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●嵐山駅前の変化、その258(桜の林、温泉)
独からか、電車やバス、街中でひとりごとを言う人をたまに見かける。あまり話すことがないと、口元の両端が垂れ下がって皺が目立つようになるらしい。



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そうなると無愛想な表情になって人が近寄りにくくなり、なおさら当人は孤独になる。筆者はひとりで仕事をしているので普段あまりしゃべらない。そのため、自治会長をやっていたこの4年間は口元の皺が増える速度を多少でも遅く出来たかもしれない。人間は声を発する動物で、誰とも話す機会にあまりに乏しいと、本能がひとりごとを言わせるのだろう。それは周囲からは不気味ないし憐れに見えるので、カラオケにでも言って大声で歌うのがいいかもしれない。それが苦手な人はペットを飼って話しかけるか。筆者はカラオケやペットに関心がなく、ひとりごと派かもしれない。まだそんな状態にはなっていないが、そうならずに済んでいるのはこうして毎日ブログを書いているからかもしれない。そう言えば若者が頻繁にメール交換するのも、元を辿れば孤独回避だろう。老人に限らず、誰でも常時の孤独には耐えられない。おれおれ詐欺も老人の孤独の隙を狙った犯罪で、商売というものもたいていは孤独を癒すことを狙っている。孤独が癒されるのであれば、人は喜んでお金を払う。そう思うと、人生は孤独との戦いと言うことも出来る。さて、ここから話をどう進めるべきか、話題の方向として3つほど思い浮かんでいる。昨日書いたように、自治会長を務めたお陰で、この4年は多くの人と話し、また意外な事実を知ったり、出来事にも遭遇した。それらは別段何の得にもならないことだが、人生の多様性を再確認するうえではよかった。そのためにも小説ネタといった言葉を使った。だが、地域の私的なことに深く関係するので、ここではあまり突っ込んで書くことは出来ない。そこでかなりぼかして書くが、昨日はこんなことがあった。
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 去年ある老年の女性がわが家を訪れた。今は別の場所に住んでいるが、自治会内の元の家に住みたいので、その時はよろしくという挨拶だ。会長である筆者にまず断っておこうという意味合いであった。とてもていねいな人で、生まれや育ちがしのばれる。その後2回会った。そして、いよいよ今年4月から暮らすということを伝えられた。ところがつい先日また突如わが家に来られて、引っ越しするには問題がいくつかあると話された。それが以前とは少し違って要領を得ない。筆者は相槌を入れるだけで、質問する暇もないほどに矢継ぎ早に置かれている状況を話し続ける。その様子が以前とは少し違うので、不思議に思った筆者は自治会内に古い住民数人にそのことを伝えた。すると、そうした人もまた同じような目に数年前に遭っていることがわかった。そこで忠告を受けたのは、あまり首を突っ込まず、なるべく避けた方がよいということだ。そう言われることを期待して、つまり助けを求める意味で筆者は老夫人のことをその人たちに話したところがある。ただし、迷惑千万で今度来た時は恐い顔をして寄せつけないという態度に出ることは出来ない。その理由もない。では、相談相手になってやれるのかと言えば、その自信もないし、またそんなことをすればその女性の子どもその他が迷惑するだろう。相談した数人のひとりは、「そういう問題は民生委員や老人福祉委員に言えばよい」と言ったので、早速民生委員に相談したが、家庭内の問題には踏み込めないという当然の意見で、老人福祉委員に話す気持ちが萎えた。筆者が手こずる問題とすればそれは誰しもで、誰に言ったところでいわば「頬かむり」で、「触らぬ神に祟りなし」との思いだ。そこで筆者は筆者なりにこの問題に対処するしかない。そこでまず考えたのは、今年から自治会長ではないものの、筆者が会長の時にその女性と何度か話をしたことで、その女性にすれば自治会長にしか話す相手がいない状態だ。これは筆者が相談した数人の話からわかる。つまり、その数人ないしほかの古い住民も、「自治会長さんに相談すれば」といったことをその女性に意見したのだろう。それは当然の処置でもあって筆者に文句はないし、また問題を今年の新会長に引き継ぐつもりもない。今「問題」と書いたが、その女性にすれば4月から住もうと思って準備して来たことが、最後の詰めがうまく行かず、どうしていいかわからないでいるし、筆者にすれば個人的な事情にどこまで介入出来るか、あるいは相談に乗れるかの危うい状態にあるからだ。
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 そんな心配をしていたところ、女性は昨日またわが家の前に立たれた。先日の話の続きと言おうか、悩みを決着させるために、筆者を当てにしている。そこで即断せねばならず、筆者は相談に乗ることにした。そのことは詳しく書かないが、3時間話した。前回同様ほぼ一方的に女性の話を聞く側に回った。話の展開はどこもおかしいところがなかった。多少同じことを間を置いて繰り返すのは筆者でもよくあることで、認知症とは言えない。3時間の話の中で意外なことがいくつもわかったが、それらはここに書くことが出来ない。ひとつ言えるのは、女性が筆者に全面的に信頼を置いていることだ。そのことだけでも女性の認知症がかなり進行していると主張する人があるかもしれない。だが、筆者がまず思ったのは、女性がひどく孤独なことだ。孤独に耐えかね、人恋しさがあって地元にまた住みたいと思っている。それは間違いない。地元に暮らしたところでその孤独が解消するとは思えないが、多少はましにはなるだろう。それを女性は思っている。耳を傾け、じっくり話を聞いてくれる人がほしいのだ。3時間はもっと長くなりかけたので、筆者が急かして切り上げた。それでも女性は心が晴れたような表情を浮かべていた。今後も筆者を訪問するに違いないが、さてどうしたものかと思案する。筆者が暇であれば話し相手になってあげることも出来るがそでない場合が多いだろう。そういう場合、女性は誰に今度は相談するかだが、おそらくもうそういう相手は地元にはいない。そうであるからこそ、最後の頼みのように筆者を訪れた。この女性の存在は、老人問題、地域住民の問題、家族の問題といったことを筆者に突きつけた。貧富の差にかかわらず、誰でも老人になるし、また配偶者に先立たれると孤独を味わう。人と話す機会が減り、口角が下がって皺が増え、その老人面に若者はなおさら近寄らない。経済的に豊かであれば、孤独を癒すために金を使うことも出来るが、少ない年金暮らしとなれば、おれおれ詐欺も電話をかけて来ないだろう。これからは寿命が延びたと喜んでばかりもおれない時代にますますなりそうだ。さて、今日の4枚の写真は昨日に続いて去年4月10日の撮影で、阪急嵐山駅から北へ150メートルほどにある桜の林。この下のパノラマ写真の中央に温泉が建設中で、今はもうこの景色は存在しない。
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by uuuzen | 2013-04-11 12:16 | ●駅前の変化
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