●嵐山駅前の変化、その297(桜の林、温泉)
が人相学でどの程度重視されているのかは知らないが、筆者の眉は毎年外側が薄くなって来て、今は半分ほどだと家内が言う。昔はもっと黒々として太かったのに、それがもう見る影がないと言わんばかりだ。



眉の後ろ半分で思い出すのは、数か月前、北朝鮮の金正雲が自ら半分剃って人前に現われた。その理由が、眉の後ろ半分は内面の変化をよく表わすと中国や朝鮮の人相学では考えられていて、彼は今何を考えているかを悟られないために剃ったというものであった。眉に因む慣用句はいろいろあるが、眉の外側半分が思いによって形が変わるというのは聞いたことがない。それが本当だとすれば、筆者は周囲から考えを悟られたくないために、自然と半分が消えて来ているということになるが、そのことを自問してあまり思い当たることがない。「あまり」というのは、人間誰しもぺらぺらと口外したくないことがあるからだ。家内はまたどこから仕入れて来たことなのか、眉の外半分が薄い人は肉親との縁が薄いと言う。その方がまだ当たっているかもしれない。筆者は父親と数歳で生き別れたし、男兄弟もおらず、親族には相談相手がない。もっとも、相談したいこともなく、肉親との縁が薄いか濃いかはよくわからない。またそんなことを言う年齢でもないだろう。62歳は今の考えではまだ若いと言われるが、大正時代の平均寿命が40代であったと聞けば、もう生き過ぎている。家内が最近つくづく言うことに、嵐山に来てからの30年が信じられないほど早く過ぎたらしい。ずっと勤めに出ていたも同然で、そのためかと言えば、そうでもないだろう。ずっと家にいた筆者も同じように感じるからだ。過ぎてしまえば何でも一瞬であったような気がする。さて今日は別のカテゴリーに投稿するつもりであったのに、ヤフー・ボックスの「駅前写真」のファイルを調べると、去年の今日撮影している。きっかり1年後に写真を載せながら、地元に関する話題を書くのがこのカテゴリーで、今日はその1年前の写真を使わねばならない。2月はこのカテゴリーへの投稿は少ないと以前書いておきながら、けっこう投稿した。3月、4月は一気に増える。特に3月は2日に一度くらいの割合になるだろう。その分他のカテゴリーへの投稿が少なくなるが、筆者は気楽だ。それにヤフー・ボックスに溜め込んでいる古い写真をせっせと消化するのは気分がよい。だがそんなことは読者には関心がなく、本カテゴリーが多くなれば退屈するだろう。それでは申し訳ないので、もっとサービスを考えるべきかもしれないが、どういうことを書けば面白いと思われるかわからない。それで自分が面白ければいいと考える。
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 還暦を過ぎると、そう面白いことが毎日あるわけがない。いや、あっても面白く書けるかどうかは別問題だ。先ほど家内がドコモのコマーシャルに使われているイギリスの若いロック・グループの曲が印象的なのでYOUTUBEで聞かせてほしいと言った。すぐに調べ、数曲を鳴らしたが、筆者にはさっぱり面白くない。だが、アクセス数は千万を越えていて、大変な人気であることがわかる。YOUTUBEを見るのがもっぱら若い人たちであるからだろうが、それにしても爆発的な人気だ。若い人にはアイドルとなる若い音楽家の曲が必要だ。彼らの曲はどれも最後まで聴くことは筆者には苦痛であった。一度聴けばわかる。このように書けば若い人たちはきっとこう反発する。『もう感性が鈍化していて、いいものでも感動出来ないのだ』。ま、こういう世代間の対立は永遠にあるものだ。そしていつの時代も若い人が老人の存在に気づかず、関心もない。それで老人の方は自分の老いを感じたくないので、少しでも若い人の流行について行き、理解を示そうとする。それは時として滑稽で物悲しい。筆者はと言えば、若い頃によさがわからなかった分野に視野が開け、毎日が楽しい。そのことはブログ用の話題ではないので全くと言ってよいほど匂わせもしていないが、ともかく年齢を重ねて初めて見えて来るものがあるとは本当であったと納得している。それで断っておくと、筆者が今関心を抱いている作品やその作者はみな筆者と同世代かと言えばそうでもない。先のロック・グループのように今の若い人ではなく、昔若かった人、それは誰でもあたりまえだが、の作品が面白いことがよくある。その「昔」というのは100年や200年前の場合もあれば、10数年の場合もある。これはつまり、過去のものに関心があるということで、やはり筆者は老化している。いつの時代でも若い人は古い過去にあまり関心を持たない。それより現在大いに話題になっていることに熱を上げたい。筆者がビートルズやザッパの音楽を聴いて来たことはまさにそうだ。同時代的に味わって来たことは、先のイギリスのロック・グループをいいと思う若い人と変わらない。そういう若い時代を過ぎて、今は出現して来たばかりの流行ものに関心が持てなくなっている。
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 さて、今日の写真は雨が降っている。今年は去年より寒いのかどうかわからないが、今年ならばその雨は雪になったかもしれない。それはさておき、雨の中に黄緑色の蛙の柵の支柱は似合っている。この蛙は外国人には珍しいのか、40代の西洋人の女性が立ち止まって笑顔で写真を撮っているところを見かけたことがある。わざわざ蛙をかたどらなくてもいいようなものだが、どうせなら工事現場の無粋さを少しでも減らすために漫画的な要素を持ち込もうとした。ある業者がそれを始めると、他もすぐに真似る。最初にした業者はかなり儲けたであろう。女の子の顔をデザインしたものもあるが、蛙の方が印象的でしかもよく出来ている。昔ならこの蛙を見て「ふざけるな!」と内心怒る大人が多かったのではないか。いつの間にか時代が代わり、若い人のアイデアが実現されるようになった。そして売り上げが倍増すると、古狸のような社長も満足し、もうデザインは全部若手に任そうとする。それはいいとして、この蛙の黄緑色は遠目にも目立ち、そこに工事現場を区切るパイプの柵があることがわかる。つまり、用をしっかりと果たし、美的でもある。蛙のほかに何か適当な動物が考えられるかとしばし考えるが、いいものが思い浮かばない。これは最初に蛍光色の黄緑色を採用する考えがあり、それに見合う動物は蛙しかないと思い至ったのではないか。女の子の顔をデザインしたものは、ピンク色であった。それもピンク色からの発想だ。ピンク色の蛙や黄緑色の女の子では気味が悪い。つまり、この蛙の支柱はきわめて常識的な発想の連鎖の産物で、それが万人に歓迎される理由だ。先のイギリスのロック・バンドもそうだ。芸術はそれとは違い、ピンク色の蛙や、黄緑色の女の子の顔を採用する。常識を少しずらしてあっと驚かせる。これが芸術のヒントだ。現実にはあり得ない、ありそうもないものを目に見える形にする。そうなると、途端にこの蛙の支柱は面白くなくなる。わざとらしいとさえ思えて来る。だが、ピンク色の蛙の方がわざとらしいではないかという意見が出るはずで、かくて芸術はあまり人の目に触れず、社会の片隅でひっそりとたたずむ。そして、芸術は「大いに人気を誇るものは芸術とはなり得ない」と独り言する。
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 雨の日の工事現場の写真はそれなりにいい。蛙の支柱が濡れて、蛙が歌っているようだ。今の技術をもってすれば、この蛙を雨天に限り、「ゲロゲロ」と泣かせることは簡単だ。1個ずつ音を少しずつ変えることも無理な注文ではない。そのような製品をどこか売らないだろうか。きっと人気者になって売り上げが急増する。「雨の日にあの工事現場へ行ってみなさい。黄緑色の蛙の支柱がどれも鳴いていて、しかもハモっているわよ」「ワー、お母さん、早く雨が降ってほしいな」。そしてある日、雨が降るが大変な豪雨だ。それでも母子はレインコートに長靴姿で現場に行く。雨の音で半ばかき消されてはいるが、確かに蛙の合唱が聞こえる。「ワー、お母さん、みんな鳴いているね。でも雨に濡れて泣いているみたい。それに合唱はいいけど、センサーが壊れたのが多いみたいで、どれも出鱈目に音を出して、ハモってなんかいないよ」「そうね。雨も適当でないと駄目みたい」 周囲には同じような親子連れが集まって口をポカンと開けて口をポカンと開けた蛙たちを見ているのでした。「お母さん。本物の蛙を見たいよ」「昔はよくいたけど、今はもう見るのが大変」「なんで?」「工事が多くなったから」「だから、代わりにこんな蛙を置いているのだね」「そうよ」「何だかつまんない」「そうね」「ホンモノがいい!」「そうよね」「よかった。お母さんホンモノだから」「わたしもよかったわ。あなたがホンモノの娘だから」「ホンモノでない親子ってあるの?」「そりゃあるわよ」「どこに?」「いつでもどこにでも」「かわいそうだね」「ホンモノの蛙で遊べないことも本当はそうよ」「そうだね」「もう帰ろうか」「お母さん、ちょっと待って」「どうするの?」「この蛙ちゃんたちに眉毛を描こうよ」「悪戯しちゃ工事現場のおじちゃんに叱られるよ」「雨で誰もいないよ」「あれ、半分でいいの?」「だって、もっと大きく描くとばれちゃうよ」「半分しかないと何だかさびしい顔ね」「だってさびしい蛙だもん」「なぜ?」「ホンモノじゃないから」「ホンモノの工事現場用に蛙だよ」「そういう意味じゃなくって」「わかってるわよ」「蛙さん、もう帰るね」『ゲロゲロロゲロッゲロ…ブジカエロヨロヨロ』
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by uuuzen | 2014-02-18 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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