●ついに入手した菱の実、アゲイン
船というのがある。菱の実を採取するには盥に乗るとのことで、この盥を佐賀県のでは千代田ではハンギーと呼ぶらしい。盥船というほど大きくはなく、ひとり乗りの普通の盥に見えるが、盥はもっと浅かったと思う。



船の代用になるほど水が浸入しにくいのは、よほど造りがしっかりしている。今では盥はプラスティックがあたりまえになり、木製はかなり高価だろう。この「盥」という文字、「皿」のうえに「水」があって、水を入れる容器であるから、水に浮かべると何となく水が入って来そうな感じがある。だが、水を入れても外に出ないという意味で、水に浮かべて中に人が乗っても沈まないことを示している。それでも浮かべた盥の縁にあまり偏って乗ると、転倒しないのだろうか。ひとりで池の菱の茎の束を持ち上げ、実を収穫するのであるから、盥はかなり傾く。傾くと収穫した実がまた水中にこぼれ落ちないのだろうか。そんなどうでもいいようなことを想像しながら、一度盥に乗って菱の実の収穫をしてみたいと考える。佐賀の千代田地区ではこれが風物詩になっていて、毎年TV局がやって来てその様子を撮影するようだ。筆者が千代田から菱の実を買ったのは7年前の2005年だ。その頃、ブログを初めて半年ほど経っていたが、2005年いっぱいは非公開にしていた。誰にも見せないで7か月、毎日長文を投稿した。そんな人はたぶんほかにはいないだろう。2006年になったと同時にそれら非公開で書いた文章を一挙に公開したが、公開と同時にまた毎日投稿したから、2005年の投稿を全部読んだ人はまずいないが、検索で引っかかって読む人はある。その中でも最も多いのが2005年11月5日に投稿した「ついに入手した菱の実」だ。これは毎年秋の今頃になるとアクセスが急増する。グーグルではかなり上位にヒットし、菱の実に興味を持った人がどこで買えるのか調べるうちに見つけてアクセスするようだ。すると、たぶんグーグルの特性からして、その投稿はますます上位表示が固定化するのだろう。2005年以降も菱の実を通販で買ったが、ここ2,3年は買っていない。それが今年は思い出した。ちょうど収穫の季節であるからだ。もうひとつの理由は先ごろの小学校での体育祭に、自治会内のOさんから丹波の大きな栗をもらったことだ。とても大きな栗で皮を剥くのがとても困難で、結局蒸かしたうえで包丁でふたつに割り、スプーンですくって食べた。食べながら思い出したのは菱の実だ。ちょうど同じ時期に陸と水中で出来る。栗の方がおいしいが、菱はその悪魔じみた形がよい。今月の21日に消化訓練があってまたOさんと会った。その数日前から菱を買おうと思ってネットで検索し続けていた。千代田では買えないし、その2年後かに買った長崎大村も正確な住所などがわからない。根気よく調べると3,4か所見つかった。これならどうにか買えるかと思ったので、消化訓練の最中にOさんに菱の実を食べたことがあるかと訊くと、ないとの返事。それでは栗のお礼に食べていただこうと決めた。
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 筆者が買うことに決めたのは大阪黒門市場のプロデュース・マーケットの「やすい」という店だ。宅配してもらわず、大阪に出てその日のうちに買って来ようと考えた。電話すると、あいにく1袋しかない。翌日入荷するというのでかけ直した。すると2袋しか入って来なかったとのこと。明日ならもっと入荷するかもしれないというので、朝9時に電話すると今度はたくさん入って来た。ところがその日、つまり昨日は終日雨で、出かける気がしなかった。宅配便で送ってもらうことにし、今朝届いた。3袋注文した。1袋のグラム数がネットでは書いていないので、電話でだいたいの個数を訊くと10個ほどとのこと。3袋では30個だ。これは少ない。袋に入ったまま梱包すると3袋分が最低の60サイズに収まらないという。それで袋から出して詰めてもらった。中身の重さは3袋で1.2キロほどだ。個数を数えると60数個入っていた。ただし、とても小さなものが半分近くある。千代田では5年前、送料込みで2キロ1800円ほどだった。ほとんど無料だ。間に業者が入ると割高になるのは当然だ。今日届いた箱の中には名刺サイズに折りたたんだレシピが3枚入っていた。そこに「JA全農ふくれん」と印刷してある。これは福岡であるから、やはり菱は関西では九州が本場ということだろう。ネットで調べると東北の品井沼というところも通販している。これはサイズが小さいヒメビシで、また緑色をして、棘は針のように長い。500グラムで1500円というから、九州のオニビシの3倍近い。ヒメビシは千代田でも採れる。7年前はそう聞いた。おばさんたちがハンギーに乗ってヒメビシを収穫するのに忙しく、誰もオニビシには目を向けないと電話口で聞いた。つまりオニビシは無料で誰が持って行ってもいいようなものらしい。電話口のおばさんに無理を言ってオニビシを送ってもらった。ヒメビシはすぐに現地で売れるので、他県に送るほどはないからでだ。またオニビシの池はヒメビシとは違う方向にあるらしく、そのおばさんは同僚と離れてひとりでその池に行くと、白い眼で見られかねないので気乗りしないと言った。『あの人、オニビシを採ってどこに売ろうとするのか』ということだ。そこを無理を言って送ってもらった。だが、この7年の間に菱を食べたい人が増えたと見える。ネットで見つけたいくつかの販売所を簡単に紹介すると、まず大阪の和泉市にある「葉菜の森」という、道の駅のような販売所だ。ここでは1袋300円ほどで売られているが、発送はしてくれない。筑後平野にある大木町でも売っている。ただし、現金書留で料金と送料を送らねばならない。また1キロいくらかは聞いていない。ゆうちょ口座に振り込めないかと尋ねると、現金しか受けつけないとのこと。一番いいのは楽天市場の大宝家具だ。福岡の大川市にある家具店だ。ここがどういうわけか菱の実を販売している。送料込みで2キロ3000円。これが一番安い。2キロでは大きな実が100個はあるだろう。収穫は今月いっぱいで終わる。今朝届いたものから3分の1をOさんに持参した。形が面白いので興味深げであった。秋の味覚として栗は王様クラスだが、菱は魔王クラスか。秋の味覚でもうひとつ思い出すものがある。アケビだ。その独特の紫色は毎日眺めていたい。オニビシが赤紫ではなく、このアケビの紫色であればもっと悪魔じみて楽しいが、それこそみんな不気味がって食べないだろう。そうそう、菱の実を研究しているサイトも見つけた。兵庫県の各地で採取したものを比較している。九州から取り寄せなくても近くで採れるようだ。プラスティックの盥を浮かべて採取に行こうか。ただし、池の所有者が警察に通報するかもしれないし、盥が傾いて池の中にドボンとなると、今度は救急車がやって来る。
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by uuuzen | 2012-10-24 23:59 | ●新・嵐山だより | Comments(0)


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