●嵐山駅前の変化、その291(桜の林、温泉)
い返すことが出来ないものの代表は過ぎ去った時間で、それをよく知る人間は記録することを考え出した。筆者がこうしてブログを毎日書くのもそうだ。以前の投稿をごくごくたまに読み返すと、なかなかうまいことを書いているではないかと思いつつも、それを書いた時の思いが蘇ることはほとんどない。



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つまり、記録はしたが、それを書くことになった元の経験、記憶といったものは別に存在していて、記録は単に独立した何かだ。これは記録しながら、その内容にあまり関心がないからからもしれない。たとえば、今日もいつもと同じ場所から撮った4枚の写真を載せるが、写真を撮った時のことは思い出せない。機械的に撮っているからだ。そんな写真なら使わない方がいいかもしれないが、このカテゴリーは定点観測写真を撮った順に載せることによって、阪急嵐山駅前が少しずつ変化して行く様子を記録するためのものだ。筆者の目は機械のようにあらねばならない。そうそう、そのことで思い出したことがあるが、それは後述する。話を戻して、「記録が独立した何か」であるのは、自分が記録したものでも他人がしたものでも、それから伝わって来る、あるいは連想する何かにほかならず、その記録の元そのものと同じではない。つまり、記録したところで、過ぎた時間は取り戻せない。記録を味わう行為は、過去を追体験していると錯覚するだけで、過去そのものは現前しない。そう考えると、本や録音された音楽、映画が好きな人は、自分の人生を生きるより、そうした記録を鑑賞し、想像することが好きと言える。で、筆者はその部類に入るように思うが、こうして毎日長文を書く記録行為は、想像も入っているが、創造と言ってよいものだ。その意味で、こうして書くことは、自分の人生を生きている実感がある。ということは、人は何かを記録する存在であることになる。それゆえ、ネット社会も出現して来た。だが、最初に戻ると、いくら現在のことを文字や写真、映像その他で記録しようと思っても、それは現在そのものではなく、それを記録されたものに過ぎず、自分でさえもその記録に後に触れても、過ぎ去った「現在」という時間に身を浸すことは出来ないし、出来たと思うのも錯覚だ。そうなると、人生とは大いなる錯覚ということになる。たぶんそうだ。これも昔の人は「夢」と言ったが、なるほど二度と同じ時間が立ち現れないことは、時とは夢ということになる。
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 今日の写真はちょうど1年前の今日、1月18日に撮影した。そのため、現在同じ場所に立ってもすっかり様子が変わっている。1年前は確かにあったものが、今は夢想するしかない。先ほど書こうとしたことは、定点観測の写真ではなく、動画を撮影すればどうかという思いだ。正月の宝塚の中山寺に行ったことは先日触れた。数日前、そのことを思い出してネットで調べたところ、同寺のホームページに、境内を映し続けるカメラが具えられていて、終日そのカメラが捉える映像をパソコンで見られることを知った。それがなかなか面白い。だが、そうしたことは7,8年前か、外国のどこかの大学でコーヒーの入ったガラ・ポットを映し続けるカメラがあって、世界中からその量が現在どれほどであるかを知りたい人がその画面にアクセスすることが大いに話題になった。筆者はデジタル動画を撮影する機器を持っていないので、今流行りの動画投稿サイトに関心がないが、24時間中、ある場所を撮影し続け、ネットでそれを紹介することには多少興味があるので、早速その方法を調べた。安価なカメラが発売されているので、さほど難しくはないことがわかったが、さて何を映し続けるかとなると、毎月ホームページに載せている定点観測の写真をまず思い出す。それはわが家の3階ベランダから見る嵐山だ。厳密に言えば嵐山そのものではなく、その連なりだ。それはいいとして、もう8年ほどになると思う。ということは100枚ほどの写真を掲載している。それらは四季のさまざまな時間帯を捉えているが、24時間撮影の動画にすれば、無限の写真が含まれることになる。また、中山寺の24時間作動している動画カメラは、画面のあるボタンを押せばその時点で動画が停止し、その画面をパソコンに取り込むことが出来るようだ。そのような方法もまた今は簡単に出来るのだろう。そんな動画をホームページに載せている人があるかもしれない。筆者が次に思ったのは、筆者がこれを書いている場所を撮影することだ。真正面ではなく、やや斜めからだ。24時間の大半は筆者の姿は見えず、深夜になれば2,3時間はパソコンのキーを叩く様子が観察出来るだろう。その様子を撮影した動画を想像すると、やはりやめておこうと気になる。それはなぜか。自分の姿を大勢の人に見せることが恥ずかしいからではない。そのような動画を見せるとして、その動画に筆者が姿を現わすのはこれからせいぜい20年だろう。その後はカメラが仮に作動するとしても、筆者は見えない。その様子をおも浮かべると、何だかぞっとした。前述した「記録」の意味からすれば、24時間撮影の動画を眺めることは、今この瞬間が映し出されているので、厳密には「記録」とは言えない。それは「現実」そのものではないが、「記録」よりはるかにそれに近いものだ。となると、「夢」みたいなものか。そう言えるだろう。ともかく、動画が大いに盛んになって来ていることは、「記録」の意味合いが変わったことでもあると言えるかもしれないが、短くまとめた動画は写真の性質が近く、筆者が導入したいと思うのは24時間定点撮影だ。だが、想像するだけで、それを試みることはないだろう。24時間撮影は今では珍しくないどころか、スーパーや街角など、ほとんどの人が気づかない間に姿を捉えられている。そんな中で、何か創作的なことに使用出来ないかと思うのだが。
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 「奪われた時間」というのは、つまらない時を過ごしたことを自覚する時だ。一方、どんな経験でも将来何かの役に立つとよく言われる。それは、つまらない時を過ごした経験を無駄とは思いたくないからで、奪われたと思う時間は取り返せない。そのため、人はなるべく時間を有意義に、楽しく使っていると思いたいし、そのために金を稼ごうとするし、また生きる意味もあると思う。好きでもない仕事をするのは、食うために仕方がないと人はよく言う。それは生涯の数分の一の時間は奪われたも同じだが、つまらない仕事をしていると思うかたわら、自由に使える時間に好きなことをするので、どうにか心を平静に保つことが出来る。それでもいやな人物と顔を合わせて仕事せねばならない状況が我慢ならないほどになると、人生を奪われた気になり、それを取り戻すために会社を辞める。時間は好きなことをしていても過ぎて行くし、人生は少しずつ奪われて行くが、気分がよい時間をより多く過ごす人は満ち足りた顔になって行くのではないだろうか。それはいいとして、筆者はこのブログを自分にとって有意義なものと思っているかどうか。つまり、時間を奪われているとは思っていないかどうか。そんなことを思えば書くことは出来ない。かといってさほど有意義とも思っていない。ボケ防止には少しは有益とは思うが、こうして書くことよりもっと好きなことがあると言えばある。そんな気持ちで書けば、これを読む人は「時間を奪われた」と感じるだろう。そのように思ってほしくないと思っても、他人の思いは左右出来ない。人を笑わせて金もらうお笑い芸人とは違い、筆者は無償で書いているし、読む人も無料だ。面白くないと思う人は読まないし、そう思わない人は読む。とはいえ、筆者はつまらないことで時間を奪われたくないから、筆者の文章でつまらないと思ってほしくはないのが本音だ。そのためのサービス精神を多少働かせているつもりもあるが、それは筆者が大阪で生まれ育ったからでもあるかと思わないでもない。筆者は無愛想な人が苦手というより、嫌いだ。そんな人のそばにいると、時間を奪われた気になる。かといって愛想笑いを始終浮かべている人も嫌いで、そんな人を見ると本当はその正反対の人格ではないかと思う。筆者はよくしゃべる方だが、時にそのことで気分を塞ぐことがある。相手にサービスしたつもりが、後でとても疲れを感じるからだ。そこで思うのは、筆者がたまにとても長らく話すのは、人恋しいからかかと。そうとは思っていないが、そうであるかもしれないと思ってみるべきでもある。自分を批判的に見つめることは大切だ。そのことをこのブログが機能しているところが多少はあると思う。
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by uuuzen | 2014-01-18 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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