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●梅雨明けの白花、その14
んでいるのかどうか、左足の小指のつけ根が腫れていて、熱を持っている。今日は微熱があった。昨夜急に涼しくなったので、寝冷えしたのだろう。



松尾橋の両たもとにあるデジタル温度計は24度を指していた。先日まで36度と言っていたのが嘘のようだ。もう3か月すると、その温度計はマイナス1度といった気温を表示する。そうなれば厚着で、人生は忙しい。足の小指が膿んだらしいのは、足の裏の皮をよくめくり、そのたびにあちこちから血を出してしまうからだ。血が滲み出すまで皮をめくらなくてもいいのに、風呂上りは皮膚が柔らかくなっているので、つい剥がれかけている皮をむしり取ってしまう。ま、原因がわかっているし、1,2日で治癒するのでどおってことはない。人間の新陳代謝は老化に伴って速度が衰える。地蔵盆には70代の老婦人が集まって、出来たばかりの温泉の話になった。25日が内覧会であったからだ。ある女性が、「われわれみたいな老人になると体からあんまり脂が出ない」と言った。そのことを聞きながら、筆者は老人になればたとえば足の裏の皮をめくり取った時、それが元どおりになる日数が若い頃より長くなることを想像した。今朝のTVで見た韓国ドラマの時代劇では、ある国の兵士の手の甲の傷がなかなか癒えていないのを見て、「食生活がまずしいと見える」と内心思う場面があった。つまり、老化とは別に栄養の摂取状況にも体が元に戻る日数は左右される。あたりまえのことだが、人間は足の裏の皮の快復だけではなく、思考するにもエネルギーがいるから、それら膨大なエネルギーが必要な場所や用途に食物摂取のエネルギーがどう配分されて人間が健康を保とうとしているのかと思う。実につまらない想像だが、筆者は足の裏の皮をめくるたびにそのことを思い出す。そして、人間がそんなどうでもいいことを考えずに済むように、体の方はせっせと食物からエネルギーを摂り。それをしかるべきところに費やしてくれる。いや、体ではなく、本当は脳が命令しているのだろう。だが、こうして書いている脳の部分とは全然違う別の脳の部分がそれを司っていて、しっかりと辻褄合わせをしてくれている。その辻褄合わせとは、どうでもいいことに神経を注いでノイローゼにならないように脳の各部が明確に役割分担をしていることだ。
●梅雨明けの白花、その14_d0053294_23384233.jpg

 そこでさらに思う。脳が人間の行動、思考を司っているとして、その思考は無意識と意識に分けられる。「無意識に思考する」とは表現が矛盾しているが、前述のように、人間の体内の動きを正常に保とうとする思考のことだ。つまり、こうして書くことは意識の思考で、書きながら自然に腹が減って来るのは無意識の思考が役目を果たしているからだ。人間が複雑なのは、その無意識の思考をしばしば意識の思考が研究することだ。たとえば、食物の摂取からどんな栄養とエネルギーに変換させ、それが人間の全活動にどのような割合で配分されているかに興味を持つ人があると、そこから新たな科学が生まれて来る。朝はトースト1枚に牛乳、昼はカツ丼、夜はビールに刺身といったように、1日に食べる全食物のうちのどの程度の割合が、足の裏の皮をめくって少し血を流してしまったことの治癒に使われるか。それはどうであってもいいようなものだが、筆者はふと考えることがある。めくった皮は時には10グラム以上になる。食べ物10グラムでそれが元に戻るかと言えば、そんなはずはないだろう。もっとたくさんの食べ物が必要と思える。それに食べ物はさまざまで、スナック菓子と牛肉では栄養やエネルギー量が違う。ともかく、毎日せっせと食べているので足の裏の皮は元に戻ろうとし、やがてそうなる。そして、そうなりかけたところで筆者はまためくる。これは無駄な行為で、治癒を司る脳の部分は何度も同じことを主体が繰り返すと、別の脳の部分に抗議するかもしれない。「お前なあ、せっかく体を健康に保ってやろうと思って、休むことなく働いているのに、なんでまた足の裏の皮をめくれと命令を出すんや」「いいや、脳の別の部分がわしを働かせるんや」「どういうことや」「無意識の思考を担当するお前とは違うけど、意識する思考の中にも無意識の思考があるんや。それがわしや。どうも意識の思考が何かを考え始めた時にスイッチがあって、わしが手と足が勝手に動いて足の裏の皮をめくれと手に命令するんや。文句あるんやったら、意識の思考に言え」「ようわからんけど、こうも脳の間で役割が違っていて、しかも無駄なことをするのはええことあらへんど」「文句言わんと自分の仕事やっとったらええ」「なんや、脳の各部の間でえらい差がある言い方やな」「そらあたりまえや。意識が無意識より偉いんや」「その意識が無意識を貶めて足の裏の皮をめくるのは自分のせいではないと言うけど、本当は意識して皮めくってるんやろ」「それを認めたら、人間は無駄なことをすることになる」「何が無駄でそうでないか、もうわからんようになってるんやろ」「無意識の意識の方が偉いような言い方やな」「そらそうや。文句言わんと黙って働きづめや。せやから足の裏の皮なんかむしり取るなよ」。
●梅雨明けの白花、その14_d0053294_23402479.jpg 「無意識の意識」について考えると、植物に思い至る。雑草はむしり取られてもすぐにまた伸びて来る。雑草だけではない。どんな植物もそうだ。となると、植物は足の裏の皮のようなものだ。足の小指のつけ根が膿んでいるとして、それを元に戻そうとする様子は、それを命令する脳の部分があってのことだろう。では植物に脳があることになる。それがないとすれば、人間の脳は何か。あるいは脳のある部分が治癒を司るのではなく、脳がなくても体は自然に元に戻ろうとするのか。植物は人間に食べ物を与え、また花を見て人間は美しいと言う。筆者は時に植物を不気味に思う。夏場の葛の繁茂は樹木を覆い尽くし、遠目にはお化けの頭のように見えることがある。地面にはその根が複雑に入り組んで地中から養分を吸い取っている。葛にはどういう意志があるのだろう。脳に相当するものがどこにあるというのだろう。根を掘り起し、それを割っても特別な器官はない。葉と茎は蔓状になってどこまでも複製を作って伸びて行く。動物のように声を出さないのに、どうやら植物たちは仲間がいることを知っていて、同じ時期に同じように花を咲かせ、実をつける。植物から見れば人間はやはり不気味だろう。あちこち移動するために動物は脳を必要としたに違いなく、人間の脳が大きいのは、どんな動物よりも遠くへ行くためであろう。宇宙の果てに人間が暮らすようになった時、人間は自在に植物を育て、それらを食べているに違いない。その時には、夏休みの宿題で、「新たな植物を作って来なさい」というのがあるかもしれない。そして、その時、人間には美意識は残っているはずで、誰も見たことのない新たな花を求めているか。ところが、絵具を混ぜ合わせるように植物の形や大きさを自在に変えることが出来るようになった時、植物の意識がすべて解明されているだろうか。そうは思えない。そして、思わぬ形で植物は人間に復讐するかもしれない。夏のホラー話(法螺話)になって来たようなので、今日の白い花の説明をする。今日で本当にこのシリーズは終わりにする。
●梅雨明けの白花、その14_d0053294_23404462.jpg さて1枚目は昨日に続いて滋賀で撮った。今頃よく見かける。赤や桃色、そして写真のように白がある。「センニチコウ」で「千日紅」と書くので、赤色が本来の姿だ。「千日紅」は若冲が描いている。ただし、塗り絵のように見える墨一色の版本で、そこではどの頁にも白い花が一図ずつ取り上げられている。誤解のないように言っておくと、本当は色がついている花なのだが、版本の製作上、色を用いず、花をどれも白地で表現した。だが、それがかえって趣があってよい。筆者が「白い花」のシリーズをしているのは、その若冲の作品の影響も少しはあるかもしれない。2枚目はわが家から150メートルほどの小川沿いに咲いている。高さ3メートルほどで、今日が満開だ。「その12」の最後の写真の左下と同じ花で、「その12」では「ガウラ」かもしれないと書いた。だが、よく見ると蔓性で、花がとんでもなく多く密集している。その様子はまさに「ジャスミン」だ。だが、それは4,5月に咲く。この花の真下にたくさんの白い「タカサゴウユリ」が咲いている。それは「テッポウユリ」によく似るから、「ジャスミン」も今頃に咲く品種があっておかしくない。3枚目は小学校近くの畑の片隅で撮影した。「ニラ」だ。まだ完全に開花していないが、数日中にはそうなる。そしてその頃は筆者の誕生日だ。以前書いたように、筆者の誕生花は「ニラ」とある。「その1」だったか、このシリーズの最初の方にニラの花を見かけたと書いた。それがあまりにもしょぼいので写真を撮らなかった。ニラで締めくくるのは理想だろう。筆者はレバニラ炒めが好きだが、ニラを食べると足の小指の膿んでいるところなど、すぐに治る気がする。治ればまた皮をむしり、またニラを食べればよい。
by uuuzen | 2013-08-27 23:40 | ●新・嵐山だより
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