●嵐山駅前の変化、その326(桜の林、温泉)
間のわが家となってしまうことがいつ起こるかわからない。住環境は時代とともに変わる。先日嵯峨の喫茶店「ラビアンローズ」の写真を載せた。その背後はマンション建設中で、それがすぐ隣りであれば店は圧迫感がもっと増した。



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店主はそんなマンションが建つことは想像せず、またしたくなかったはであろうが、現実はしばしば予想を裏切って悪い方向に進む。土地が狭い個人の住宅だけの問題ではない。国宝級の寺や神社でも同じ問題を抱える。高層住宅が景観に及ぼす弊害を都市計画の面から考えねばならないのに、場当たり的な対策に終始しているとしか思えない状態にある。個人が大手企業にかなわないのは経済力だけのことと言ってよいが、それが大きくものを言う世の中だ。2階建てが密集する地域でも、大きな土地が確保されると4、5階建てのマンションが出来る。建てる方は法律を遵守しているので問題はないという言い分だが、その法律は税金をたくさん徴収出来るという考えから個人よりも企業に有利なように出来ている。中国のどこかの街で高層集合住宅がどんどん建つ中、引っ越しに同意しない男性について去年TVが放送していた。その男性の家一軒のためにそこに他と同様の高層建築の工事に待ったがかかっているが、共産党が買い上げてくれる土地の代金で他の場所には同じような住宅は建たない。完成した高層住宅に無料で住めるのならいいが、そうでもなかったと思う。粘るだけ粘って当局から高額を引き出そうとする魂胆があると思う人もあるだろうが、TVで見るその男性は至って真面目に見えた。結局の強引に転居させられたのであろう。日本では同じような事件はないと思っている人が多いかもしれないが、かつてのバブル時代は地上げ屋が脅してまでも新しいビルを建てるのに邪魔な住民を排除した。それに市としても条例を作って個人の主張が通らないようにすることはいくらでも出来る。先日書いたように、昨日は駅前の喫茶店で建築業者らとの会合があった。駅前ホテルの南西に現在約800坪の空き地があり、そこにマンションが建つ予定だ。それについての本格的な情報がついにもたらされることになった。このカテゴリーのためにそのマンション建設用地となる場所の変化を今までに何度か撮影して来て、その最初の頃のものは4回すでに投稿している。以前あった料理屋の庭や建物が撤去され、空地になって行くまでの様子を撮影した。そして空地になってから今度は発掘調査が行なわれ、大したものは何も出て来なかったと聞く。発掘の様子は興味深い光景であったので、その段階で2,3回は撮影すべきであったのに、撮ろうと思った時は埋戻されて元の空き地になっていた。今は雑草が点在していて、明日にでも久しぶりにその空地を撮影しておこうと思っている。というのは、昨日の会合でわかったが、7月中旬に工事が始まり、雑草は除去されるからだ。昨夜の会合はその工事についてで、建物の設計図を提示しての会合は8月頃に行なわれる。つまり昨夜はマンションを建てるまでに必要な地均しの工事についての説明で、工事期間の2か月の間に筆者は何度か撮影するつもりでいるが、高さ3メートルの塀で囲まれるらしく、空地がどういうように地面が均されるかは外からは見えない。それを言えば今日載せる温泉の建設現場も同じで、ようやく写真に変化が見え始めたのは塀の向こうに建物の屋根が覗いてからのことだ。
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 それで今日の写真を説明しておくと、いつものようにちょうど1年前の今日すなわち6月11日に撮った。例外として1枚多く撮影したのは現場の状況がわかりやすいようにとの考えからだ。それを5枚目に載せておくが、最初の写真と対になっていると思えばよい。つまり、最初の写真の右端に見える中ノ島橋の上に立って最初の写真を撮った場所方向を見たものだ。川に沿っても塀で囲っているので工事現場の内部は見えない。その川に沿った塀は今は温泉の板塀となっているが、そのすぐ向こうは露天風呂で、橋に近い方が男湯、写真で言えば右端が女湯となっている。また写真からわかるように、塀の囲みには緑が覆いかぶさっている。桜の木で、それらを切れば工事がやりやすかったのに、かなりの木はそのまま残された。それが露店風呂に浸かりながら眺められて気分がよい。写真の左端は少しだが、駅前のホテルが見えている。そこはたいていいつも満室で、その宿泊客が温泉に浸かりに来る。ほかにも外湯として提携している旅館がいくつかあるが、駅前ホテルから最も近いので、もっぱらその宿泊客が利用する。さらについでに書いておくと、去年9月の台風による桂川の増水では、この5枚目の写真の中ノ島橋の下を流れる支流は岸のてっぺんすれすれまでに増水した。温泉施設に浸水はしなかったが、さすが当日は営業しなかった。わが家は写真で言えば駅前ホテルの奥にあって、そこは温泉が建つ桜の林より2,3メートル低くなっている。ただし、写真ではわかりにくいが、中ノ島橋の親柱がすっかり浸かるほどに増水しても、どうにかその水は桜の林の内部で留まって駅前に向かって流れて行かない。桜の林は駅に近い端が1メートルほど盛り上がっているからだ。ただしそれを越えると一気に駅やわが家は2,3メートルの高さまで水に浸かる。話を戻して、最初の写真はいつもとは違って左端に柱が出現した。保護のためにクッションで覆ってあるが、これは新たな街灯だ。これを建てるために右端に見える大きな桜の木の枝が多少犠牲になったと思う。去年の台風の後はさらに枝が折れた、あるいは折られたが、今はそう言われても気づかないほどで、何事も慣れてしまう。この大きな桜の木はぜひ残ってほしいが、温泉を建設する際にすぐ近くを土盛りし、また現在は根元の周辺に大きな石が多く撒かれ、しかも雑草も伸び放題で、かなり傷めつけられている。大人2人でも幹はハグし切れないほどに太いが、案外弱っているように見える。これが倒壊すれば空が明るくなり、桜の林はかなり白ける。それもすぐに慣れてしまうだろう。
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 先日桜の林で思った。雷雨が多くなって来る頃で、わが家は近いので走って帰ればすぐだが、江戸時代など、雨宿りする場所に困った人たちは大きな木の下で雨を凌いだろう。ただし、一方では大木の下はかえって雷に打たれやすいというから、実際に見知らぬ田舎で雨宿り出来る場所がない場合は困る。そしてやはり大木の下に逃げ込むだろう。先日そういう木の下にたたずんで本当に雨宿りが出来るのかどうかを考えた。小雨の2,3分なら濡れないかもしれないが、雷雨ではまず無理だろう。葉がいくら生い茂っていても隙間があるからだ。それよりも葉は雨粒を遮ってはくれても溜めてくれはしない。次々に雨水は降り注ぎ、それは次々に地面に落ちるしかない。それで大木の下にいても雨を避けることは出来ない。ただし、何もない場所よりは断然よい。次に筆者が考えたのは江戸時代の野良犬や野良猫は雷雨の際にどうしたかだ。それに雀や烏もだ。彼らにしても体を濡らすのはいやだろう。そのため、人間が考えるように大きな木の下に身を隠すのではないか。第一、鳥の巣は木の中にある。それは雨水をある程度防いでくれる。さらに連想したことは、谷間だ。谷間は斜面を下って来た水が集まり、だいたい川になっている。川は湿気であり、湿気は陰気であるから、谷間はあまりいい場所ではない。最初から谷間を選んで住む人があるとは思わないが、人間は水がなければ生きられないから、水汲みに便利な谷に近い方が便利だ。「谷」の字がつく名字の人の先祖は谷合いに住んでいたように思うが、谷にも山にも人は住む。平地が一番いいように思うが、その平地も谷と化することはある。それを昨夜の会合である人が言った。約800坪の土地にマンションが建つ計画はこの1年で起こった。昨夜は筆者を含む自治会の四役と、空地周辺の住民に声がかけられたもので、地元からの出席者はわずか10名ほどであった。業者は5名で、喫茶店を借り切っての会合としてはさびしいかった。それは業者側の思惑どおりであったと思う。法輪寺下の狭いバス道はそうでなくても混雑するのに、20トンのダンプが1日に20台も渡月橋を南下し、工事現場にやって来る。かといって工事に反対することは出来ない。相手は法律を守るから、文句を言われる筋合いはない。地盤を均す間に振動が発生し、そのことで付近の住宅に被害が出るという意見も出たが、現場の周囲は1、2軒を除いて接近しているとは言えない。またその1、2軒にしても道路や小川を挟んでいるので、振動による被害はまずないだろう。問題はそのうちの1軒で、そこは駅前ホテルがすぐ際に立ち、すっかり北側から光が届かなくなった。南側は料理屋があった頃はその緑豊かな庭が2階からよく見えて申し分なかった。その料理屋の庭を借景として効果的に使っていたのは駅前ホテルも同じで、それが今は空地になっているので宿泊客はせっかくの嵐山に来て何と殺風景な窓からの景色と思っているに違いない。それがマンションが建つと殺風景からプライヴァシーの侵害に変わる。ホテルはまだいい。前述の1軒は2階建てで、小川を挟むとはいえ、4階建てのマンションが南側に聳え、ホテルとマンションに南北を挟まれてすっかり谷間になってしまう。まさかそのようなことになるとは予想しなかったが、建設に反対するわけにも行かず、仕方ないと諦めるしかない。
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 会合の最後に質疑応答があった。法輪寺下のバス道は通学路になっているので、ダンプカーの運転に留意してほしいとい春現が繰り返されたほかは、どういう建物が敷地内のどこに建つかという関心が目立った。筆者は先週の金曜日に「風風の湯」でこの会合についての話題をサウナ室で切り出した。2週間前に同じサウナで話したことによって顔を知るようになった人がふたりいたからだ。それまでそのふたりとは顔を合わせたことがなかったが、話すようになってからもお互い名乗らないから名前は知らない。ふたりのいちひとりはわが家から200メートルほど離れたところに住む人で、どこで仕入れたのか、マンションは高齢者用でしかも各地で流行っている養老院を兼ねたものと言ってくれた。それは初耳であった。だがあり得る話だ。同様の施設は去年NHKで特集番組が組まれていた。芦屋にそういう施設があって、寝起きするのは自分の部屋だが、食事や遊びのための特別の部屋があり、病院も併設されている。ただし、そういう特別の場所を利用するには別料金が請求される。ホテル住まいと同じような感じで、死ぬまでそこで暮らせるが、入居するのにほとんど全財産を投じたとある老女は語っていた。会合の説明者に向かって筆者はそういうマンションが建つという噂を耳にしていることを言った。するとそれを否定も肯定もしなかった。建物の建設のための地元説明会は8月頃という情報を引き出したが、もう決まっているのは間違いない。それでも物事には順序があり、どのような形のマンションになるかはまだ明らかには出来ないのだ。養老院を兼ねたマンションであれば地元に高齢者が増えるだけで、自治会には何ら貢献してもらえない。理想は30代の若い夫婦が中心に入居してもらい、子どもがたくさん生まれてくれることだ。そうなれば自治会は10年、20年単位で賑わう。すでに筆者は同マンションを最新の第12組として自治会に組み入れることを夢想している。分譲マンションとして何戸が自治会に入居してくれるかどうかわからないが、10軒入ってくれれば充分にひとつの組として成立する。それが実現可能かどうかは8月の説明会でわかる。予想ではたぶん自治会に入ってもらえず、その800坪の土地は駅前ホテルと同様、自治会内の谷間のような場所になると思う。
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by uuuzen | 2014-06-11 23:05 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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