●『ROAD TAPES #1』その2
別がわからないことはたまにあるが、電話番号を記さない出品者がネット・オークションにある。そんな人に先日落札した。その出品者のIDが古美術の出品ではそこそこ有名であることは、昨日話をした人からもわかった。



d0053294_18531376.jpg前からその出品者が気になっていて、先日初めて落札した。京都の出品というので、出来れば手渡しでもらおうと思って取引ナビにそのことを書くと、面会は断るとのこと、しかも名前も電話番号もついに知ることが出来なかった。合同会社の名前で品物は送られて来た。その場所は市内の繁華なところで、出かけるついでに受け取りたかったが、送料を支払って送ってもらわねばならなかった。筆者は京都市内の出品者である場合はなるべくその人に会って商品を受け取る。どんな人か見たいからでもある。そのようにして親しくなった人は何人かいる。昨日はその合同会社のことを話に出すと、同業者であるから名前がわかれば顔もすぐに思い浮かぶが、電話番号も知らさないということは、声から誰かと判断されることも恐れているのだろうとのことだった。そのことで考えられるのは、いわくつきの品物を売っている可能性があることだ。簡単に言えば盗品だ。あるいは死亡した収集家専門に買い取りを行なっている業者で、遺族から遺品の出どころを口留めされている可能性も考えられるとのこと。ともかく品物は所有者が生きていても盗まれれば誰のものかわからない場合が多く、予想のつかない場所を転々とする。こんなところになぜこんなものがということがよくある。たとえば古びた雑居ビルの倉庫に国宝があったりする。そのことで思うのは先日から書いているザッパの『ROXY BY PROXY』だ。先ほどライセンスのテキストがあることを知り、それをざっと斜め読みした。ライセンス盤を1000ドルで買ったとして、それを複写して売る場合、その価格と買い手の名前、Eメール・アドレスを表にしてゲイルに提出しなければならない。このテキストの全文を読んで同意した人だけが複写盤を売ることが出来るということだが、その買い手にすれば自分の名前やメール・アドレスを売り手やゲイルに知られることを望まない人があるだろう。それに表にして報告するとして、いつまでに売ればいいのかその期限がわからない。表の提出はBARFKO-SWILLが発売する『ROXY』の正式盤の印税を配分してくれるために必要であるのは何となくわかるが、表向きは寄贈扱いとし、援助料として自由裁量でいくらかを支払ってもらう場合はどうなるのだろう。また、日本ではどこまでゲイルが販売を管理出来るか。
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 昨夜はアメリカの大西さんにライセンス盤についてメールを送ると、即座に断念したとのことであった。今日は梅村さんにメールすると、やはり周囲のファンも含めて二の足を踏んでいる。自分の好きなパッケージで売ることが許されるならまだ考えてもいいいという人は少なくないだろう。筆者もそのひとりだ。ゲイルから提供されるジャケットやライナー・ノーツがどのように印刷されているのか、あるいはCD-Rにデータを焼いたままなのか、肝心の視覚要素がわからない。また提供されるものを改変したり、よけいなものを付加することは許されないから、後は印刷の精度をよいものにするしかない。ところがこれにまた費用がかかる。あるいはそんな勝手な印刷は許可されないかもしれない。そこで考えるのが、ライナーを英訳したブックレットをつけるとか、解説を独自に印刷しておまけとするアイデアだ。1枚1000円で100人に売ると、ぎりぎり元が取れると思うが、100枚を限定盤としてそのことを盤面や添えるブックレットあるいは帯が許可されるかどうかわからないが、それにも手書きする。その複製限定盤を買った人にさらに複製されない何らかの手立てを講じるのだが、そのためには豪華な造りにしなければならない。限定というからには、いかに個人が作ったものとはいえ、ザッパの公式盤と一緒に保存しても見劣りしないものが求められる。そうなると1枚1000円では無理か。ザッパの誕生日に因んで1221円は面白いかもしれない。だが、100枚売るのに数年かかるとして、毎年ゲイルに表を提出するのかどうか、いろいろと細かいことがわからない。また、複写盤を買った人がすぐにそれを他人に売りわたすことは充分にあり得るし、その場合ゲイルに報告した購入者名簿は意味をなさないのではないか。物は全く意外な形で意外なところに流れて行く。ライセンス盤さえもすぐに売られるかもしれない。そうなればゲイルからの印税配分はどうなるのか。またゲイルは何か事があればライセンス盤を回収すると書いているが、一旦人手にわたったもの、つまり送付されたものがどんな理由があっても返却されるとは思えない。あらゆる可能性を考慮してのライセンス盤の企画やテキストとは思えない。筆者が思うに、表側のジャケットのみは全員同じものを使用する取り決めとし、そのほかは自由にデザインしてよいことにすればよい。そうなるとネット上で一種のパッケージ・コンペが開催され、優秀な作品ほど買い手がつく。それにあちこちから複写盤をほしいという人も現われるかもしれない。ゲイルは厳格過ぎる。もっとファンの楽しみを考えるべきで、それこそが話題沸騰にもつながる。
 さて、今日はフーイー・レーベルの67、68年の盤を取り出した。これらは海賊盤として出たLPをCD化したもので、このアイデアと同じではないが、かなりヒントを得たのが『ROAD TAPES』のシリーズではないだろうか。ゲイルにすれば、『オン・ステージ』集にザッパが初期の録音はしばしばまともな状態で出来ず、2チャンネルや4チャンネルに頼ったことを書くので、音質が悪くても公式盤として発売することに積極的なのだろう。『ROAD TAPES #1』はフーイー・シリーズと同じかそれ以下の音質で、フーイーものと並べるのがふさわしい。そこでまずその写真を掲げる。写真には6点のCDが映る。最上段左、そして右、次に中段左、右、そして最下段左、右という順序で録音された。中段の2枚のみ公式盤だ。上下4枚はフーイーもので、半公式発売だ。最初の『‘TIS THE SEASON TO BE JELLY』は67年9月、スウェーデンでの録音で、他の5枚とはメンバーが違う。ちなみに書いておくと、ザッパ、ジミー・カール・ブラック、イアン・アンダーウッド、バンク・ガードナー、ドン・プレストン、ジム・シャーウッド、ロイ・エストラーダ、レイ・コリンズ、ビリー・マンディの計9人で、翌年にはビリー・マンディの代わりにアーサー・トリップⅢが入り、またレイ・コリンズが抜ける。『ROAD TAPES #1』は演奏メンバーの記述がない。これはザッパが遺したテープに記載がないことにしたがったのだろう。実際は前述の8名のはずだが、その証拠がないというのが本音か。それはさておいて、写真の続きを説明すると、録音月と場所は次のとおり。
『ELECTRIC AUNT JEMIMA』68年5月、デンヴァー
『ROAD TAPES #1』8月、ヴァンクーヴァー
『AHEAD OF THEIR TIME』10月、ロンドン
『OUR MAN IN NIRVANA』11月、フラートン
『THE ARK』69年7月、ボストン
 同じメンバーの演奏が5枚揃ったことになるが、生前のザッパがこれらの録音の中で最もよいと思ったのは『AHEAD OF THEIR TIME』で、これはオーケストラ団員を別に雇っていることから元を取ろうと思ったはずで、他の4枚とはかなり毛並の違う演奏だ。ザッパは67、68年のマザーズの演奏をさほど高く評価していなかった。メンバーが多い割りにあまり儲からなかったからだろう。そこで少数精鋭主義でと思い、また管弦楽曲は自分の個人名義のアルバムでと考えた。また68年当時はまだステージでのライヴ録音は素朴なものであったためか、後にスタジオで音を加えることを好んだ。そして生まれたのが70年に入ってから発売された『バーント・ウーニィ・サンドウィッチ』と『いたち野郎』で、『ROAD TAPES #1』はほとんどこの2枚に溶け込んでいる。それでは所有すべき価値がないのかとなるが、ジャケット内部に書かれるように、ヴァレーズの「オクタンドル」がクレジットされている。明日はこの曲について。
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by uuuzen | 2012-12-04 18:51 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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