮影するのに雲の途切れを待ち、また昼間とは違ってかなり寒く、今回は適当に済まそうと思った。3枚載せるが、どれも嵐山駅付近で撮った。わが家から100歩ほどといったところで、手抜きそのものだ。3枚目を撮り終えると、雲が急に厚くなって、月の輪郭が見えなくなった。明日にかけて曇天らしく、ちょうどいい時間に外に出たことになるのだろう。澄んだ満月が見られなかったので、物足りないが、雲のない空に浮かぶ澄んだ満月は寂寥の言葉に似合う。それは高齢者になるほどそうではないだろうか。若い頃は満月はロマンティックなものに思えるだろうが、人生の残り少なさを実感する年齢になると、満ちた月は新月に向かって行くのであるから、何となく後がないような気にさせはしまいか。そのことをこれから筆者は自分の思いで確認して行くことになる。それはさておいて、2,3日前に伏見人形の玉兔を思い出した。伏見人形で兔を象ったものは種類が多いが、玉兔はあまり人気がないだろう。ずんぐりと丸いので、面白みが欠ける。だが、なぜそんな形をしているのかが、2,3日前に急にわかった。それは満月の象徴だろう。月には兔がいる。それは満月になると最もよく見える。筆者は兔年の生まれで、それで毎月満月の写真を撮っている。というのは2,3日前に思いついたこじつけだが、兔の筆者が満月に焦がれるのはあたりまえだ。月が筆者の棲家であるとすれば、宇宙飛行士になって一度はその上に立つべきか。それがかなわないのであれば、毎月満月の写真を撮ることは義務だ。それもいいとして、月に兔が住むと考えるのは悲しい物語がある。山中で倒れている老人を助けるために、狐と猿は食べ物を獲って来たのに、兔にはその能力がなく、焚火に身を投じて自分を食べてもらうことにした。老人は神様で、兔のその行為に心動かされて月に昇らせた。お釈迦さんは飢えた虎に身を投げたが、生贄の風習があった頃に出来た話だろう。今イスラム国は敵対者を人質に取って殺すことが行なっているが、あの国旗は筆者には黒地にドクロに見え、不気味さを増長させている。ドクロに見えるのは満月で、その内部にアラビア文字で「ムハマンドはアッラーの神なり」と書かれている。イスラムでは三日月がシンボルと思っていたのに、満月も使うと見える。表現の自由を主張するフランスはムハマンドの戯画を描いてイスラムから顰蹙を買っているが、イスラム教やムハマンドのことをほとんど何も知らない連中が風刺画を描くのは悪趣味にもほどがあると思われても仕方がないだろう。無知である対象については黙っているのが大人だ。とはいえ、大人になっても滑稽で無様な人が多いことを誰しも知っている。そんな連中こそが寂寥と形容されるにふさわしい。
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by uuuzen | 2015-02-04 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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