●ムーンゴッタ・2013年3月
めていた今月の満月、天候が回復して深夜に朧ながら拝むことが出来た。1週間ほど前から天気予報が気になり、TVで毎夜確認すると、満月の27日は東北では曇りから晴れとあった。



d0053294_19452769.jpgそれを信じたわけではない。今月の満月の写真はいつもの地元嵐山ではなく、思い切って東北のいわきに住むMさんを訪問し、家の前から撮ることを思いついた。それが中旬だ。行くのであればいろいろと準備するものがある。結果を言えば、ほぼ100パーセントに近い形で揃えるべきものは揃えた。たとえばJRの時刻表だ。4,5年前に買ったポケット版が手元にあるが、その後改訂されているかもしれない。まずその最新版を買おうと思ったはいいが、先日大阪に出た時には東梅田にあった大型書店がなくなっていた。当日買いそびれ、京都で探すことにした。ところがこれもつい忘れるなどして、ずるずると日が経った。時刻表を置いてある書店は比較的大きいはずで、そういう書店は嵐山近辺にはない。そこでネット・オークションで買うことにし、送料込みなら定価と変わらぬ値段で落札した。家にいながらにして手に入ったのであるから、ネット・オークションは便利だ。ま、とにかく予定したとおりに27日はいわきに滞在し、満月を撮影した。数枚撮ったうちの1枚を今日の2番目に掲げる。最初のものは26日の夜、わが家のすぐ裏手、市バスと京都バスの停留所だ。ここから京都駅行きの最終バスに乗った。頭上に浮かぶ満月より1日前のやや満月を撮影し、家内とふたりでバスを待った。家内は見送りだ。バスは時刻表の予定を2,3分過ぎてもやって来ず、家内は「電車で行ったら?」と提案した。まさか間引き運転はないはずであるし、市バスは一番安く、また深夜であるので車は少なく、30数分で京都駅に着く。市バスはすぐに角を曲がってやって来た。いわき行きについては写真をたくさん撮って来た。その旅行記をいずれ書くつもりでいるが、今日は2日遅れで「ムーンゴッタ」シリーズを書く。
 それにしても予定どおりに事が運ぶのは気分がよい。満月の日にMさん宅を訪れることには意味がある。それはMさんが知らないことで、筆者だけのこだわりだ。いつ訪問してもいいようなものだが、せっかくならばこの毎月満月の夜に投稿するシリーズに変化をつけるのはよい。とはいえ、それは些細な理由だ。本当はもっと別の理由がある。Mさんが住む江名に着いたのは午後2時だ。それから1時間40分ほどを港近辺で過ごした。正確に書くと、いわき駅前から常磐交通の9番のバスに乗り、江名から3つ手前の合磯(かっつお)で降りた。江名まで740円で、小銭入れを見ると735円しかない。1000円で釣りが出るだろうが、勝手がわからない。合磯に着いて運賃表を見ると700円だ。そこで咄嗟に下車ボタンを押した。その時には乗客は筆者を含めて3人だ。合磯から江名までの距離は歩いてもしれていることが、2年前の地震以降、YOUTUBEや現地の地図などからわかっていた。予想と違ったのは、坂がとても多いことだ。それに誰も歩いておらず、Mさん宅を訪れるまで見かけた人影は数名だ。その半分ほどに声をかけて道を尋ねた。ま、そのことは後日書く。いわき駅前から乗った時にすでに小雨が降っていて、止んでほしいと思いながら、合磯で下車した時も大差なかった。先日わが家の下駄箱を整理すると、折り畳み傘が20本近くあった。以前から多いとは思っていたが、いつの間にこれほどたまったのかわからない。家内は筆者に劣らず掃除下手で、わが家はゴミ溜め同然になっている。Mさんの大きいにもかかわらず、きれいに掃除された家を見るにつけ、これが誇張でないことをますます実感する。ともかく、20本近い傘から一番軽そうなものをカバンに詰め込んだ。それを取り出さねばならないほどに雨は小糠状態から衣服をびしょびしょにするほどになって来た。合磯から江名に行く途中神社に立ち寄った。これも後日紹介するが、震災以降江名について調べるうちにここを訪れたいと思った。江名はとても小さな町であるから、名所と呼べる場所はない。それでせめて神社にと考え、それが小銭入れに運賃より5円少なかったおかげで真っ先に訪れることになった。江名までバスで真っ直ぐに行っていたならば、おそらくこの神社には戻らず、見ないままとなった。
d0053294_19455345.jpg 江名のバス停に立って、何度もYOUYUBEその他で見た画像と思い比べた。地震の爪痕は瓦礫の処理によってかなり見えなくなっていると言いたいが、津波で根こそぎやられた家の、そのコンクリートの土台がバス道に面した、いわば江名を代表する土地の半分以上を占めている。Mさんの家に何時に訪れればいいかを考え、4時前がいいと決めた。あまり早すぎるのはよくないし、遅過ぎるのもまずい。4時前ならちょうどいい。それまで2時間弱ある。すべきことは江名の道路をほぼすべて歩くことのほかに写生だ。その道具を持参した。傘を差しながら江名の港を描いた。この話もまた後日詳しく書く。ひとつ書いておくと、写生に費やす時間はごくわずかだ。写生が終わって岸壁を後にしようとした時、風が一瞬強く吹き、傘が海に飛ばされ、逆さになって海面に浮いた。筆者の手が2メートルあれば充分つかめたほどの距離だ。あまり身を乗り出すと海に落ちる。金槌の筆者はたちまち溺死だ。Mさんに会う前にそうなると、何のために江名を訪れたのかわからない。新聞は自殺と書くかもしれない。写生の間に雨はさらにきつくなった。そのために写生を終えた。終えた瞬間に傘を失くし、さらにコートはずぶ濡れだ。傘を取り戻そう。そう考えてある行動を起こしたが傘を海面から半ば引き上げることに成功したものの、ひっくり返った傘の中に入った海水の重さでそれ以上は無理であった。それで諦めた。江名の海に傘を盗られた。だが、津波で家や家族を失った人に比べるとそれがどうしたと言うのか。雨に濡れながら、まず郵便局に向かった。江名のバス停から最初に行く場所はそこと決めていた。2年前にそう決めた。その計画どおりに歩き、扉を開け、中に入った。そのこともいずれ書く。さて、雨は止まず、これはすぐにMさん宅に行った方がよい。30分ほど道に迷い、Mさん宅に入ったのが3時40分だ。それから一歩も家を出なかった。筆者の濡れ具合からして天気予報どおりに晴れにならないはずだ。それで今月は冒頭の写真1枚のみになるかと思ったが、Mさんと深夜11時過ぎまで話し込み、もう寝ようかという頃になって満月が気になった。「ちょっと外に出ます。空が気になりますから。」玄関の扉を開けてすぐ頭上を見ると、満月が見えた。家の前の広い庭には松や梅の庭木がある。梅は先日のMさんのお電話では花が終わったので枝を切ったとのこと、その梅の木の真上に満月が浮かぶ構図で撮ったものを今日は2枚目として選ぶ。諦めずに満月見たさを粘ったのがよかった。満月は筆者の味方をしてくれた。これで江名に来た甲斐があった。3枚目の写真は28日の東京駅だ。梅村さんと一緒に行動した間に撮った。満月の1日前から満月、そして1日後と、今日は初めての3夜連続の月夜写真となった。
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by uuuzen | 2013-03-27 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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