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●飛び出しボーヤ、その8
料の色がどれほど豊富なのか知らない。先日の子ども神輿の話題で神輿の塗装があちこち剥げているのでそろそろ塗り直しが必要かと書いた。神輿を作った指物師は故人になってどれくらいになるのか。筆者が嵐山に引っ越して来る前であったかもしれない。



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神輿は底から見れば天井まで空洞で、それは子どもが担ぐ時に軽くていいようにという考えによる。その神輿に角材を2本ロープでくくりつけ、その角材を大人数人で担うが、今年は神輿用の台車に載せた。その台車も神輿と一緒に作られたのではないだろうか。とても頑丈に出来ている。ところが長い角材を結びつけなかったので、松尾大社の境内に14基が勢揃いした時、見劣りがした。他の自治会ではロープが祇園祭の山鉾を組み立てる時のように整然と巻きつけられている。そういうことに詳しい人が自治会にいるらしい。以前それを伝授しようと講習会があったそうだが、わが自治会は教えを乞わなかったそうだ。せっかくの機会であったのに、祭りに対する意識が低い。それはさておき、わが自治会の子ども神輿は屋根はベニヤ板でクロスが貼ってある。いかにも安っぽいが、神輿を覆う西陣織の金襴が衣装として用意してあるので問題ない。それを言えば胴体部分も同じ朱色の金襴で覆うから、少々塗装が剥落していていてもかまわない。気になるのは倉庫から出して組み立てる時と、金襴の覆いを脱がす時だ。塗装の剥げだけならいいが、あちこち木材が欠けていて、パテで補修せねばならない。そうした修理をいずれやるとして、本体に塗られているヴァーミリオンと同じ色のペンキが売られているだろうか。全体を塗るのであれば、ある程度元の色と違ってもかまわないようなものだが、いずれまた剥げるし、そうなった時、塗った色の下に別の朱色が顔を覗かせ、変な具合になる。現在塗られている朱色はかなり安っぽい感じがするので、もう少し深みのある色合いにしたいが、缶入りのペンキそのままでそのような味わい深い色があるとはあまり思えない。筆者はキモノを染めるのに、買って来た染料をそのまま用いることは絶対にない。これは誰でもそうだ。必ず混色する。というのは、売られているのはあまりに派手な原色で、若者のTシャツでもそのままでは用いないだろう。たとえば朱色を用意するとして、少なくても5,6色は混ぜる。ペンキでも同じようにせねば深い味わいは出ないはずだが、それにはよぶんなペンキを買わねばならない。派手は朱色に混ぜる色はごくわずかでいいからだ。神輿の塗装はボタンティアでやるとして、ペンキ代は自治会から出してほしい。だが、必ずあまってしまうし、その使い道がないでは何となく申し訳ない。
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 今日は飛び出しボーヤの話だ。わが自治会にどれほどあるかは知らないが、そのほとんどは見かけているだろう。ところが、子ども神輿の巡行で1年ぶりに歩いた山沿いの旧街道に、初めて見るものが立っていた。カメラを持っていなかったので、撮影しに行った。その写真は後日紹介する。通学路となっている場所には必ず立っていると考えてよい。込み入った住宅地内の道路ではあまり必要ない。自動車が速く走る道路に交差する細い道の角が生息地だ。そうとも限らない例を今日は4枚の写真で紹介する。小川のガードレールに結びつけられていて、ボーヤの前や近くに入り込む道がない。その代わり道路が緩やかにカーヴしていて、車は曲がる際に前方の子どもに気づかないことがあるかもしれない。今日の4枚はいつ作られたものだろう。どれも同じ年度に作られたはずで、少しずつ表情は違うものの、同じ人たちが作ったと思わせるに足る共通する味わいがある。帽子の黄色の濃度に相当な差があるのは、陽当たりの差によるだろう。市販されているデザインの模写で、しかも模写し切れていない素朴さがあるのは手作り感が漂って却ってよい。わが子の安全を願ってPTAがボランティアで作ったものだ。そのありがたさを子どもたちが知るよしもない。それがわかるのは自分がPTAになって同じようなものを作る時だ。この看板を作るのに、板やペンキをホームセンターで買って来ることから始めて、鋸で切り抜き、ペンキで描く、そして完成したものを針金でしかるべき場所に結わえて、車から見て効果があるかを確認せねばならない。それは1日では終わらないだろう。材料費もかかる。そうして設置したものが雨風に晒されて、10年ほど持てばいい方だろう。目立たなくなればまた新たに作るが、PTAは世代代わりをしている。そう言えば筆者がPTAの役員をしていた当時は飛び出しボーヤを作る話は出なかった。寿命10年として、その半ばであったのだろう。次回書くが、今年はPTAがいくつか製作した。そのことを子ども神輿を組み立てる際に現PTAから聞いた。
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 先ほどネット・ニュースでアメリカでは都会に住む若者が車離れを起こしているとあった。ガソリン代の高騰だけが原因ではないかもしれない。飛び出しボーヤは日本だけのものだろうか。東近江で発明され、今や日本中に設置されていると思うが、交通事故は中国や韓国でも深刻なはずで、似た看板がもう設置されているかもしれない。あるいは交通標識ではないものを地元PTAが設置することは許さない国柄か。中国や韓国で登場するならば、そのデザインはどうなるか。日本の飛び出しボーヤは市販されているものはデザインの権利を所有していると思うが、何しろ子どもの安全を願うものであるから、模写製作されても著作権侵害を訴えるメーカーはないだろう。となれば、中国や韓国も勝手に模倣し、どっちが本家かわからないようなものを作る可能性が大きい。それはそれで筆者は面白いと思っている。PTAが模写する2等身の飛び出しボーヤは微妙にそれぞれの表情が違う。それと同じことが中国や韓国が模造するものでも見られるはずで、その差を吟味することで、デザイン能力の差から国によっての好みの差までがわかる。韓国では日本が統治した時代に花札が入り込んだ。韓国ドラマを見ているとよく花札をする場面がある。それほど花札が庶民に浸透している。これは日本と大違いだ。日本では花札は昭和30年代あたりで終わったのではないだろうか。韓国人の花札好きをギャンブル好きな国民性と主張するのは少し短絡的だろう。日本ではパチンコが浸透した結果、花札が廃れたのではないか。それはさておき、韓国人は花札を日本がルーツとは知らない場合が多いかもしれない。韓国は総じて日本由来のものをそうと認めたくない風潮がある。それもいいとして、韓国の花札は日本とは少し違ったものが作られている。大きさや厚みは同じだが、プラスティック製で、しかも花のデザインはみな少しずつ違う。それは元の、つまり日本の文化を理解しないことによる写し間違いと言ってよい。短冊がぶら下がっている青短、赤短の文字はハングルに置き換えられているのはいいとして、「青丹よし」の意味を理解しているのかどうははなはだ疑問だ。それほどに絵柄は全体に拙い。それはまるで李朝の民画を見るような感じだ。日本の花札の絵柄も民画風とは言えるが、それをもっと崩している。こういう変化から考えれば、たとえば2等身の飛び出しボーヤが韓国で作られると、今日載せる4枚よりもっと拙いものになるだろう。だが、そこには韓国としか言いようのない何かが宿ってもいるはずで、それを見たい。とはいえ、アメリカが車離れを始めているのであれば、いずれ日本や韓国もそうなるだろう。そして、人口がはるかに減少して行けば、いずれ飛び出しボーヤもなくなるかもしれない。本当はなくなった方が安全な世の中で、飛び出しボーヤは仕方なしに設置しているものだ。
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by uuuzen | 2013-05-15 01:15 | ●新・嵐山だより(シリーズ編)
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