●嵐山駅前の変化、その264(桜の林、温泉)
殿さまを茶化した志村けんの「バカ殿様」の着想は60年代の時代劇映画にあるだろう。戦後の民主主義は士農工商の身分制度を否定的に捉えることが常識になり、志村の「バカ殿様」に至っては、小さな子どもにも殿様はみんな馬鹿であったと思わせるに充分な効果を発揮したのではないだろうか。



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その一方で、相変わらず武士やその魂が神々しいものとして思われ続けている。武士の頂上部にいる殿様が馬鹿であるのに、その手下が渋くて格好いいと思うのは理屈に合わないようだが、頂上にいる人が馬鹿であるから、その手下が苦労して支える存在になっているという見方なのだろう。殿さまが全部馬鹿であったかどうかだが、武士階級がなくなったところ、歴史的に見れば武士は不要であった、つまり馬鹿であったことになる。そう考えることこそ馬鹿であって、昔の武士階級はその後も形を変えて生き残っている。日本では政治家の二代や三代目が首相になる例が多くなっている。それは江戸時代の世襲性とほとんど変わらないし、彼らの家柄もそうだ。こうなると、「バカ殿様」ではなく、「バカ総理」と茶化すお笑い芸人があっていいはずなのに、そうでないのは、言論の自由が保障されている日本の民主主義とはいえ、現在が江戸時代のようにお上に楯突くことを恐れ多いと考える人が多いからか。あるいは、殿さまとは違って選挙という公正な方法で選ばれているから、まさか「バカ」ではないと思っているのか。これは以前に二度ほど書いたことだが、また書く。中学3年生の時の担任は社会の先生で、年度末に近い授業において、「これは時事問題に属することなので、あまり詳しく教えません」と言った。教育委員会からの達しであったのだろう。今もなお日本の歴史教科書は現代史を最後にわずかな時間だけ教える。これが日本の常識だが、世界に通用するだろうか。通用しなくても「脅しに屈しない」と発言するのは、まるで聞く耳を持たないバカ殿様に見える。それはさておき、担任のその次の発言がもっと印象的で、それは筆者の政治家に対する眼差しを形成したかもしれない。「国会議員たちは毎日ろくなことを議論せずにバカ騒ぎしている」といった意味のことを担任は言ったのだ。筆者が小学生の頃、たまに映像で見る笑顔の岸総理は、とても狡猾で不気味な老人に見え、恐怖の対象であった。小学生で政治家を醜いと思っていたことが、中学生になって担任が国会議員の活動をろくでもないものと一刀両断に切り捨てたことによっていっそう強化され、今に至っている。それに筆者のように還暦を越えた年齢になると、同世代の人物を見ればだいたいどういう人生を過ごして来たか、またその能力もわかるもので、今の首相はごく平凡な男に見える。100人集まれば30人くらいいるという中間層だ。「バカ総理」はあまりだが、「凡総理」と呼ばれてよい。
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 だが、平凡で中間層といった人物が一国の代表になる方が今の日本ではいいのかもしれない。総理は毎年変わってよい。歴史に残す必要のない存在で、誰がなってもよい。それほどに日本はひとりの意志で政治が大きく揺れ動くことがないほどに国民がしっかりしている。そう思いたい反面、凡総理が国民が最も喜ぶ経済的な豊かさを錬金術によってもたらそうとし、その成果によって本当のバカ総理に格上げになるような政策をどんどんぶち上げかねないところがあって、中学3年の時の担任ならばどう意見するかを考えてみる。一昨日と昨日は水戸の偕楽園について書きながら、殿様の水戸黄門の話をしなかった。それでと言うわけでもないが、今日は「殿」の一字から始めたのに、話題がまた関係のないものになってしまった。これをどう修正しようかと今考えながら書いている。昨日少し書いたように、日本の三名園はみな殿さまがいたお蔭で生まれたものだ。それを見上げたことと言えば、「贅沢な庭を作って庶民が苦労したのでけしからん」と言う人もあるかもしれない。だが、ヴェルサイユ宮殿が民衆によって徹底的に破壊されたとすれば、人類は貴重な遺産を失った。支配者は残酷なこともするが、長い目で見れば貴重なこともしている場合があって、そう思えば馬鹿な殿様も芸人によって「バカ殿様」と格好のネタになって意味がある。話が変わる。「殿」を宛名につけて封書が届くことがごくたまにある。そのたびに馬鹿にされている気分が湧く。筆者は「様」派で「殿」と書いて手紙やはがきを送ったことがない。この点、学校ではどう教えているのだろう。たぶん「殿」は使わず、「様」オンリーだろう。つまり、「殿」は筆者にとって馴染みがない漢字だ。ところが嵐山に転居して、名字に「殿」がつく家が多いことを知った。わが自治会だけでも「殿西」「殿東」がある。ほかの自治会では「殿北」や「殿中」もある。「殿南」だけは身ないが、京都市内は南だけが山がないからかと勝手なことを考える。「殿」が名字につく家は昔は殿様やその家来であったのかもしれない。あるいは殿様の大きな屋敷があって、その北や東に住んでいたかだ。
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 殿東さんや殿西さんも参加した自治会の総会が先日あった。年度初めのもので、毎年4月下旬に行なう。四役、各組長、各種委員が全員集まれば34名だ。だが、毎年5,6人は欠席する。30名弱を収容する場所が必要で、去年までは自治会内のとある料亭を借りていた。食事なしで会場のみだ。無料ではない。商売であるからそれは当然か。その会場が今年はつごうがつかなくなった。そこで初めて別の場所を見つける必要が出来た。そのことを予想していた筆者はすぐにそれを見つけておいた。自治連合会傘下の14の自治会のうち、わが自治会のみが自治会館を今まで会合に一度も使ったことがない。そのことを会長になっていた4年間、筆者は疑問に思い続けた。自治会費から自治会のために強制的に一世帯当たり決まった金額を納入している。それが無駄になるとは言わないが、せっかく安価で借りられる場所があるのに、それを使わない手はないではないか。そう意見したことがあるが、旧世代から「自治会からは遠い」の一言で却下された。会長とはいえ、独断で決めることは許されない。だが、古くからの住民、しかもひとりの意見がそのまま通るというのもおかしな話だ。あまりいい気がしない筆者はいつか自治会館を使い、他の13の自治会と肩を並べたいと思った。その機会が今年訪れた。その経緯を詳しく書くとまずいので端折るが、筆者が推した最大の理由は、経費削減だ。先日書いたように、3月末におよそ20世帯が自治会を抜けた。これは自治会を運営する費用がその分少なくなることで、昨年と同様の支出では赤字になる。どこをどう削るかと意見交換するために急きょ会合を開いた。そこで筆者が唱えたのは、総会を自治会館ですることであった。遠方とはいえ、徒歩で10分から15分だ。自転車ならば5分で着く。自治会館は1200円で借りられる。ところがもっとよい場所があることを知った。学校の空き教室だ。そこは畳部屋になっていて、「ふれあいサロン」と呼ばれている。3時間借りて300円の安さだ。テーブルや座布団、それに炊事場がついていて、空調設備も整っている。今まで使って来た料亭より広い。ただし、申込みをして空いている必要がある。それに学校に鍵を借りに行き、返却もしなければならない。それを全部筆者がやることにした。
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 筆者は本年度からは副会長になった。筆者が会長になる以前の会長は相変わらず副会長に収まっていて、新会長が増えた体制になった。筆者が司会をすることになって、新会長の出番は自己紹介しかなかったが、これでは筆者は今後も自治会から抜け出られそうもない。それで次回の集まりからは新会長に仕切ってもらうつもりでいる。それはいいとして、初めて別の場所を使った反応は上々であった。広くてくつろげるというのだ。筆者は300円という安さが気に入った。どの自治会も使っているのであるから、ようやくわが自治会もそれに倣うことになったに過ぎない。ところが旧会長は今後もふれあいサロンや自治会館を使うことにあまり賛同したくない表情であった。今まで使って来た料亭が無理なら、同じく自治会に所属する駅前の喫茶店はどうかと言った。そこは30人ほど座る余裕はある。ただし、みんなが顔を合わせられるように卓を囲む形は無理だ。それにコーヒー代を自治会持ちにするから、1万数千円の出費だ。これでは今までの料亭より割高になる。なるべき自治会の経費を使いたくない筆者は喫茶店を使う意見には全く反対だ。だが、そうしたことは新会長がどう意見するかにもかかっている。筆者が自治会の費用をあまり使いたくないのは、有意義に使いたいからだ。ただ貯め込むのではない。どんどん使うべきと思っている。ただし、それは生き金であって、使ってよかったと思える方法だ。それを総会でひとつ意見した。そのアイデアは四役の予めの集まりで披露しておいたもので、秋に各組長を集めた食事会を開催することだ。先日の総会では各組長全員が出席した。ところが全員が全員の名前と顔を知っているのではない。筆者ですら初対面が2名いた。そういう各組長が次に集まるのは6月の総会で、その次が来年2月だ。その時には次年度の各種委員を各組長相互で決めねばならない。ということは、ほとんど言葉を交わすことのないままに、10か月後に各種委員を担当することになる。それでは適任者が就任しにくい。そこで大きな行事が全部終わった11月に、今までの役目のねぎらいを兼ね、また2月の各種委員の選出を円滑に実施するための懇親会を開くのはどうか。それを提言した筆者は当然出席せねばならない。その会場を嵐山の料亭にすれば、ひとり5000円は最低必要で、合計で8、9万円の出費になる。それは無理であるから、自治会館を使い、弁当と飲料を持ち込んで2時間ほど費やすつもりでいる。自治会館は酒を飲んでもよい。自治会のことは自治会館を使えばいい。今日の写真は去年4月25日の撮影で、桜の林はすっかり緑になっている。
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by uuuzen | 2013-04-25 23:59 | ●駅前の変化 | Comments(0)


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