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●台風下の蛙ピエロと割れ菓子
ぼす」と聞くと、「影響」か「被害」を連想するが、「影響」はいい意味でも悪い意味でも使うのに対し、「被害」は悪い意味だ。筆者は 「及ぼす」よりもたぶん「およぼす」と書く方が多いと思う。



それはどうでもいいが、よい影響を他者に及ぼしていることがわかるのは気分がよい。筆者はそんなことに遭遇したことはほとんどないが、昔ある女性が筆者の口癖にいつの間にか影響されたらしく、筆者もその女性もそれを自覚しないまま、筆者とその女性が一緒にいる時に、別の女性がそのことを指摘した。その時初めて筆者は自分の口癖に思い当たり、またそれを知らず知らずのうちに模倣していた女性も、影響されていたことに気づいた。このように、人間は自覚しないままに影響されることがある。感化と言ってもよい。たいていは憧れや尊敬する人の態度などを真似したくなることに起因している。それがあまり他者に害を与えないようなことであればいいが、「悪影響」という言葉があるように、反社会的なことを真似する場合もよくある。そこで、「親の顔が見たい」といった表現も生まれて来た。今日は火のついたタバコを平気でたくさんの人が通る商店街で捨てている男性を見かけた。タバコを吸うことを誰かに影響され、またそれをどこで捨ててもいいことも真似したのだ。反社会的なことと言えば大げさだが、決して誉められたことではない。ま、それはどうでもよい。今日も展覧会の感想を書く予定でいたが、何となく気が進まないので別の話題にする。とはいえ、昨日取り上げた展覧会とつながりがある。昨日の投稿の最後に、旧兵庫県立近代美術館の写真を載せた。それは「原田の森ギャラリー」という名称に変わり、市民の団体展などに使われているようだ。そして、それに接続した北の別館は「横尾忠則現代美術館」となった。今月15日にそこへ行くことにした理由は昨日書いた。だが、別の理由もあった。筆者は電車やバスで出かける時は必ず用事を3つ以上は作る。それで15日は展覧会をふたつ見るだけではもったいないと考えた。大雨で台風が接近して風もそうとう強いのに出かけたのは、半年ぶりになろうか、阪神高速の高架下で毎日曜日に店を出すOさんの姿を見るためでもあった。電話をかけ、来ているかどうかを確認してもよかったが、台風のために休みであることを知ってしまえば、展覧会に出かけるのが何となく億劫になる気がした。いつもの場所に行っていなければそれもよし、いればいたで話に花が咲く。Oさんの出店はこのブログに何度か書いて来たように、割れ菓子を売る。
 先ほど、「Oさん」でこのブログを検索すると、他にも何人かイニシャルがOの人にも使っていることを知った。最も新しいところでは「大志万さん」だ。彼女は本名を書いてもいいと言ったので、「Oさん」と書かなくなった。それで何人かいる「Oさん」が少しは紛らわしくなくなった。そう言えば筆者も「Oさん」だが、自分のことを「さん」づけでは呼ばない。大志万さんとは先日の小学校でも「敬老の会」で会った。彼女は老人福祉関係の委員をしている。「敬老の会」の後片づけが終わり、学校から帰る際、自転車置き場で彼女が話しかけた。「最近兵庫県立美術館へ行ったんですが、ブログに書かれている高架下のお菓子屋さんを見かけましたよ」。これには少し驚いた。彼女はたまに筆者のブログを読むそうで、そのことは以前に聞いた。彼女は油絵を描くので、『展覧会SOON評SO ON』をもっぱら読むのだろう。菓子屋のOさんのことを書くのはいつもそのカテゴリーだ。別に誰に読まれてもかまわないことを書いているので、大志万さんが筆者との会話で今まで話題にならなかったOさんのことを言ったのは驚くことでもない。それでも、筆者にすればこのブログはほとんど誰からの反応もないままに毎日綴っている独白であるから、いきなりブログに書いたことを話題にされると意外な気がしてしまう。「それで、お菓子を買いましたか」「いいえ、わたしは甘いものは苦手で…」 大志万さんは筆者のブログを読んでOさんに意識を払いながら、菓子を買うことまでは影響を受けなかった。そのことが、何となく彼女との距離感とでもいったものを象徴している。もちろんそれでいいのであって、これが筆者に倣ってたちまちOさんに親しく話しかけ、また菓子をどっさり買うようなことになれば、かえって筆者は戸惑う。さて、Oさんの話題の後は、彼女が見た展覧会や昨日書いた展覧会の話になった。数分は話したろう。「敬老の会」に出席した係員はほとんど全員先に帰り、筆者と彼女がたぶん門から最後に出た。後で思ったが、彼女は御主人と一緒に車で神戸まで行くのかどうかだが、Oさんの姿を見かけたことは、おそらく電車を使った。そして、Oさんの姿を見たことは、日曜日以外にはあり得ない。それはさておき、Oさんから初めて電話があったのは6月中旬のことだ。筆者の姿を数か月も見かけないので、半ば心配してかけて来たのだ。「あまりいい展覧会をしていませんからね。そのうちまた行きますよ」と言っておいた。それから3か月も経ってしまった。そして運悪く台風だ。Oさんが来ている可能性は20パーセントくらいか。家内は100パーセントないと言う。
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 Oさんの出店に真っ先に駆けつけると、両手いっぱいに菓子を買うから、傘を差したり、展覧会を見るのに面倒だ。それでOさんに会うのはふたつの展覧会を見た後と決めた。それでまず横尾忠則展を見たが、そこから県立美術館へは15分ほど歩かねばならない。下り坂なのでさほどしんどくはないが、大雨と大風だ。それでは全身が濡れてしまう。横尾展を見る前、同館と原田の森ギャラリーの間の道路際に、県立美術館とを結ぶ無料シャトルバスが30分に1本程度運行されていることに気づいた。毎日ではない。9月の土日で、しかも9月いっぱいではなかったと思う。ちょうど運がよいことに、15日は運行があった。それを確認してから横尾展を見た。バスが来る頃合いを見計らって外に出ると、ものの数分でそれらしき大型自動車がやって来た。定員は7名であったと思う。運転手の隣りにひとり、横長の座席がその後ろにふたつあって、どちらも3人ずつだ。筆者と家内は最初に乗り込んだ。柑橘系の香りが強く漂っていて、それが気持ちよかったが、家内はその反対で、車を降りた後、気分が悪いと言う。あの手の香りは老人がよく漂わせていると言う。筆者らが最初に乗り込み、少ししてから若いカップルが後ろの座席に着いた。その時、運転手は「県立美術館から先ほどこっちへ来た方がおられますか」と後ろを振り返って訊いた。後方の女性は「はい」と返事し、運転手は「それではこれをお忘れでないですか」と言いながら、神戸の市バスや地下鉄の1日乗車券を見せた。誰かが車内に落として行った。それを失くして困っているかもしれないが、神戸市内の人である可能性が大きい。それでは交通費は知れている。運転手は応対がていねいな70代の男性で、県立近代美術館にたどり着くまでの間にある5,6か所の全信号で赤に遭遇し、走っている時間以上に停まっている時間がながかった。走った道は、筆者が徒歩で利用するのと同じであった。それは当然であろうが、もっとほかの道を行くことを期待したのに、何となく当てが外れて面白くなかった。だが、阪急の王子公園駅から県立美術館までの道は久しぶりに見る。それに、以前にはなかった大きなマンションが建築中であったことに、年月の経緯を実感した。
 車が最後の角を曲がって、後は美術館まで下り坂を一直線という道に入った。そこで筆者はいつもの緑色の手提げ袋からカメラを取り出し、前方に向けてかまえた。車はどんどん走る。阪神高速の高架が迫った時に1枚撮った。それが今日の最初の写真だ。家内が言った。「蛙がいないね」「雨がひどいからね。今日は休み」。よく見ると、美術館の屋上にぺしゃんこになった蛙ピエロの広告キャラが見えていた。筆者はそれよりもOさんが気がかりであった。下り坂であるので、遠目にOさんが出店しているかどうかはわかる。写真を撮った直後、Oさんがいないことを知った。「いないね」「この雨ではね」。帰宅してからOさんに電話しようかと思ったが、しなかった。Oさんの菓子をあまり食べないでおこうと思ったのは理由がある。それもあって兵庫県立美術館にあまり足が向かなかった。その理由とは、筆者のアレルギーだ。たぶん。去年の春以降か、筆者は全身が痒くなり始めた。あまりにボリボリと掻くので家内はいやがった。しまいに全身が血だらけになり、やがてそれが瘡蓋になった。そうすればもっと痒くなり、瘡蓋を破るほどにまた掻く。その繰り返しが続いて、きれいであった肌がゾンビのようになった。不思議なことに、顔や頭、手首には出なかった。息子がひどいアトピーで、それが感染したかなどと冗談に思い、また筆者が内部に抱えているアトピーになりやすい体質が息子に遺伝し、それが発症したのかとも想像してみた。薬はつけず、また飲まなかった。やがて、何となく思い当たることがあった。Oさんの菓子を食べ過ぎているのではないか。それもクッキーだ。家内はおかきやあられが好物で、Oさんの店ではいつもそれらを買う。筆者は甘いものが好きで、クッキーや固いケーキだ。それらは家内に言わせると、とても高カロリーで、1日にちょっとした小さなものを2,3枚食べれば充分だ。ところが筆者は枚数にすれば10や20は一度に食べる。枚数にすればと言うのは、Oさんはたいてい割れたものを袋詰めして売っているからだ。
●台風下の蛙ピエロと割れ菓子_d0053294_1285772.jpg
 どうもOさんが売る高級な洋菓子類が痒みの原因ではないかという気がした。Oさんから買って来て1,2週間後が特に痒みがひどくなるからだ。それで県立美術館に見たい展覧会がなく、またOさんにも会わない日が半年ほど過ぎた。その間に筆者の肌はすっかり元通りになり、瘡蓋の跡が見えなくなった。食べ物が痒みの原因であった。このことをOさんには言っていない。それは当然だ。また、Oさんの店ではいろんな菓子を販売している。筆者の痒みを生じさせるようなものを買わなければよいし、買っても毎日少しずつ食べればよい。それにしても不思議なのは、Oさんから菓子を買うようになったのはもう何年も前のことだ。最初の頃はどうもなかったのに、なぜ去年は痒みを誘発したのか。Oさんの売る菓子の品質か、あるいは筆者の体質が変わった。実際のところ何が影響を及ぼしたのかはわからないが、ともかく全身の痒みがすっかりなくなったので気分がよい。それに筆者の予感が当たった。原因が突き止められることも気分がよい。大志万さんは筆者がOさんと親しく話すようになったことを少し面白がっていた。普通はそうはならないとの思いだろう。となると、筆者は人懐っこいのかもしれない。これは以前にも書いたと思うが、筆者はほとんど誰からも、第一印象は「つんと澄まして近寄り難く、陰険な感じがする」で、全くさんざんだが、年配の女性には割合好かれるようで、「ものすごく優しそう」と家内はしばしば筆者について言われる。筆者が人懐っこくしたい人はだいたい傾向がある。露店商は好きな方で、弘法、天神さんの縁日でもすぐにいくつもの業者と知り合いになった。もちろんそれらの人たちはみな、いかにも人がよい。Oさんはその代表だ。須磨に住んでいるOさんだが、近所ならしょっちゅう話をする。このブログを読んで、大志万さんのようにOさんを見かけて記憶に留める人があると思うが、甘いものが好きではないなどと言わずに売り上げに協力してあげてほしい。塩味のおかきや煎餅も売っている。15日にOさんに会えなかったのは仕方がない。Oさんにしてもまさか台風が来るのに、店を張っても客足はないと踏んだのだ。筆者が「今日行きます」と言えば、ひょっとすればOさんは来てくれたかもしれないが、筆者だけが客ではかわいそうだ。それに、そのように伝えてから出かけるほど、筆者は偉いさんでも何でもない。先ほど、Oさんに最初に気づいたのがいつかを調べたが、わからなかった。Oさんについて触れた投稿は、2011年1月10日の「むかご人形と割れ菓子」、それに2012年2月19日の「蛙ピエロの広告」がある。今日の投稿の題名をどうすればいいかを思案し、このふたつの投稿の題名を混ぜることにした。GOOGLE EARTHのストリート・ヴューで戯れに兵庫県立美術館付近の道路を見た。すると、Oさんの出店が映っていた。画像取得日が2009年11月となっていて、Oさんが出店しているからには日曜日だ。当時すでに筆者はOさんから菓子を買っていた。2枚目の写真はそのストリート・ヴューからトリミングしたもので、Oさんの顔はぼかし処理を施してあった。走行車中から撮影したもので、この写真を見る限り、大志万さんは御主人の車で県立美術館に行くことも考えられる。それで買わなかったかもしれない。
●台風下の蛙ピエロと割れ菓子_d0053294_1295828.jpg

by uuuzen | 2013-09-29 23:59 | ●新・嵐山だより
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