●ムーンゴッタ・2014年8月
濫するかどうか心配であった昨日の朝の桂川で、1階のノートパソコンで渡月橋畔に設置されたライブカメラの映像をずっと見続けていた。その時点で雨が止んでいれば洪水の心配はなさそうであったが、止む気配がない。



ライブカメラの映像を見始めたのは朝9時頃で、橋は車やバスが通り、また傘を差した人が歩いていた。水嵩はかなり多いが、橋の上流数メートルに設置されているコンクリートの杭のてっぺんまで1メートルほどあった。それは橋の表面まで3メートルほどの余裕で、雨が降り続いて冠水するとしても数時間はかかるように思えた。ところが1時間ほどでその杭はすっかり見えなくなり、橋の底面まで1メートルはない状態に増水した。ライブカメラ映像は右端に右岸のベンチがひとつ映っていて、朝9時頃はちらほらとそのベンチの周囲に人が出入りする様子が見えた。筆者もそこに行って映像に映り込み、その様子を家内に確認させようかと遊び半分で思っていたが、ベンチの下まで水が溢れ、しかも人の背丈の流木が流れて来てベンチにぶつかったのが見えた。そうこうしているうちに自治会長から電話があり、山から土砂が流れ落ちて来る恐れがあるので、避難したい人は自治会館にどうぞという、筆者が知る限りの初めての緊急連絡が入った。そういうことを見越して筆者は数年前から自治会内の連絡網を作ることを考えていたが、それを今年4月に整備し、年度初めの自治会の総会でみんなにその用紙を配布した。その出番が早速あって、連絡網にしたがって各自割り振った人やグループに電話連絡することにした。連絡網がなければ会長を含む四役が手分けして自治会の世帯全部に連絡する必要があったが、それでは緊急時に間に合わない可能性がある。筆者が連絡したある人からは、15分後に電話があって、自治会に加入している人に伝えるだけでいいかと質問して来た。筆者はそれでよいと答えたが、人命にかかわることであればそれは実際はまずい。だが自治会に加入していない世帯まで自治会は把握していないし、また顔も名前も知らない場合が多く、そういう人に連絡するには台風の中、一軒ずつ訪問し、事情を説明しなければならない。それは不可能ではないが、そこまで組長は義務を負っていない。それに未加入世帯はひとり暮らしが多く、緊急避難を伝えに行ったことが何らかの詐欺行為で、家を空けている間に泥棒が入ったということにでもなれば、責任の幾分かを組長に突きつけてくるかもしれない。そういうことを考えると、自治会組織は未加入世帯にどう対処すればいいかの決め事を持っておらず、今後の課題となっている。それはともかく、緊急連絡網の電話を何人かにかけた後、傘を差して桜の林に行った。正午前だ。「風風の湯」は営業を止め、それを知らせる立て看板が出ていた。増水した桜の林の際の桂川は褐色となって猛烈に逆巻いて流れていて、同じ調子で雨が2,3時間続くと、去年9月の台風18号の時のように浸水するのは確実であった。その足で今度は渡月橋に行くと、ちょうど車も人も通行止めになったばかりで、料理旅館の「花筏」は玄関前に土嚢をすでに積み上げていた。その前辺りで他の自治会の会長を経験した人と2,3人会ったので、15分ほど立ち話をしていると、見る見るうちに川の水が地面を覆い、「花筏」より上流側の山沿いの道は見えなくなった。地面に溢れ出た水は魚を運んで来て、それが跳ねたりもしていたが、去年9月の桂川の氾濫が50年に一度の雨と言われながら、またそれと同規模の洪水になりそうで、家に戻ることにした。ところがそれから小雨になり、しかも降ったり止んだりで、また台風は福井県を抜け、増水の心配はなさそうな気配になって来た。その予想どおり、その後夜までつけっ放しにしておいたノートパソコンのライブカメラ映像は水嵩が少しずつ減って行くのがわかった。それでも渡月橋の通行が解除されたのは夜8時過ぎであった。
d0053294_1237354.jpg 台風の到来が1日遅れていれば今月の満月は見えなかった。今日は天気予報では晴れであったものの、午後5時頃に自転車でムーギョに買い物に行く途中、空には雲が多かった。帰りは夕焼けが多少見えてこの調子では満月の写真は心配なく撮影出来ると予想したが、夜8時に外に出ると、雲が多く、月がどこにあるかがさっぱりわからない。家に戻って30分ほどしてまた外に出ると、鱗状の黒い雲の隙間から月の明かりが漏れている。だが雲の隙間は細く、大きな満月は全部は見えない。30分ほど粘って撮ったのが今日の最初の写真だ。雲の流れは早く、2,3秒で満月の見え方が変わる。夜に散歩する人がちらほらいて、同じ場所に立っている筆者を見かけて何となく不思議そうな様子であるのが気配でわかる。それでなるべくカメラを月に向けた状態でいたが、それは全体が見えたかと思うと次の瞬間に雲にすっかり覆われてしまう満月の写真を撮るためでもあった。最初の写真はきれに月が写っているようだが、実際は月の半分近くを雲が覆っていた。筆者のボロ・カメラでは月の明るさがその雲を正しく写さない。今夜の雲は三重になっている部分があって、最も手前の白い雲が過ぎ去ってもその向こうに厚い雲があり、さらにその向こうにもあるようで、三つの雲の切れ目に月が位置しない限り、完全な満月は拝めなかった。そして薄雲に覆われているので、月明かりは乏しく、輪郭はくっきりとしていても色褪せて見えた。それでは面白くないので、数時間待つことにした。深夜1時頃になるとこれを書く部屋のベランダに出るとまともに見えるはずだ。だが月が移動して行く方向に雲があって、ひょっとすればさらに見えなくなる可能性がある。1時半頃にベランダに出ると、どうにか満月が顔を覗かしていたが、鱗雲は先ほどと同じ状態だ。それでもほんの少しは見えやすくなっている。ベランダの手すりにカメラを置いて7,8枚撮った。雲の流れが先ほどより早く、見えた瞬間にまた雲に覆われる。筆者のカメラは夜になるとさらに反応が遅く、シャッターを押してもピッピとなる音がするのは3,4秒経ってからだ。それでは1,2秒で見える状態が変わることに対応出来ない。7,8枚も撮ればどれか1枚はましであろうと考えた。その予想どおり、まともなものは最後に撮った1枚のみで、それを今日の2枚目とする。くっきり鮮やかな満月であれば丸い盆に水を張り、そこに月を映して撮影しようと決めていた。筆者の掌で水を汲み、そこに映すことを試したいが、それでは両手が塞がって自分で撮影出来ない。お盆ならどこかに置けばよい。今日の満月はいつもより明るいらしいが、台風の余波の厚い雲に阻まれて放射の光はさっぱりなく、月のみが青白く照っていた。そんな状態でもお盆の水に映して見ればよかったか。だが筆者のカメラではお盆に映った月はうまく撮影出来ない気がする。そうそう、満月が見え始めた午後8時頃、わが家から20メートルほどの川沿いで、一匹の蛙の大きな鳴き声が聞こえ始め、それが深夜まで続いた。川沿いの狭い道か、もしくはその道に接する家の庭だが、そうなればわが家で鳴くこともあり得る。2枚目の写真を撮るためにベランダに出た時、かなり響く音を立ててしまい、その音に蛙は反応してしばらく鳴くことを止めたが、筆者がベランダの手すりにカメラを置きながら撮影し始めると、またリズミカルに鳴き始めた。蛙は月の明かりを知っているのだろう。「月に吠える」ではなく、「月に鳴く」もいい。
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by uuuzen | 2014-08-11 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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