●嵐山駅前の変化、その300(桜の林、温泉)
(けい)という見知らぬ漢字を使う一行書を最近見かけた。250年ほど前のものだ。篆書に近い字体で書かれ、一見したところ何と書いてあるのかさっぱりわからないが、一字ずつ吟味すると2,3分で解読出来た。



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「思春囧深」だ。「囧」は「光」の意味で、「光り深き春を思う」という意味になる。味わい深い。春分の日が近づくと光はますます深くなる。今日は2週間ぶりに右京図書館に行った。光が眩しいのと、花粉を防ぐためにサングラスをかけた。普段使っているレイバンのティアドロップ型で、長年使ってレンズにかなり傷がついているが、これが一番目玉とその周囲を覆ってくれる。手荒にフレームを曲げてさらに両方のこめかみにフィットするようにしたが、それで花粉をかなり防ぐことが出来たかどうかわからない。10日ほど前からひどい鼻炎になってしまい、たぶん毎日1リットルの洟をティッシュでかむ。鼻腔の両脇がただれて痛むのはまだいいとして、瞼や目頭が痒いあまりに擦り過ぎ、皮膚が皺だらけになってすっかり弛み、鏡を覗き込むとそこに80歳の老人がいる気がする。その老け顔を隠す意味もあって今日はティアドロップのサングラスを選んだ。薬を飲むか病院へ行けと家内は言うのに、さっぱり耳を貸さない。時期が来れば自然に治ることを知っているからだ。それまでは我慢することにしよう。一行書の話に戻ると、ここ数年、書が面白くなっている。絵もいいが、書もいい。書の方が人柄をストレートに示す気がする。書も嘘をつくだろうが、絵よりましではないかと思う。もう1年になると思うが、頭山満の一行書を買った。10数年前からこの人物の書に関心があった。書道家の字ではない。「図太い」と言えばだいたいどんな書かわかると思うが、そう形容するだけではこの人物の書はわからない。言葉では言い尽くせない面白い味があって、いつか1点ほしいと思い続けた。どういうことを書いているのか、それが気に入らねばならないが、筆者が入手したのはまさに筆者の近年の思いと同じもので、それで買った。この頭山満という人物は右翼を生んだと言われているが、そういう思想的なことはひとまずどうでもよい。書から滲み出る味わいがよければよい。頭山についてのだいたいのことは知っているが、いつか時間があればあれこれ調べたい。ついでに書いておくと、頭山と出口王仁三郎が雑誌で対談したことがあって、それを以前ネットで読んだが、ふたりとも怪物でしかも書がうまく、初対面でも尊敬し合うものがあったろう。現在の日本で彼らのように個性的な字を書く有名人がどれほどいるだろう。首相も大臣も全滅であろう。その一方で「美しい日本を取り戻す」と勇ましいことを言ってくれる。美しいことに関心のない連中がよく言う。
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 さて、このカテゴリーは今日で300回目だ。正確に言えば松尾の駐輪所や嵐山中ノ島の復旧は別の連続番号をつけているのでもっと多いが、いずれにしても筆者のブログでは投稿数の多さではトップ3に入る。ブログへの投稿最終日でもそれは変わらないだろう。まだ数年続けるとし、このカテゴリーへの投稿数は500くらいになっているのではないか。ネタには困らない。それほどに嵐山は変化が激しい。先日書いたように、渡月橋下の川の横断面積を100年に一度の大雨でも越水しないように大きくする計画があって、筆者の想像では今のコンクリートの橋がいずれ鉄橋になる。宇治の観月橋はそのようになって何十年経つのか知らないが、それと同じようなトラス橋にするのはどうか。渡月橋と観月橋が同じようなデザインと質であれば揃っていいではないか。鉄橋になれば電車を走らせることが出来る。そうなれば現在の阪急嵐山駅を延長し、桜の林まで突っ込ませ、その後中ノ島を縦断して渡月橋をわたり、天龍寺前の京福電鉄の嵐山駅と結べばよい。そうなれば電車の中から嵐山を鑑賞出来るし、100年に一度の大規模な雨でも地元は全く浸水の心配がない。そもそも渡月橋は現在の場所より500メートルほど上流にあって、ちっぽけな木の橋であった。それが頻繁に洪水で流されるのでコンクリートにした。時代は流れるで、コンクリートよりも鉄だ。頑丈なものを造ればよい。いやいや、筆者が皮肉で言わずとも、本当に50年後にはそうなっている。となれば、もはや反対せず、積極的にその鉄製の橋のデザインをどうするかを考えた方がよい。ただのトラス橋では能がないので、「月が渡る」にふさわしい、それこそ日本のどこにもないような形にすればよい。それが出来ると、200年後には名物になり、その新渡月橋と背後の嵐山が絶妙の景色を形づくると世界中から人気を得ているかもしれない。渡月橋をコンクリートにした時でもおそらく反対の声があったはずで、それが今はどうだ。反対意見はすぐに消える。国交省はそのように楽観視しているに決まっている。それはともかく、本カテゴリーに写真を載せ続けていると、変化しない方がおかしいような気がして来る。そして、筆者が目撃出来る変化は歴史という長期から見れば一瞬のようなものだが、その一瞬的年月の間に身を置くことでも将来像がそれなりに想像出来る。そして、いつの時代でもその想像する変化の姿はごく素朴なもので、実際は誰にも想像出来ないほど劇的な変化をする。コンクリートの橋が次に鉄橋になるとの想像は素朴だ。そんな想像なら子どもでも出来る。実際は現在の誰も想像出来ないほどの変化が嵐山に訪れるかもしれない。
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 今日もちょうど1年前に撮影した写真を4枚載せるが、光の様子が今日感じたものと同じだ。暦は嘘をつかないというところか。最初の写真は温泉の建築中の建物を普段は隠している蛇腹式お扉が開いていて、向こうが見通せる。ふたりがこちらを向いて立っているが、向かって右の緑の服は警備員の頭だ。その人は工事を請け負った建築業者の専属で、現場が終われば次に現場に移動する。駅前ホテルの建築も同じ業者で、その同じ警備員が出入りするトラックを監視した。この警備員とはよく話をした。顔馴染みになったので、筆者がどこかの現場の前でその人物と出会えばまた少しばかりの立ち話は出来るだろう。筆者がたまに現場の写真を撮っている姿を見ていたので、何のために使うのかと訝っていたかもしれない。1年後にこうしてブログに載せることは夢想だにせず、また今後も知ることはないだろう。この最初の写真の左上隅にクレーンが少し写っている。それがどうにか2枚目にも同じ場所に写り込んでいる。4枚目ではほぼ全体が見えてよくわかる。またこの4枚目では鉄骨の切り妻屋根が塀の上から覗いている。数日の間に建物の骨組みが建てられる。木造でも同じで、今は工場で材料を切り揃え、それを現場に運んで組み立てる。そのことにクレーンが必要だ。この温泉に限らず、地元では次々に新しい家が建つ。先日まで基礎のコンクリートを打っていたと思うと、もう建物が完成し、人が住んでいる。阪神大震災ではどこかの会社のプレハブ住宅がほとんど被害を受けなかったとかで、その後同社の商品は日本中で人気を博し、先日家内がそのことをTVで知ったところによれば売り上げが兆円単位と言う。そこで筆者が返した言葉はこうだ。「そんなに地震にも安全な建物ならば、皇居をそれで造り、天皇陛下に住んでもらうべきやないか。そうすれば日本中の金持ちが真似するし、学校も役所もみんな同じ建物を採用し、どんな地震があっても誰も家の下敷きで死なない。その会社は日本一の売り上げを記憶し、その勢いで世界に進出すればもはや人類は地震が恐くないことになるやん」。もちろん家内は呆れて言葉を返さない。その会社の製品ではなかったと思うが、同じような工場製品の住宅のTVコマーシャルに、「吹き抜けで天井が高い家はマーラーのような大作曲家を生む」と言っていたものがあった。日本の住宅は床から天井まで6メートルもなかったかと言えば、それは違う。京の町屋でも部分的にはとても高い天井があった。それはいいとして、天井が低い家に生まれ育つから日本から大作曲家が生まれないと言いたげなそのコマーシャルを信じてその会社の住宅を建てた人がどれほどいるのだろう。筆者は貧乏性であるしまた貧乏なので、吹き抜け天井の家は冷暖房費が大変だろうなと思ってしまう。高い位置にある窓からの光は感動的だろうが、わが家はいちおう階段は3階まで吹き抜けで、ごく小さいながらそういう窓がひとつある。そこから空が見えるが、ごくたまに満月が丸見えになることもある。
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by uuuzen | 2014-03-09 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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