●天神橋筋商店街でティー・ブレイク、その4
なもの」の「碌」が、昨日の冒頭の言葉の「耄碌」に使われるものと同じことに気づいた。とはいえ、昨夜の続きをこれから書こうというのではない。「碌なもの」と書いたのは、「碌なものを食べない」ということが思い浮かんだからだ。



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今日は家内と阪急阪神1日乗車券を使って午前中に家を出て展覧会を3つ見た。予定していたことが全部こなせて気分はいいが、歩き回ったのでさすがに疲れる。昼と夜は外食となったが、どちらも1000円未満の碌な食事でないと言えるだろう。だが、天神橋筋商店街を午後7時前に歩くと、行列が出来ている店はどこも安く、600円台で食べさせてくれる。定食なら800円台が大衆向きの店の相場だが、天神橋筋商店街ではもっと安い店に人気がある。また、店で食べるのはまだいい方かもしれない。弁当屋や惣菜屋がいくつかあるが、午後8時を過ぎると3割引きや半額セールをやる。そして3割引きの店はガラガラで、半額の方は黒山の人だかりで、みんな少しでも安く買おうとしていることがわかる。そういう現実を政治家は知らないかもしれない。消費税10パーセント案が1年半先送りになったが、8パーセントでも庶民は高いと感じている。それはスーパーに行けばよくわかる。籠いっぱいに高価な肉を詰め込んでいる金持ちそうな人をたまに見かけるが、たいていは商品の前でじっと我慢しているという表情で、財布の紐は固い。年金暮らし、貯金の取り崩し生活となっているわが家でも同じで、なるべく買わずに済むものは買わないことにしている。だが、腹が減ることはどうしようもなく、スーパー通いは一生続く。それで電車に乗って外出した時でもなるべく早く自宅に戻って家で食事すれば金をあまり使わずに済むが、家内は家に帰って食事の用意をするのが疲れる。それで外食ということになるが、身なりも庶民そのものなので、高級レストランといったところはまず無縁だ。それに天神橋筋商店街ではそのような店はない。少し脱線するが、知り合いの保険屋は筆者より1、2歳上で、独立して自分の会社を持っていて、数人雇っている。その意味では成功者だ。だが、彼の最初の夢は保険屋になることではなかった。それはいいとして、収入はかなりあるらしく、ホテルでひとりで食事することがよくあるらしい。そのことを本人から聞いた。金はあるからそのような食事をすることに不思議はないが、筆者が少し気になったのは、ボーイを呼んで料理の出し方など、文句を言ったといったような話を聞いて、何だかとてもいやな気になった。彼にすれば高い料金を支払っているのに、サービスが悪いということなのだろう。だが、ホテルからすれば嫌な客ではないか。サービスが悪いと思えば二度と行かなければよい。あるいは何度か同じ目に遭ったので注意したかもしれないが、たぶんそれはないだろう。というのは、彼からは同じような話を何年か前に聞いたことがあるからだ。それは奥さんが亡くなった時、喪中はがきを500枚か700枚出した。ところがそのうちの3,4枚が相手に届かず、戻って来たり、誤配されたりしたそうだ。そのことに対し、集配郵便局長を初め、4人ほどお偉方を家に呼びつけ、土下座させんばかりに謝罪させたという。その話を聞いても筆者は先のホテルのレストランの件と同様、黙って感想を言わなかった。確かに郵便局は責められるべきだが、局長やその副、そしてさらにふたりを呼びつけてこんこんと説教するというのは、あまり趣味がいいことではない。年賀状が誤配されるような紛らわしい宛名書きであったかもしれないし、郵便局ばかりが悪いとは言えないだろう。百歩譲って郵便局が悪いとしても、電話の謝罪だけでは満足せず、4名を呼びつけて小1時間も謝罪させるというのは、筆者の考えでは常軌を逸している。そういう態度では人に嫌われる。保険屋ならばもっと愛想よくすべきではないか。それはへらへらとせよというのではない。
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 収入が多いと、とかく人は勘違いする。自分がいっぱしの偉い人物になったと自惚れる。そういう連中とはつき合いたくないものだが、従姉の旦那さんが言うことには、女は何人かの男がいると、誰が一番金持ちかを本能的に瞬時に嗅ぎ分け、そういう男性に色目を使って近づくそうで、金のある男はますます自惚れるようになる。もちろんこの話は酒を提供する店でのことで、一般女性すべてに当てははまることではないが、それでもだいたいは女は男の魅力を金とつなげて考える。そういう意味では筆者は全く家内からすれば当てが外れた失敗夫だが、もう今さらどうしようもない。それでも家内はたまにふたりで外出した時はそこそこましな店で食べたいのはいつものことで、筆者がそういう願いをほとんどいつもかなえることがないことに失望しつつ、また次回を期待するということの連続だ。今日の昼は池田の商店街の和食の店で食べたが、通りに面したメニューを見てのことで、中に入って座った途端、失敗だと悟った。出て来た食べ物は最悪の部類に入るが、腹が減っているので仕方なしに食べる。食べている間に70歳くらいの女性3人連れが入って来た。彼女たちの注文はみなカレーを含むもので、3人ともメニューは異なった。60代半ばのウェイトレスはそれらの注文を何度も大声で彼女たちに確認し、それがあまりに漫画的なので、ついに筆者は声を出して笑ってしまった。すると3人の女性も同じ気分であったらしく、筆者を見ながらゲラゲラと同調した。向かいに座る家内も笑い、ついには注文を聞いた女性も釣られて笑い初め、店内は和んだ。筆者らは彼女たちの料理が出て来る前に店を出たが、3人は注文どおりの食べ物にありつけたか心配であった。というのは、厨房で調理しているのは70代の女性ひとりで、耄碌はしていないだろうが、店としてはもうとっくにそういう状態になっているという雰囲気であったからだ。それでも家内は不平をあまり言わなかった。いつもなら絶対にそうではない。なぜ不平を口にしなかったかと言えば、笑えたからだ。つまり、面白い経験をした。それで許せるのだ。ウェイトレスと3人の女性のやり取りは、録音しておけば漫才のネタになった。それほどに面白かった。あまりにも何度も注文を確認する様子を見ながら、客によっては怒り出すこともあるだろうと思った。先の保険屋ならそうに違いない。だが、金持ちはその店にはまず入らない。庶民相手の食堂だ。だが、店内は花がきれいに活けられ、趣のある木版画が飾られ、また骨董品も面白く、主の確かな趣味がうかがえた。さすが文化の街池田のことはある。同じような店は天神橋筋商店街ではまずない。だが、その店は主が高齢になり、またウェイトレスが素人丸出しでしかもがさつなところが、店全体をいかにも耄碌状態にあると感じさせる。筆者らが支払った金額で、商店街の駅前側入り口付近にあった、もっと大きな、また洒落た店で、もっと満足の行く、つまり値段の割に安い食事をすることが出来たが、筆者は損したとは思わなかった。勢いのある店だけが流行り、細々とやっている店がどんどん潰れて行くというのは、悲しい。日本は今そういう現実がどこでも支配している。そして、よく儲ける店がさらに大きくなり、そういう店ばかりとなるが、それがいいことかどうか。支払いを済ませた家内に厨房にいた主の様子を聞いた。品のよさそうなきれいな女性であったらしい。それは店内を見ても何となくわかる。家内が不平を言わなかったのは、その店主を見たことにもよるだろう。ともかく、楽しい経験によって印象はよくなる。
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 天神橋筋商店街に夕方行けば、そして店の前に並ぶ人が数名であれば、入ってみようとするのが、今まで何度か書いた紅茶専門店で、パンも食べ放題だ。今日は午後6時半過ぎに天六に着いたので、食べ放題コースが始まる7時には充分間に合った。少し時間があるのでスーパー玉出に寄ろうとも思ったが、ひょっとすれば店前に7時を待つ人の列が出来ているかもしれないと考え、10分ほど前に店前に行った。予想どおり、3組のカップルが並んでいて、筆者らは4番目だ。食べ放題を注文するから、若者が大半だ。というより、筆者らの世代は見かけたことがないと言ってよい。それで恥ずかしいかと言えばそうはあまり思わない。筆者らが食べる量は若者より少ない。せいぜい1時間ほど店内にいるだけだ。先ほど調べると、去年10月24日に「その3」を投稿している。そしてその時は写真は2枚だ。それから約1年、何度その店に入ったかだが、それは今日の写真の枚数だ。字撮影日を順番に書くと、3月8日、5月22日、8月27日、そして今日で、だいたい3か月置きで、季節ごとに通っている。店は急に出来るかと思えば、急に閉鎖される。それで今日はひょっとすればもう別の店になっているか、あるいは食べ放題コースはなくなっているのではないかと家内と話しながら商店街を歩いた。その心配はなく、相変わらずの人気のようだ。平日に訪れるとパンがたくさん残っていて、客も少ない。だが今日は土曜日で、たぶんパンが少なく、客も多い。その予想は当たった。いつも家内が言うように、とてもおいしいパンを食べたという気にはなれないが、満腹にはなる。それに筆者はいろんな紅茶が味わえるのがよい。とはいえ、いつも飲むのは決まって3倍だ。紅茶は安い。安価なティーバッグであれば、1袋数円で買える。そのため、飲み放題の方は店は少しも懐が痛まないだろう。ではパンはどうか。パンは原価の何倍で売られるのだろう。倍か3倍か。食べ放題は税込みで780円で、紅茶代は無視すればその倍か3倍の市価のパンを食べれば元が取れるが、筆者がたくさん食べても6,7個だ。若者では20個ほども食べる者を見かけたことがあるが、筆者や家内の世代ではとても無理だ。また、午後7時の時点で売れ残っているパンから選び、そして食べ放題のコースに入っていないパンはトレイに盛ってはならないから、どんなパンでもいいと思う人でなければありがたみは少ない。筆者はその部類で、空腹であるし何でもよい。ただし、最初にトレイに載せて来るのはサンドウィッチやホットドッグ、カレーパンなど、野菜が摂取出来るものと決めている。その後にいわゆる甘い菓子パンを食べる。家内は固いフランスパンの類が好きで、筆者とは好みが違うから、ふたり合わせれば店で売られているものは今までにほとんどすべて食べたと思う。そしてその経験から、家内はおいしいとは思わないと言うが、780円ではそれは当然だ。筆者は子どもの頃からパンが好きだが、スーパーで買うのは食パンが大半で、それを毎朝1枚焼いて食べる。昨日はリンゴ・ジャムを大量に作ったので、しばらくは飽きるほどにそれを食べることになるので、めったに食べないいろんなパンを天神橋筋商店街のこの店で食べることは楽しい。いつも決まった位置に座り、いつも決まった角度で最初のトレイを撮影するが、4枚溜まったので、今日の投稿が実現した。来秋にまた投稿出来るだろうか。その頃まで店があって、食べ放題コースをやっていて、また筆者と家内が元気であれば可能だ。題名の「ティー・ブレイク」は間違いで、「ディナー」とすべきだが、全く慎ましやかな夕食で、碌でもない食べ物で腹を満たしている。それは充分承知のうえで、筆者も家内も身分に合っていると納得している。それに、ホテルのレストランに入って威張り散らすよりはるかにましではないか。帰りにスーパー玉出で買い物をし、半額セールの惣菜屋の人ごみを見ながら、「この付近に住んでみたい」なあと家内に言うと、うなずいていた。
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by uuuzen | 2014-11-22 23:59 | ●新・嵐山だより | Comments(0)


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