●ムーンゴッタ・2014年1月
着にもいろいろな形があるが、だいたいは女性が持つ。昨日書いた喫茶店には、奥さんが手作りしたものがあれこれ置かれている。その中にケーターが入るより少し大きめの巾着があって、やって来た自治会の婦人がそれを気に入ったらしく、しきりにもてあそんでいた。



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そしてケータイを試しに入れると、容積の半分ほどがあまる。スマホならもう少しいっぱい気味になるのだろうが、高齢者ではそれを使いこなす人は少ない。せっかく色合いもデザインも気に入ったのに、ケータイのほかに何を入れてよいかわからず、その婦人は購入を諦めた。その直前筆者は意見した。「飴でも入れればどうですか」。 それに対して婦人は笑って応えただけであったが、そばにいた別の婦人は、「先ほど○○さんが袋に飴を入れてみんなに薦めていたわね」。 その飴を筆者は舐め尽くした後であったが、その飴を覚えていたので、飴を入れることを提案した。それは本音でもあった。だが、家内が持ち歩く飴入りの巾着にしても、もう少し大きく、全体が丸い形をしている。なので、前述の婦人が気に入った巾着はケータイ状のグリコのポッキーを収めるのにはちょうどよく、飴では底の方にあるものを取り出すのは苦労するだろう。ではどうしてそんな縦長の小さな巾着を作ったか。それは喫茶店の奥さんに訊かねばわからないが、そうしたところではっきりとした答えはわからないだろう。人は時にさして考えずに物事を決める。そして、そうしたものが時として他人の関心を買うことがある。謎めいたところがあるからだろう。いかにも巾着という形では珍しくなく、見ても手に取ろうという気が起こらない。『これは何に使うのかな』と思わせる一種のテクニックが物作りには必要だ。だが、それも充分役に立つ形であることが後でわかってもらう必要がある。「帯に短し、襷に長し」の言葉にあるように、中途半端なものでは飛ぶようには売れない。さて、どうでもいいことを書いた。最初の文字に「巾」を使いたかったからだ。今日は午後4時頃に梅津に住む従姉の家に行き、まだ日があるうちに地平線に上るかもしれない満月の写真を撮ろうと決めた。それが自治会用の文書を書くのに手間取り、梅津に着いたのは5時半頃で、ムーギョで少し買い物をし、従姉宅へは6時20分前に着いた。もう夕方というより夜だ。
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 ムーギョを出た途端、雨がほんの少し降っていた。今日は晴れという天気予報を信じて、昨夜の満月は撮らなかった。なのに、雨とは。空を見上げるとどんよりと厚い雲が覆っている。これでは屋上に上がっても月は見えないだろう。従姉宅の屋上で満月の写真を撮ろうとしたのは先月もだ。その時も曇天であった。今夜こそはと思ったのに、無理かもしれない。ともかく屋上に上がらせてもらうと、月が昇る方角を見ても全く輝いている部分がない。それに雲の切れ目は筆者の頭上に多少あるだけだ。屋上は当然のことながら寒かった。せっかく撮影しようと心に決めていたから、見えないとなれば癪だ。それで待つことにした。空が360度に広がり、見下ろす家並みからは小さな女の子が叫ぶ声が聞こえて来る。宇宙は広大で、人はあまりにちっぽけだ。そんなことを思いながら雲の変化を見守った。高い空では風の勢いが凄まじいようで、少し肌色がかって見える厚い雲はゆっくりと満月が浮かぶはずの方角に流れて行く。待ち始めて20分は経ったか、頭上の雲の切れ目に星がひとつ光った。わずかな雲の切れ目だ。星はすぐに見えなくなったが、その雲の切れ目は満月の方角に移動している。ひょっとすれば、満月がその切れ目から覗くかもしれない。もう少し待つことにした。あまりに寒いので頭がズキンと痛む。それで背中に垂れている頭巾を被った。雲の切れ目は移動して行ったが、頭上にあった時とは形がそうとう違い、もうほとんど雲に合流しているではないか。それはあたりまえだ。それほどに強い風が吹いている。ほとんど諦めかけたが、30分は待ったはずで、もう10分ほどねばることにした。6時半に保険屋がやって来ると聞いていて、その時間まで待とう。頭上にあった雲の切れ目はなくなった代わりに、満月があるらしい方向に別の雲の切れ目が出来たようだ。ほんのりと雲が明るくなった箇所がある。もう少し待てばそれがもっと明るくなるだろう。筆者の今までの経験ではそうだ。曇天でもほんの10秒ほどは満月が姿を見せることが多い。カメラをかまえながら待った。すると、予想どおり、満月の上部が見え始めた。どんよりしていた雲の布団から、突如透明感ある満月がさっと輝き始めた。はははは、今月も筆者の勝ちだ。それに予想したとおりに従姉の家の屋上で撮影出来た。頭のズキンは消えていて、邪魔になる頭巾を外した。階下に行くと、保険屋の男女がちょうど部屋に招かれたところで、名刺を差し出していた。筆者が屋上にいた時間は40分ということになる。寒い夜空の下で満月を待ちながら、帰宅すればジョー・サトリアーニの「FLYING IN A BLUE DREAM」を聴こうと考えた。日づけが変わった深夜の今、そのライヴ・ヴァージョンが入ったアルバム『タイムマシーン』の3曲目から大音量で聴き始め、ちょうど最後の曲「ECHO」が鳴っている。
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by uuuzen | 2014-01-16 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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