●『UNDERSTANDING AMERICA』その1
積の疲労を覗く午睡かな。俳句ばりに書いたが、「覗く」は「除く」に引っかけながら、自分の姿を客観視している。昨日は大阪をあちこち歩き回ったせいか、今日は昼間にうとうとして1時間ほど座ったままで眠った。気づくとシャツの襟によだれが染みていた。



d0053294_23462870.jpg電車の中でうとうとして同じような様子であればかなり格好悪い。そういう自覚があるのでまずそんなことにはならないと思うが、これも年齢を重ねるとわからない。また、電車の中は人の目があると思う筆者のような世代とは違い、今では何でもありの状態に近くなって、昨日は地下鉄に乗る寸前に構内のあちこちの看板を拳で強く叩いている20代の男たちがいた。ひとりではたぶんそんなことをしないだろう。人の目を引き、また威嚇しようという、全く子ども並みの幼稚な頭をしている。いや、子どもでもそんなことはするまい。連中は同じ車両に乗り込んだ。そして大声を発しながら隣りの車両に移って行ったが、誰しも関わらないように知らぬ顔をしている。傍若無人で思い出すのは先日のNHKの有名なアナウンサーの痴漢行為だ。とてもそんなことをする人とは思えず、また不自然な報道でもあるので、同アナウンサーを陥れるための策略かという意見がネットに飛び交っている。報道はどこまでが真実かわからない。誤解も誇張も混じる。昨夜書いたように、ある役柄で有名になった俳優は、それが本当の自分ではないことを知っているが、世間はそうは見てくれない。それで世間のイメージとは正反対な役を演じると、途端に叩かれるが、その役柄も演じているのであって真実とは異なる。アナウンサーはどうか。TVの顔だけではその人の本性はわからないだろう。それにしても電車が発達した日本では本当にその中は街中と同じような状態になっていて、何でもありだ。昨日は大阪に向かう阪急電車でこんな光景にも遭遇した。30代の母親が小学高学年のふたりの息子を引率していた。母は灰色の安物の木綿のパーカーで、子どもも普段着だ。生活の苦しさが滲み出ている。席がひとつ空いていたので母親が座り、子たちはその傍らに立った。そしてふたりともメモ帳とボールペンを取り出した。しきりに窓の外を見ながら何か書いている。それに興味があったので首を伸ばして覗き込むと、電車の到着と出発時刻を駅ごとに書き込んでいる。電車マニアなのかもしれない。たいていその年齢の子はポケットに入るゲーム機を所有し、それに興じるが、ふたりは仲よく、別々に真剣な面持ちでペンを走らせている。近頃では珍しい。母親は今は生活が苦しいかもしれないが、10年もすればふたりは成人し、母を助けるだろう。母の横顔を見ると、美しい方で、またしっかりとした表情をしていた。それはさておき、今日はまた映画の感想を書くつもりでいたが、一昨日ザッパの新譜『UNDERSTANDING AMERICA』が届くことを予想し、今日それが当たった。アマゾンで買った。送料込みで1718円。BARFKO-SWILLより安かった。アメリカの大西さんは8日に届いた。同時に『ROAD TAPES #1』も到着したので、大西さんは2点ともBARFKO-SWILLで買ったのかもしれない。筆者が注文した『ROAD …』は7日に発送したとメールがあった。今週中には着くだろう。知らなかったが、これも2枚組だ。
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 『UNDERSTANDING…』はCDケースの背にザッパの髭のロゴマークがあって、それが「93」という数字を吹き出している。オフィシャル・リリースで93点目だ。92はたぶん『ROAD …』なのだろう。あるいは『MOTHERMANIA』なのか。これはそれらを手にしないことにはわからない。100はどういうアルバムとなるのか、おそらくゲイルは何か特別の企画を予定しているのではないだろうか。さて、今月の1日に書いたが、今回のリリースのジャケットの謎が実物を手にして解けた。紹介されていた写真が正方形でないのが不思議で、上端のアルバム・タイトルの斜めになった上半分はケースの厚み方向のものではないかと書いた。それは当たっていた。正確に言えば半分当たっていた。今回のジャケットとケースのつながった文字デザインは今までにない斬新さで、異なるデザイナーに依頼すると思いがけないアイデアが出ることを思う。こういう楽しみがザッパのアルバムにはいまだにある。カル・シェンケルもいいが、どういうものになるかは予想が着く。それでは面白くない。さて、今回のジャケットは90度左向きになっている。そして上端のタイトル文字はケースのトレイ内面の底と厚みにまたがっている。文字が半分斜めになっている箇所はその底と厚みの境いだ。また、ザッパの写真の下の「FRANK ZAPPA」の文字はジャケットには上半分のみ印刷され、下半分はトレイ内面の底と厚み、そして外面の厚みにあって、これら厚み側の内と外とでは書体が異なる。アルバム・タイトルと同じように、半分が斜めに見えるのは外側で、CDケースを手に持ち、ザッパの顔を下から拝むように見ると、ちょうど全体がデザイナーが本来意図したようなバランスのよいデザインになる仕組みで、これはザッパにひれ伏せということかもしれない。以上少しややこしいことを書いたが、実物を手に取ればよくわかる。また、この文字の上下半分が斜めになっているのは、ザッパがイタリア系であることを意味しているのではないか。アメリカ半分、イタリア半分ということが、今回はアルバム・タイトルとザッパの名前にデザインされたと思えば楽しい。ジャケットは1枚のペラと、3つ折りのもの、そしてトレイ底にも情報が印刷されるが、「ZAPPA RECORDS」の緑色のロゴ以外は黒一色刷りとなっている。ペラ1枚はやや厚手の紙だ。3つ折りは最初にゲイルの言葉、開けば中央がジャケットと同じザッパの写真、両側が曲目紹介で、歌詞の印刷はない。全体に素っ気ないが、ザッパの編集であるので、ファンは持っておくべきものだ。また大半はよく知られる曲でも、独特の凝った編集がなされていて、当時(1991年2月3日)のザッパの思いがわかって興味深い。そのことは明日書くとして、音はユニヴァーサル盤と同じく、ボブ・ラドウィッグによるマスタリングで、2008年に行なわれている。通して一度大音量で聴いた後、これを書きながらパソコンでまた小さく音を絞って聴いているが、ステレオで大きな音でかけなければ本作の音のまとまりはわからない。詳しい情報が印刷されないので推測を書く。3つ折りにはザッパ自筆のメモが印刷され、それは今回のディスク2と比較してよぶんな曲が収録される。それはザッパがセレクトしたものであろうか。ちなみにザッパがメモした曲はディスク2の1、2、3、4、5、6、7、9、10、11で、丸括弧内に10とある。これは全10曲の意味だ。これらの合計時間はディスク2全体よりちょうど18分少なく、51分28秒だ。なぜこのメモを写真に撮って印刷したかだが、当然このアルバムがザッパの編集であることを謳いたかったからであろう。他人の編集であれば意味がほとんどなく、まずファンは買わない。ひょっとすればザッパはこの10曲しかまとめなかったかもしれないという想像が働くが、ケース裏面には本作のCDマスター写真が2枚あって、それらはDISC1と2となっているから、2枚組CDを想定したことはわかる。ただし、それに忠実にしたがった選曲であるかどうかまでは明らかにされていない。51分28秒はCDでは少ないが、あってもおかしくはない。実際ディスク2を聴くと、8はさておき、12,13は不要に思える。たぶんこの2曲はアンコールとみなせばいいのだろう。
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by uuuzen | 2012-11-19 23:47 | ●新・嵐山だより(特別編) | Comments(0)


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